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女子大生の匂いを再現する狂気の香水からTHETAのリアルプリントまで大研究:超会議2015

2015年04月28日 11時15分更新

 ニコニコ超会議2015内で開催された“第8回ニコニコ学会βシンポジウム”、ユーザー参加型の研究を目指して開かれた学会だが、独自の研究してみたポスター&デモ展示がカオスで狂気に満ちていて楽しかった(完全にほめ言葉)。

 あしやまひろこ(五十嵐大悟)氏による“女の子ホムンクルス計画”。いきなり出落ち感の強い展示だが、女の子はなぜいい匂いがするのか、その匂いを再現しようというもの。単純に香水でいい匂いを付けようというのではなく、女の子の匂いのもとを分解。汗や脂肪などの人体の分泌物までをひとつの要素として分解し、合成じゃ香、花のエキス類、脂肪酸系の香料などをレシピに独自調合していく。会場では、女子大生の香りを再現した『女子大生10号』を3000円で発売していた。人類には早すぎる製品だが、どのくらい売れたのか気になるところ。

第8回ニコニコ学会βシンポジウム

 PKナビ開発チームによる“引っ張る力で方向を示すナビゲーションシステム「PKナビ」”は、触覚デバイス『SPIDAR-mouse』を洋服に用い、左右に引っ張る力によって道案内ができる。イメージはもちろんぴょん吉とのこと。

第8回ニコニコ学会βシンポジウム

 淺野義弘氏の『LunchBot : ふりかけでご飯に絵を描くプリンター』、その名のとおりふりかけでご飯の上に絵を描けるプリンターだ。3Dプリンターをハックして自動ふりかけマシンをつくってしまった。現在の解像度は95×95ドットだが、精度を上げていけばキャラ弁などをつくれるようになるという。実際に砂糖など食品の3Dプリンターは市販されているので、これも可能性がありそう。

第8回ニコニコ学会βシンポジウム

 現在クラウドファンディングを実施中の『PLEN2』も展示。3Dプリンターで主要部品を作成でき、Arduino互換のコントロールボードを搭載しプログラミング可能なオープンソースのパーソナルロボットだ。

第8回ニコニコ学会βシンポジウム

 筑波大学視覚メディア研究室の『NHKだけ映らないアンテナの開発』。関東広域圏のスカイツリーからの電波に対して、共振型ノッチフィルターを用いてNHK以外の放送が映る状態を維持しつつ、NHKだけ映らなくする“アンテナフィルター”をつくってしまった。肝心の受信料を払わなくてもいいのかは、現状答えは出ていないという。

第8回ニコニコ学会βシンポジウム

 落合雄介氏の“THETAの360度パノラマ写真を球体にしてみた”はちょっと楽しくなってしまう展示。360度パノラマ写真が撮影できるリコーの『THETA』の撮影画像を分解して印刷、球体に組み立てられる。リンゴの皮むきから、思い立ったという。実際に“球面プリントサービス”も行なっている。

第8回ニコニコ学会βシンポジウム
第8回ニコニコ学会βシンポジウム

 kame氏の“ダンボール「箱」ビジョン”は、投影ディスプレーを500円でつくれてしまう工作系の展示。ポリ塩化ビニル板、いわゆる普通の透明下敷きを2枚用意して、段ボールの内側全体を黒くする。ポリ塩化ビニル板を2枚設置したら、上から市販の液晶ディスプレーをかぶせて利用する。映像は全面動画と背景動画の2種類を用意し、動画編集ソフトで独自の映像を用意する。あとは箱ビジョンで再生するだけで、立体的な視覚を得ることができる。

第8回ニコニコ学会βシンポジウム

 その他にも気になる、1日いて話を聞いていたいと思ってしまう展示がちらほら。次回はどんな才能に出会えるかな……。

■関連サイト
ニコニコ超会議2015

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