今回は、ブックやシートの保護について紹介します。ファイルを閲覧専用にしたり、データの編集を制限したりして、一覧表を保護しましょう。
データ保護は難しい!? |
■データ保護でユーザーの操作を制限し、入力ミスを防ぐ
エクセルは、ブックやシートを保護する機能を備えています。これは、ブックやシートを閲覧専用としてデータの変更を制限したり、パスワードを設定してアクセスできるユーザーを制限したりできる機能です。
たとえば、関数を入力しているセルなどは、うっかりデータを変更してしまうとエラーを引き起こす可能性があります。そういった場合などは、データの編集ができないように、シートやセルを保護してしまえば安心というわけです。シートの保護機能で、一覧表を安全に活用しましょう。
ファイル全体を保護するには
↑“ファイル”タブの“情報”で“ブックの保護”を選び、ファイルへのアクセスを制限する。
↑“パスワードを使用して暗号化”でパスワードを設定。“最終版にする”は読み取り専用に。
↑入力ミスなどによる間違いを防止するため、2回入力する方式だ。問題なければ、ブックへのアクセスが制限される。
↑保護されたファイルを開こうとすると、パスワードウインドーが表示される。パスワードを入力すれば、ファイルの編集が可能となる。
暗号化を解除するには
↑パスワードを設定している状態で、再度“パスワードを使用して暗号化”を選ぶとパスワードウインドーが現われる。
↑ボックスに入力されているパスワードを削除して“OK”ボタンをクリックすれば、アクセス制限が解除される仕組み。
■シートの保護と解除項目を設定する方法
シートを保護するといっても、データの編集がいっさいできなくなるわけではありません。操作できる条件を、いろいろ細かく設定できるのです。特定のシートのみ保護することはもちろん、タイトル行のみ保護、行や列の削除のみ禁止、並べ替えの禁止など、制限する内容は細かく決められます。
Step1 データを変更されないように操作を制限する
↑まずはメニューから“校閲”タブを選択。リボンUIの右端にある変更ブロックの“シートの保護”ボタンを選択する。
↑シート保護ウインドーが表示されるので、制限する内容を決定して、パスワードを入力。シートに対する操作を制限する。
Step2 閲覧はできるが編集はさせないシート保護
↑ブックの保護はされていないため、ファイルは問題なく開く。しかし、セルをクリックして内容を変更しようすると……。
↑保護されているシートであることを警告するメッセ—ジが表示される。誤って値を変更してしまうことがなくなり安心。
Step3 保護しているシートの入力制限を解除する
↑セルに入力されている値を変更したいときは“校閲”タブにある“シート保護の解除”を選択し、パスワードを入力する。
↑保護を解除すれば、通常どおり、セルに入力された値を変更可能に。関数を入力したセルは保護しておくとよいだろう。
Step4 一覧メニューから選んで編集を細やかに制限
↑シートの保護には、制限する項目が一覧メニューで用意されている。任意のセルや特定の操作のみ制限することも可能。
↑たとえばシート全体を保護した場合、右クリックメニューを呼び出すと多くの項目がグレーアウトして操作ができない。
↑設定時に“行の挿入”と“列の挿入”にチェックを入力。シートに戻って、右クリックメニューを呼び出してみると……。
↑“挿入”が選択できるよう復帰。メニューを選択できるようになっている。特定のセルを指定して保護することも可能だ。
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