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【私のハマった3冊】2014年はムダを減らしてシンプル・イズ・ベストで仕事しよう

2014年01月11日 14時00分更新

wambook

Think Simple
著 ケン・シーガル
NHK出版
1680円

無印良品は、仕組みが9割
著 松井忠三
角川書店
1470円

佐藤可士和の超整理術
著 佐藤可士和
日経ビジネス人文庫
750円

 新年を迎え、充実した良い年にしたい。そんなあなたに、効率をあげて楽しく仕事をするヒントになる本を紹介しよう。

『Think Simple』は、スティーブ・ジョブズと共にアップルの広告戦略を長年に渡って作り続けた著者による、いわばジョブズ流の整理術を明かした本だ。ジョブズはシンプルであることに徹底的に固執した。それは、アップルの製品づくりに顕著に現われているが、それらが作り上げられてきた背景には、会社の組織体制やミーティング、意思決定など経営の細部に至るまでのシンプルとミニマリズムへの強烈なこだわりがあったことが明かされている。

『無印良品は、仕組みが9割』は、雑貨販売で一大ブランドを築きながら、その後赤字会社に転落した無印良品を立て直して再び高収益に再生した方法を、当時の社長が自ら解説した本だ。

 優秀な社員を集めて徹底的なハードワークを強いるアップルに対して、無印良品は普通の社員を採用し、残業を禁止する。ここだけ見ると対照的な会社だが、組織や個人が陥りがちな怠慢とムダを直視し、それを徹底的に排除して整理していくという点では完全に一致している。

 怠慢やムダが仕事に混入してしまう理由は、その仕事の目的が曖昧になっているからだ。そんなときは、仕事を分析して本質を明快にする必要がある。そのための良いテキストが『佐藤可士和の超整理術』だ。

 デザイナーでありながら製品戦略や企業イメージ戦略までも手がける著者が、身近なカバンや机の整理から始めて、仕事環境やロゴデザインや製品コンセプト作りにおける“整理”の方法を具体的に説明している。

 人は自分の不安や自信のなさを隠すために余計な会議や承認手続きを増やして自己満足に陥り、自分と周囲の貴重な時間を無駄にしてしまう。現実を直視し、目的を絞り、信念を持つこと。それが効率と成功への道だと、この3冊は教えてくれる。

 

根岸智幸
電子書籍ミニッツブック (外部サイト) やってます。

※本記事は週刊アスキー1/21号(1月6日発売)の記事を転載したものです。

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