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iPad用楽器アプリTanpuraでROLLYがインド音楽に挑戦 ロックの殿堂Vol.4

2012年07月09日 16時30分更新

文● 藤本健 撮影●岡田清孝 編集●相川真由美

 全国のFM放送系列であるJFN(JAPAN FM NETWORK)の番組でROLLYさんがパーソナリティーを務める『D.N.A.~ロックの殿堂~』。同番組内で展開している週刊アスキー コラボコーナー第4回が放送されました。

 放送局によって放送日程は若干異なりますが、下記の放送局にて月に1度、第1週に放送しており、7月ぶんは1日から順次開始しております。

ネット局予定:FM秋田、FM新潟、FM富山、岐阜FM、Kiss FM、FM OSAKA、FM山陰、FM香川、FM徳島、FM長崎、FM大分、FM宮崎
※放送局、放送時間などは変更の可能性があります。詳しくは各放送局のHPをご覧ください。

 IPサイマルラジオ『radiko』でも聴取可能です(一部地域限定)。また、auのスマートフォン用アプリ『LISMO WAVE』、ドコモのスマートフォン用アプリ『ドコデモFM』なら全国で聴取可能です。

ロックの殿堂vol.04 photo02

 「夏だ! カレーだ! インド音楽だ!」というROLLYさんのかけ声でスタートしました7月放送ぶん『D.N.A.~ロックの殿堂~』。まさにテーマはインドな雰囲気の音楽であり、ラジオの番組内ではイギリス・ロンドン出身のロックバンド、クーラ・シェイカーを中心にさまざまなインドふう音楽を紹介しました。そのクーラ・シェイカーの曲、とてもカッコイイ、ロックなのですが、ROLLYさんの言うとおり、どの曲も「カレーの匂いがプンプンたちこめる」サウンドとなっています。その要因となっているのは、これらの楽曲にインドの弦楽器、「タンプーラ」なるものが使われていること。タンプーラは見た目がシタールにも似た4弦の楽器ですが、フレットもないし、そもそも開放弦(弦を押さえない)のまま「ブ~ン」、「ボヨ~ン」という音で弾く不思議な演奏法と、独特なサウンド。開放弦で弾くために低めの音なのですが「バイオリンに対して低めの音が出るビオラがあるような感じのインド楽器」とROLLYさんが表現するとおり、タンプーラの存在によって、曲の雰囲気が定まってくるのです。

 とはいえ、インドの民族楽器であるタンプーラを扱っているお店は少なく、ネットで探しても10万円以上もします。また、熟練したタンプーラ奏者でもない限り、正しく弾くことは困難でしょう。そこで頼りになるのが、例のごとくiPad。今回はROLLYさんが見つけたタンプーラサウンドを簡単に奏でられるアプリ『TanpuraTouch』を使ってみました。TanpuraTouchはiPhone用の無料アプリなのですが、それをiPadで2倍にスケーリングして演奏します。

 実はROLLYさん、Hi-Hi(ハイハイ)という芸人さんによるバンドの新曲レコーディングに楽曲提供しており、すでにこのアプリを使ったそう。そのときはドラムとベース、ギターに合わせてiPadでTanpuraTouchを弾いたのだそうです。無料アプリがプロのレコーディングで採用されてしまう時代なんですね。

 そんな実績のあるTanpuraTouchを、ラジオ収録前にROLLYさんから見せてもらい、じゃあセッションしてみよう、ということになりました。ROLLYさんと副編の矢崎さん、そしてワタクシことライター藤本健の3名による演奏です。TanpuraTouchはROLLYさんから奏法を伝授してもらった矢崎さんが、私はパーカッションを演奏し、ROLLYさんにはアコースティックギターで生演奏をかぶせてもらいます。パーカッションも本来はインド楽器のアプリがあればよかったのですが、それらしきものが見つからなかったので、無料のiPhone/iPadのユニバーサルアプリ『Congas』という、その名の通りコンガサウンドが出るものを使ってみました。

 とりあえずぶっつけ本番で3人でセッションしてみたのが以下の音源です。

ROLLY×週刊アスキー『Tanpura Touch』セッション音源1

 いかがでしょうか? ROLLYさんのギターとボーカルが上手だからこそ成り立っている即興セッションではありますが、それなりに雰囲気が出ていると思いませんか? TanpuraTouchを実際触ってみるとわかるのですが、画面に表示される弦をタッチするだけで「ボヨ~ン」という音が出ます。ここでのポイントは、4つの弦を擦りまくるようにして、適当に弾き回すこと。これがあることによってインドふうに仕上がるのです。

 一方、実はちょっと難しかったのがコンガ。iPadに限らずDTMの世界では、弾いてから音が出るまでに微妙な時間差が生じます。これをレイテンシーと呼んでいるのですが、機器やOS、アプリのデキなどによってもこのレイテンシーが違ってきます。やはり無料アプリだからなのか、このコンガのレイテンシーが結構大きいため、思ったようにうまく叩けないんですよね。ROLLYさんからは「次はもう少し速いテンポで」という指示が出たものの、速くなればなるほど叩きづらくなるため、できる範囲で速くするために、私のコンガからスタートしたセッションがこちら。セッションを始めると楽しいので、いくらでも続いてしまう感じなんですよ。

ROLLY×週刊アスキー『Tanpura Touch』セッション音源2

 番組のコーナーが終了したところで、ROLLYさんがギターで「ジャラーン」と一発エンディングを弾いたのですが、なぜか、それに合わせて矢崎さんが「ビニョ~ン」とTanppuraTouchを弾き出してしまった。面白いので私もコンガで「ポコポンッ」と……すると、また新たなセッションが(笑)。きりがないですね。

ROLLY×週刊アスキー『Tanpura Touch』セッション音源3

 友達数名がiPadやiPhoneを持ち寄れば、すぐにセッションができるという、この新しい音楽環境。まだまだ楽しみ方はいろいろと広がっていきそうです!

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●関連リンク
JFN『D.N.A.~ロックの殿堂~』

welcome to ROLLY net .com(ROLLY公式サイト)

藤本健の“DTMステーション”

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