出勤簿など、入力した時刻を補正したいケースは意外に多い。 時刻の切り上げと切り下げに超便利な2つの関数を紹介していこう!
出勤簿作成に超便利な時刻を補正する関数
出勤簿などを作成する場合に、タイムカードに打刻された時刻を切り上げたり、切り下げたりすることが多い。そんな場合に活用したいのが、入力された時刻を補正する関数だ。
エクセルでは、時刻や数値の補正に適した関数を豊富に用意しているが、なかでも時刻の切り上げと切り下げなら、CEILING(シーリング)関数とFLOOR(フロア)関数が最適だ。任意の間隔で切り上げ・切り下げができる関数で、狙った時間に補正できる。2つの関数で時刻を自在に補正しよう。
時刻の切り上げと切り下げ
労働時間の計算などは、タイムカードに打刻された時刻から、経理システムに合わせた時刻に補正するのが一般的だ。CEILING関数とFLOOR関数をでは、15分ごとや30分ごとはもちろん、1時間ごとや5分ごとなど時間単位を細かく設定できる。
時刻の切り上げ
↑CEILING関数を利用して、入力した時刻を一定の値に切り上げる。
時刻の切り下げ
↑時刻の切り下げも可能。切り上げとは異なり、FLOOR関数を使う。
時刻の数値変換
↑エクセルでは時刻をシリアル値で管理しているため、時間どうしの計算以外はエラーになってしまうことが多い。
↑シリアル値は24時間で"1"となる仕組み。つまり24を掛ければ変換できる。
↑この場合は"25時間15分"が、十進数に変換され、セルに"25.25 "と表示される。
任意の時間単位で切り上げ&切り下げ
CEILING関数、FLOOR関数ともに、基になるデータを選択して、切り上げまたは切り下げの単位時間を設定すれば、関数式が完成。数値と基準値の2項目を設定するだけで、簡単に利用できる。時刻以外のデータにも対応できるので、請求書の金額計算などにも役立つ。
●Step01
"関数の挿入"で作業に適した関数を検索
↑補正した時刻を入力するセルを選び"数式"タブの左端にある"関数の挿入"をクリック。設定ウインドーを呼び出す。
↑設定ウインドーの"関数の検索"で作業の内容を入力すれば、その作業に適した関数の候補がピックアップされる。
●Step02
CEILING関数を使って時刻を切り上げ
↑"関数の検索"で"切り上げ"と入力し" 検索開始"を選択。表示された関数の中から" CEILING "を選び" OK "を押す。
↑CEILING関数の設定ウインドーが表示。"数値"項目で、基になる時刻が入力されているセルのアドレスを指定する。
↑"基準値"項目には、切り上げの単位時間を”(ダブルクォーテーション)で囲んで入力。この場合は30分単位となる。
↑“数値 "と“基準値 "を入力したら“OK"ボタンを選択。“10時36分"が30分単位で切り上げられて“ 11時00分"になる。
●Step03
時刻の切り下げにはFLOOR関数を利用
↑今度は時刻の切り上げだ。“関数の検索"項目に“切り下げ"と入力。表示された関数の中から“FLOOR"を選択する。
↑設定ウインドーでは、CEILING関数と同様に“数値"項目で基となる時刻のセルを選択。直接、数値を入力してもよい。
↑“基準値"項目に、切り下げの単位時間を入力する。なお、切り下げる時間の間隔は、ユーザーが任意に決められる。
↑“基準値"で5分単位の切り下げに設定したため、この場合は“10時36分"が1分前の“10時35分"に切り下げられる。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります