やってみました!1日1食
著 船瀬俊介
三五館
1404円
4時間半熟睡法
著 遠藤拓郎
フォレスト出版
1404円
筋トレ 虎の巻
著 杉田茂
ベースボール・マガジン社
1500円
先日取材した永瀬正敏が、撮影に入ると夜以外の食事を断つと言っていた。かの高倉健にも、撮影中は豚汁とカレー以外口にしなかったとの逸話がある。もしかすると、いい仕事をするためにはダラダラ食っていてはいけないのではないか。
そう思い手に取ったのが『やってみました! 1日1食』。一日一食生活の良さを、様々な証言と実験結果でまとめた実践の書。興味深いのが、意外な人がこれで成功している点。
たとえば横綱・白鵬や野球の落合博満。彼らは小食の大事さを知っていて、逆に満腹では戦えないそうだ。極めつけはある現役ボディビルダーが厳密なる一食主義との仰天の事実。体重×3グラムのタンパク質を6回に分けて摂るのが常識なのに!? 一日一食で筋肉がつくとは到底信じられないが、彼は東京オープン大会2位。華々しい実績と肉体で、まさに真実は奇なり。
選手時代のアーノルド・シュワルツェネッガーに嫉妬された下腿部を持つ伝説のボディビルダー杉田茂による、肉体改造の裏技集『筋トレ 虎の巻』にも似たことが書いてある。いわく、胃を空にすることで、寝ている間に体脂肪が燃えるのだという。
ここでふと思いついて『4時間半熟睡法』を読んだ。食事を一回にして睡眠時間も減らせたなら、健康になる上に時間とカネの節約にもなるではないか! その期待に本書は見事にこたえてくれた。医学博士にして、祖父の代から80年間、睡眠研究一筋の著者によると、本来なら6時間寝れば完璧。だがここに書いた方法で寝れば、わずか4時間半で十分だという。
そういえば『やってみました! 1日1食』にも、食事回数が減るほど睡眠時間も短くて済むと書いてある。3食なら8時間、1食なら3時間。一度も食わなきゃ寝なくてもいいそうだ。
そこまで行くと、永遠に眠るハメになりそうな気もするが、ちょっとだけならマネしてみたい3冊といえる。
前田有一
亀有出身の映画批評家。100パーセント消費者側に立った"批評エンタテイメント"をテレビ等で展開中。
※本記事は週刊アスキー12/30号(12月16日発売)の記事を転載したものです。
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