2012年08月21日15時00分

ニコニコ町会議福島ほぼ完全レポ 三春の盆踊りに乱入してみた

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 ニコニコ動画といえば、10、20代の若者を中心に2800万人以上の登録ユーザーを集める動画コミュニティーサービスだ。一般人でも動画やイラストを投稿したり、生放送を配信して、観る側とコメントで交流できる点が受けて、日本各地に眠っていた多くの才能が集結。音楽や踊り、エンタメ、政治、動物、科学技術など多岐にわたるジャンルにおいて、芸能人とはちょっと違うポジションで多くの有名ユーザーが生まれて、ファンがついている。

ニコニコ町会議福島

 そのニコ動がこの夏、有名ユーザーが出演するお祭り“ニコニコ町会議”を開催中だ。その名のとおり市町村の“町”が対象で、ユーザーに開催してほしい町を募集したところ4400通集まった。厳正な審査の結果、7月29日に鳥取県の八頭町、8月5日に佐賀県の唐津市呼子町、8月11日に北海道の長万部町、8月16日に福島県の三春町、8月30日に東京都の八丈島──という5ヵ所が決定。過去3回、地元のお祭りとコラボして、いっしょに盛り上がってきた。

 ニコ動では4月末に、5周年を記念して幕張メッセを貸し切って“ニコニコ超会議”という一大イベントを実施した。ただ、いくらニコ動が好きといっても、このイベントのために東京にまで来られないという中高生も多い。そこで地方を回る町会議を用意して、ライブや新機能を発表するステージ、物販や食べ物を提供するブース展示などを再現している。というわけで、16日、4ヵ所目として行なわれた福島県三春町の様子をがっつりレポートしていくぞ!

ニコニコ町会議福島

↑町会議は今まですべて屋外だったが、福島は初の室内開催。これが吉と出るか、凶と出るか……。

 

■今回も快晴! 過去最高の来場者で会場がごった返す
 三春町は、福島県のおよそ中央に位置する。人口は平成24年7月1日時点で1万7702人。日本五大桜のひとつ、樹齢1000年以上と言われるベニシダレザクラの巨木“三春滝桜”で知られており、春には多くの観光客を集める。その次の夏に盛り上がるのが、江戸時代より300年以上続いている“三春盆踊り”だ。

 今回の町会議は、この三春盆踊りにお邪魔して、盆踊り会場の近くにある“まほらホール”で併催した。首都圏の近くにあり、東北新幹線の郡山駅から2駅で行けるというアクセス性のよさも味方して、多くの人を集めたのだろう。

ニコニコ町会議福島 ニコニコ町会議福島

↑郡山盆地にある三春。まほらホールの裏手には戦国武将、田村義顕が築いた三春城の城跡がある。鳥取、佐賀、長万部に次いでこの日も快晴。佐賀では一時雨が降ったものの、基本的に町会議は天気に恵まれるツイてるイベントのようだ。

ニコニコ町会議福島 ニコニコ町会議福島

↑左の写真がまほらホール。手前にある道路を通行止めにして途中に櫓を組み、盆踊りの列が左奥にまで伸びる。ホールや町中には、盆踊りと並んで町会議のポスターも貼られていた。

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↑ステージとメインのブース展示はまほらホール内、物販とニコニコカー神社はホールの裏手という配置だった。午前中からお客さんがぱらぱら集まっており、期待の高さにびっくり。

ニコニコ町会議福島

↑毎回、恒例の出演者、運営、ボランティアによる円陣で気合いを入れてスタート!

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↑開演の16時に近づくにつれて周囲で待つ人があまりに増えてきたため、約30分ほど前倒しで物販を始めて、ホールも開場。先ほどまでがらんどうだった空間が、瞬く間にお客さんで埋まっていく。

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↑三春盆踊りは17時よりスタート。盆踊りに合わせてまほらホール前の出店や盆踊り会場に多くの人が集まってきて、あたり一帯がお祭りの熱気に包まれる。

 

■今度は学校とコラボ 秋は“ニコニコ文化祭キャラバン”
 まずは町会議の中心であるステージから見ていこう。16時からはホール内に設置されたステージにてオープニングセレモニーを実施。その後、5時間にわたって、来場者にステージに上がってもらう“町ニコニコのど自慢”や、有名ユーザーによるカラオケライブ、有名ユーザーといっしょに踊る“踊ってみた”、ニコ動の新要素発表、地元のPRといったスケジュールをこなしていた。

 今回は元々イベントスペースとして提供している施設のせいか、音響がスゴくいい! 屋外のように音が拡散せずに反響することもあって、ライブのときのお客の盛り上がりもより大きく感じられた。何よりイスと冷房があったため、来場者の体力消耗も抑えられたはず。……といっても物販は行列がすごくて、最初はめちゃめちゃたいへんだったんですけどね。

ニコニコ町会議福島 ニコニコ町会議福島

↑オープニングセレモニーでは、三春町の鈴木町長が「ニコニコ町会議にお集まりいただいた方々は非常に若い方々で、三春町が若返った気がします」と福島なまりで挨拶。とにかく客席からの「町長ー!」の大歓声がホールに響きわたる。ニワンゴの杉本社長とテープカットしていた。

ニコニコ町会議福島

↑ニコニコ生放送の配信者(生主)で、MCをつとめた百花繚乱さんは、女装&浴衣でとおしていた。「女物の浴衣しかなかったけど、着てきてよかった」というトークに「かわいー」という声が飛ぶ。鳥取と佐賀では、たこ焼き屋をやっていた撩乱さんだが、今回は諸事情でナシ。ちなみに浴衣は奥さんから借りたという(スゲェ!)。

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↑ニコ動の新要素も発表。福島県のユーザー数は33万4000人で、プレミアム会員(有料会員)数は2万3500人。東北6県の中では2番目にユーザー数が多いが、県人口比率で見ると最下位とのこと。

ニコニコ町会議福島 ニコニコ町会議福島

↑ニコニコ生放送がアップデート。最近、生放送を始めたユーザーでおもしろい人を見つけるのに便利な“ルーキーランキング”、番組の放送前/中/後においてどれくらいTwitterでつぶやかれたかグラフ化してくれる“Tweetまとめ”の2つを実装した。

ニコニコ町会議福島 ニコニコ町会議福島

↑そしてさらにビッグあなニュース!! 町会議に次いで、なんとこの秋、ニコ動が大学/専門学校/高校の文化祭とコラボする“ニコニコ文化祭キャラバン(仮)”を開催する。要するに、ニコ動運営に働きかけて、自分が大好きな有名ユーザーを学校に呼べちゃうというわけ。8月31日まで応募を受け付けているので、ぜひ“ニコニコ文化祭キャラバン(仮)”で検索して申し込んでみよう。

ニコニコ町会議福島

↑発表パートの終わりには、企画・監修が小山薫堂さん、企画・演出が片岡Kさんというテレビバラエティーの黄金コンビによる“本当にジワジワくる動画”を上映。バンドをテーマにしたシュール系の動画だったが、会場ではなぜか視聴後にステージ前のお客さんが減るという憂き目に……。

 

■有名ユーザーのパワフルなステージに圧倒されまくり!
 カラオケライブには、ナオキ兄さんと浅井さん、百花繚乱さん、やまだんさんが出演していた。ナオキ兄さんは、タラちゃんやボビー・オロゴンなどの声まね放送で知られる生主で、なんと福島出身とのこと。浅井さんも生主で、段ボールの顔から“箱人間”とも呼ばれている。ふだんはしゃべりで魅せる彼らだが、今回は歌で客席を盛り上げていた。

ニコニコ町会議福島

↑ナオキ兄さんと浅井さんに加えて、途中から百花繚乱さんも乱入して、アニメ『デジモンアドベンチャー』のオープニング曲『Butter-Fly』を熱唱。冒頭、「どうも僕たちポルノグラフィティでーす」とカマしていたのに、普通にお客に「イェーイ!!!」とハイテンションで返されていた状況がカオスでおもしろい。

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↑浅井さんお手製、箱ギターでのギターソロ! 箱人間がエアギターって、どんだけシュールなんですか(笑)。

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↑真打ち、歌ってみたのやまだんさんが登場すると、女性の「キャー」という歓声が上がり会場の盛り上がりも最高潮に。“口からCD音源”と評される美声で『CHA-LA HEAD-CHA-LA』と『リリリリ★バーニングナイト』を見事に歌い上げる。

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↑暑い夏には、アツいやまだんさんの歌声がぴったり!? トレードマークの卓球服ではなく、脳波で耳が動くヘッドアクセサリー“necomimi”をずっと身に付けていたのが印象的だった。

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↑「サビでウチワやタオルを振って」というステージの呼びかけに、観客も大いに応える! 今回室内で音がこもることもあったせいか、とにかくお客のノリがよかった。

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↑“町ニコニコのど自慢”も個性的な格好のユーザーが多く、ステージでオタ芸を披露する方も。その場で抽選しているはずなのに、なぜこんなに濃いメンバーが……。

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↑“踊ってみた”からは、暴徒さんが出演し、ボカロ曲の『Hello, Worker』で希望者といっしょに踊っていた。こちらはステージで踊る本番前のレッスンの様子。

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↑本番は過去最高、50人に迫るユーザーが舞台に上がる。北海道の“踊ってみた”でも参加者数を更新していたが、それを超える人数が集まったことに驚きだ。

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↑暴徒さん自身は、歌ってみたやゲーム実況なども投稿するマルチな才能を持つ方。そしてイケメーン。いっしょに踊った方の大半は女性……って普通にみなさんファンなんじゃないですか!?

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↑“演奏してみた”からの参加はなかったものの、まほらホールの入り口には太鼓体験コーナーが設けられていた。出演者も“たたいてみた”で楽しそう。

 

■メインステージを食う盛り上がりのゲーム実況

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↑ブース展示の各コーナーは、アリーナ左右や2階席に設営されていた。

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↑とにかくスゴかったのがドグマ風見さんのゲーム実況ブース。ドグマさんは“ベネズエラ人”とも評される濃い顔だが、実は岐阜在住。映像制作集団“してくべ”に所属し、生放送のほか、テレビバラエティーのようなクオリティーの高い動画を投稿している。

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↑攻めまくるトークで、会場と生放送の両方を大いにわかせていた。筆者もカメラで撮影していたら「こうやって自然にしてないと嫌がられるんだよね」とつっこまれる始末。さらに「コテハン付けるわ、広田さんのはね……篠山紀信!」とエエ名前をもらってしまいました。

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↑当初、メインステージの音が邪魔でゲーム実況ができないかと予想していたが、まったくそんなことはなく、逆に歓声をけしかけてステージを脅かしていた。ドグマ軍団恐るべし!

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↑“町やってみた”のブースでは、ニコニコ技術部からAO(あお)さんが出演。隣の“町ニコニコ射的”でも使える輪ゴム銃のつくり方を伝授していた。AOさんといえば、“ミンティアにmp3プレーヤー入れてみた”の動画のほか……

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↑股間のチャックを開くと光る“チャック閉め忘れ防止デバイスを作ってみた”の動画でも有名。会場ではデバイスを5台に増産して、会場で光らせるという暴挙(?)に出ていた。ちなみに取り付けるシーンが、なんというかエロス……。

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↑カラオケライブにも出演していた浅井さんは、段ボール工作の展示がメイン。写真左のライフル型吹き矢“HK-85”は、脇のホースから息を込めることで最大12発の矢を発射できる。何と薬莢まで出るという芸の細かさ。右は、抜刀するとアロマオイルのいい香りがする残箱刀“府中本町”。

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↑ゴム銃でコップを倒すと景品がもらえる町ニコニコ射的も行列が長かった……。いろいろ回り疲れた方は、2階席にあった“マギカ調べ上映会”にて休憩。

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↑ニコニコカー神社も大盛況。車の後部に神棚とカメラを設けて参拝者を生放送し、生神様(視聴者)からコメントをもらえるという仕組みだ。

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↑栃木弁を巧みに操る謎のアメリカ人(?)生主、アンソニーさんも参拝してました。

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↑鏡音リン・レンの痛車も1台出展していた。スゴいのは、走り屋&痛車というダブル属性の点。走りのために内装を外したりパーツを交換して極限まで軽量化しているにも関わらず、ラメラメで塗装したり、痛化したりと矛盾してる点が素敵。

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↑今回も町ニコニコフードで、“テレビちゃん焼き”と“ニコ動オリジナルポーション”を無料配布しました。となりの物販ブースでも飛ぶようにグッズが売れていく。

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↑チェキで撮ってコメントを書いた写真を貼るボードも展示。佐賀と長万部の写真も残っていて、来場者が興味深そうに眺めていた。

 

■ラストは出演者全員で盆踊りに乱入! 町をニコニコさせた
 エンディングでは、出演者がステージに上がって今日の感想を語る。

ニコニコ町会議福島

↑暴徒さんは、「昔秋田に住んでいたんですが、電車が1時間に1本しかないのが懐かしい感じです。また来たいと思います」とコメント。福島出身のナオキ兄さんは「みなさんおばんでございます。あづかったねー。町会議が福島に決まって、行けるようになって本当にうれしかったです」と感謝の気持ちを伝えていた。

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↑そして町会議を支えたボランティアの方々も登場。今回は12人と過去最高の参加者だった。

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↑ニコ動に「自分が通ってる中学校が廃校になるのでその思い出に町会議を開いてほしい」と応募して、福島に町会議がくるきっかけを作ったhazuki92さんが友人といっしょに出演。「今までにないような思い出ができました」と感動を語っていた。

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↑最後はJITTERIN'JINNの『夏祭り』を全員で歌った。ナオキ兄さんは一部、タラちゃんやボビー・オロゴンの声まねで熱唱。AOさんが箱太鼓をたたいたり、浅井さんの箱ギターソロを見せたりと、最後まで楽しませます。

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↑エンディングの後は、なんと盆踊りの列に出演者が参加していた。事前にステージで踊ってみたレッスンを受ける。まさか踊ってみたでキレッキレの動きを見せてる暴徒さんの盆踊りを目の前にする日が来るとは……。

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↑お祭りにいらした方々もみなさんすごくニコニコされてました。それにしても踊る箱人間ってめちゃくちゃシュールなんですが、意外と周囲になじんでるのが不思議。虚無僧みたいだからですかね?

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↑前後に並んでいたドグマさん、暴徒さんは途中、ハイタッチを交えるフリーダムさ。それ、振り付けにないですから(笑)。

 福島会場の取材を通じて感じたのは、町会議のイベントとしての価値が高まってきたということ。7月末、鳥取でスタートした際には、そもそも県庁所在地などに比べてアクセス性の悪い場所にユーザーは来るのか、属性の違う地方の祭りと併催して成功するのかという不安もあった。しかしふたを開けてみれば、会場からあふれるほどにユーザーが集まり、お互いの祭りで人の交流も生まれた。その熱気は回を重ねるごとに高まってきて、福島では最高潮に達する。

 たとえば今回は、ハッピ姿の若者たちが踊ってみたレッスンに参加してたり、おばあちゃんが浅井さんの段ボール工作に興味を示していたりと、町の方もふらっと町会議に立ちよって楽しんでいた。ドワンゴ単体で開いたイベントでは絶対に来ない層にニコ動をリアルで体験し、「何となくすごいインターネットの会社」と感じてもらえただけでもすごく意義があったはず。

 県庁所在地であえてやらなかったのも、追い風になっているかもしれない。いずれの開催地も出演者が気軽に出ていけるぐらいの雰囲気で、サインや写真撮影に気軽に応じていた。“ニコ厨”(ニコ動のファン)ならすごくいい思い出をつくれたのではないだろうか。

ニコニコ町会議福島 ニコニコ町会議福島

↑有名ユーザーは、あちこちで求められるサインや握手、写真撮影に笑顔で応じていた。特にブースにほぼ常駐していた浅井さんは、サイン攻めに合うことに。何とニワンゴの杉本社長がサインを求められてるシーンにも遭遇。

 町会議のファイナルは8月30日、東京都の八丈島で、離島の高校球児たちが集う“離島甲子園”と併催する。出演する有名ユーザーは、歌ってみたから鋼兵さん、踊ってみたからみうめさん、okailoveさん、演奏してみたから事務員Gさん、ボカロPからてっぺりんPさん、生主から百花繚乱さん、描いてみたから“せら”さん──の8人だ。東京都といっても飛行機か船で行くしかないうえ、ホテルが確保しにくいという悪条件も重なっているが、もろもろを運良く確保できたらぜひ参加して、町会議の盛り上がりを目に焼き付けてほしい。

■関連サイト
ニコニコ町会議 全国ツアー2012|niconico
ニコニコ町会議全国ツアー2012 in福島県三春町~三春盆踊り~(ニコニコ生放送)

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