週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

ぬくもりサウンドが魅力のオーディオ『Vesta Audio VMA-10A』ROLLY×週アス Vol.32

2014年10月18日 10時00分更新

文● 藤本健 編集●週アス編集部 撮影●岡田清孝

 20~30年前と現在を比べると、オーディオ環境ってずいぶん変わりましたよね。アナログレコードからCDへの変化に代表されるなデジタル化が進むと同時に、小型化、そしてパーソナル化が進んでいったように感じます。もちろん性能は良くなるとともに、音質も向上し、しかも価格が安くなって……というようにも思うのですが、ふと振り返ってみて、本当にオーディオ環境って良くなっているんだろうか……と疑問に思うことがあります。だって20~30年前は、どこの家にも「ステレオ」という立派なオーディオ機器が置いてあり、ゆったりとソファに座って聴いていたのに、いまはiPhoneとヘッドホンで聴くか、iPhoneを接続した小さなスピーカーで聴くのが定番。まあ、日本の住宅事情を考えればしかたのないことではありますが、やっぱり寂しい感じですよね。

 そんななか、DJ機器などを開発・販売する日本のメーカー、ベスタクスから非常にユニークな「ステレオ」が発売されたので、ROLLYさんにもそのサウンドを聴いてもらいました。

ROLLY×週アス Vol.32

 その「ステレオ」とは、ベスタクスの新ブランド“Vesta Audio”から発売になった『VMA-10A』という機材です。いかにも昔ながらのステレオという感じのデザインですが、実際のモノはそのミニチュアとも言える今風のコンパクトさ。iPhoneなどのオーディオ機器とアナログでも、Bluetoothでも接続できる最新鋭の機材なんです。

「これは、まさに信州の山小屋かなぁ。美ヶ原にあるログハウスの別荘で、暖炉がパチパチと音を立てているところに似合いそうな、民芸調のデザインと音ですな。あ、ボクはそんな別荘は持ってないけどね」と、VMA-10Aから流れてくるサウンドに浸っているROLLYさん。

 VMA-10Aは、2つのバスレフ式スピーカーとアンプという、3つのユニットを組み合わせて使う構成になっており、アンプとスピーカー間をそれぞれ2本のケーブルで接続するのは、本物のステレオと同じ。しかも、その接続端子の大きさだけは、ミニチュアサイズではなく、本物と同じというアンバランスさがちょっとおもしろいところです。

ROLLY×週アス Vol.32
↑中央のアンプと、両サイドのスピーカーはアナログ接続。アンプはタテ置きでもヨコ置きでもオーケー。

 木材は、岐阜県・恵那市の倉庫に保管されたまま、数十年のあいだ眠ったままになっていたというウォールナット材。これをベスタクスの社長が見つけて、すぐに全部を買い付けたんだとか……。しっかりと乾燥していながらもズッシリと重い木材だから、気密性が高く、本当に良い音がするんですよね。

「木の質感は、箱根の寄木細工を思わせる暖かさ。このデザインから、真空管が入っているんじゃないか、真空管の音がするに違いない……って勝手に想像してしまいますが、とにかくこのサイズの機材から出ているとは信じられないほど良い音がしますよ」とROLLYさんも絶賛です。

ROLLY×週アス Vol.32
↑サイズ67(W)×64(D)×107(H)ミリのスピーカー2基とアンプという組み合わせ。サイズからは想像できない、7W+7Wの大音量が魅力。

 ROLLYさんのiPhoneを、VMA-10AにBluetooth接続してみました。YouTubeで検索して鳴らしたのが、藤山一郎さんの『洒落男』と、同じ曲を榎本健一(エノケン)さんが歌ったバージョン。聴き比べです。

 「やっぱり、真空管っぽいステレオから鳴らすのなら、こういう曲ですな。藤山一郎さんより、絶対、エノケンバージョンのほうがいいなぁ……。でも、このオーディオでは絶対にデスメタルは合いませんね」

 ROLLYさんがしきりに「引き出しの取っ手のようだ」というアンプのボリュームつまみで音量を上げていくと、さらにビックリ。「この音量はスゴい! ふつうは、ステレオでボリュームを半分より上にすることはまずないし、上げていくと音が割れるのが当たり前だけど、最大にしても音が割れないのは驚きです。日本の住宅事情なら十分な音量ですよ。これをフルにしたら、きっと近所から怒られます。いやぁ、これはとにかく欲しくなる」とROLLYさん自身も、買う気満々。

「デザイン的に見て、このアンプの上に何か置きたくなりますね。ん~、何だろう。そう、松ぼっくりでできた人形。田舎の店で何十年も売れてないような、松ぼっくりでできた黒人のフラダンス人形が似合いそうだなぁ」と、完全に自身の世界に入ってしまっています。でもまさに、聴いた人それぞれの世界に気持ちよく浸ることができる、不思議なサウンドを楽しめる機材でした。

ROLLY×週アス Vol.32

 記事の感想はROLLYさんのツイッター(@RollyBocchan)まで。週刊アスキー本誌にも掲載しています。

『Vesta Audio VMA-10A』
●直販価格 2万9700円(記事作成時の価格です)
ベスタクス

●関連リンク
welcome to ROLLY net .com(ROLLY公式サイト)

藤本健の“DTMステーション”

週刊アスキー
Amazonで購入は表紙をクリック
週刊アスキー
Kindle版はこちらの表紙をクリック

週刊アスキーはNewsstandでも配信中!

Newsstand 電子雑誌をダウンロード

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります