住所録などの一覧表は、情報が1画面に収まりきらず、詳細に確認するには向きません。VLOOKUP関数とフォームを使って情報を一目瞭然に確認できる方法を紹介します。
VLOOKUP関数の真実!? |
■メンバーの情報を1画面で表示する
一覧表を作成していると、入力する項目が増え、表が横に長くなって1画面に収まりきらなくなるケースも出てきます。大雑把に情報を把握するなら一覧表でも問題ありませんが、詳細な情報を確認しようとすると、スクロールする必要があって、あまり見やすくありません。
そんなときは“VLOOKUP関数”を利用すると便利です。入力した項目に対応して、表示する情報を変えられ、専用のフォームを作成することで、1件ごとの情報を簡単に把握できるようになります。
↑“VLOOKUP”は、“数式”タブの“検索/行列”メニューにある。
■詳細情報を表示するための専用のフォームを作成する
↑1件ごとの情報が1画面に収まりきらず、すべての情報を確認するために、そのつどスクロールしなければいけない表。
↑まず、データ表示用のフォームを作成するためのシートを用意する。シートタブの“+”をクリックしてシートを追加する。
↑詳細情報をまとめて表示するためのフォームを作成する。検索キーワードを入力するセルとデータ表示用のセルを分けて配置した。
↑あとは、VLOOKUP関数を使い、このように情報を1画面に集約して表示できるようにするのが今回の目標だ。
■4つの条件でVLOOKUPを使う
では実際に、VLOOKUP関数を利用して詳細情報を1画面で表示するための設定をしていきます。先ほど作成したフォームに、関数を設定します。ここでは、基となるシートから、対象となるデータを拾い出し、専用のフォームに表示する仕組みを紹介します。
Step1 入力したキーワードからデータを表示する
↑まずは“ふりがな”項目をVLOOKUP関数で表示する。“数式”タブの“検索/行列”メニューで“VLOOKUP”を選択する。
↑VLOOKUP関数用のダイアログボックスが表示される。“検索値”など4つの条件を入力することでデータを表示できる。
Step2 キーワード入力用のセルと検索範囲を設定する
↑まずは検索の対象となるセルを“検索値”として設定。ここでは、コードネーム項目を基準にするため、B1セルを選択。
↑VLOOKUP関数で情報を検索および表示するための“範囲”を指定。“メンバーリスト”シートのデータ全体を選択。
↑ほかの項目に数式のコピーをするため“ F4キー”を押して、範囲項目に入力されるセルの値を絶対参照へ変更しておく。
↑指定した値がダイアログに反映される。シートや選択範囲がわかっていれば、直接、値を入力してもオーケーだ。
Step3 表示するデータと検索方法を指定する
↑ふりがな項目は2列目なので“ 列番号”は2を入力。
↑“検索方法”は完全一致の“false”を入力する。
↑4つの値を入力すると条件の指定が完了。メンバーリストに入力されているデータから条件に合致したデータが表示される。
Step4 数式をコピーして残りの項目を仕上げる
↑ふりがな項目をコピーして数式のみ貼り付け。
↑貼り付けた数式の検索値を“B1”に書き換え。
↑列番号を表示したい列に合わせて変更する。
↑2ヵ所を修正すれば目的の項目が表示される。
Step5 キーワードを変更すれば一瞬で書き換え可能
↑すべての項目に数式を反映させれば、フォームの作成は完了。基準となるコードネーム項目に対応して詳細を表示する。
↑ほかのメンバーの情報を表示したい場合は、コードネーム項目にメンバーの名前を入力。キーワードを確定させると……。
↑B1セルに入力したキーワードに対応して、一瞬ですべての項目が書き替わる。詳細な情報を素早く把握できるのが便利だ。
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