ニコニコ超会議といえば、4月28、29日に幕張メッセで開催されるニコニコ動画の一大イベント。3月6日の発表会では、2日間とも夜に行なうライブ“ニコニコ超パーティー”に広瀬香美やきゃりーぱみゅぱみゅらが出演することが明らかになり、大いに盛り上がった。さらに12日深夜にはニコニコ生放送の特番を放送して、展示ホールにおけるカンファレンスの詳細をお披露目した。
カンファレンスは、研究会という意味で、生放送や静画ではなく、動画が好きな“動画民”に向けた企画となっている。ブース自体の入場料は無料(別途、超会議のチケットは必要)。展示ホールのカンファレンスでは、“第2回ニコニコ学会β”、“超エンジニアミーティング”、“超クリエイターズサミット”、“ニコニコ超多目的スペース”の4つを開催する予定だ。生放送特番では、左からニコ動運営の伊予柑さん、踊り手で生主(ユーザー生放送の提供者)の流星ヤロウさん、ニコニコ学会の発案者で産業総合研究所の江渡浩一郎さん、映像制作者の三重の人さん、ゲーム実況のレトルトさん、多摩川自給自足生活の動画で知られるカメ五郎さんが出演した。
■“野生の研究者”も出演するニコニコ学会
カンファレンスの一発目は、第2回ニコニコ学会βシンポジウム。大学に所属する研究者だけでなく、野生の学者も登壇する、ユーザー参加型で何でもありの学術発表会だ。
学会の委員長を務める、独立行政法人産業技術総合研究所社会知能技術研究ラボ研究員、江渡浩一郎さんは、「第1回で好評だった“研究100連発”という企画をやります。これは5人の研究者が各20個、合計90分で次々と研究を発表していく内容。さらにユーザーに公募で呼びかけて、ひとり3分25本の研究を紹介する“研究してみたマッドネス”も行ないます。いろいろな研究を入れ替わり立ち替わりで発表する。それを超会議でもやる」と企画を語っていた。
第1回は、昨年12月6日にニコファーレで7時間以上に渡って開催した。
28日はメカ、29日はネットのセッションを用意する。2日目の“イノベーションと社会規範”では、『Winny』開発者の金子勇さんに来てもらって裁判を振り返るとのこと。“コメントアート”では、ニコ動のコメントで絵を描く職人に来てもらい、その技術を教えてもらう。
ただいま野生の研究者は大募集だ。「発表内容はなんでもオーケー。できれば1分程度の動画を投稿して、そのURLも一緒に投稿フォームから送ってほしい」と江渡さん。
ポスターセッションで展示する研究ポスターも募集中。パネルが割り当てられて、自分のつくったポスターを貼り、その前に立って来場者に解説できる。
■あの有名“うp主”に会える! 超クリエイターズサミット
超クリエイターズサミットは、10のカテゴリーから有名投稿者を集めて、動画のつくり方のコツなどを伝授してもらう企画。生放送はされず、会場限定となる。とにかくゲストが豪華で、各ジャンルを専門に観てる人ならニヤリとさせられるはず! サミットでは10カテゴリーが扱われる。筆者的にはAV(アニマルビデオ)とPV、MMDが気になるぞ!
ゲーム実況は5人が出演。“ずるずるさんって知ってる?”のレトルさん”、“【ムジュラの仮面】タルミナ、最期の3日間!【ゼルダの伝説縛実況】”のセピアさん、“学園ハンサム 完全版 実況プレイ ”のアブさん、“【ゼノギアス】ロボットに乗って運命に立ち向かう”のぞのさん、“【バイオハザード5】を本当に実況してみた”のコジマ店員さん。
手書きMADは、“【アイマス+GSで】ニコニコ動画流星群”のぬこPさん、“テッテレAAを音楽に合わせてみテッテレテッテレ”のフヒヒの人さん、“【んふんふ んふんふんふ!】んふんふんふんふ【んふ】”の姫路れいあさん/自身さんの3人。
PVのカテゴリーは、“【初音ミク】VOiCE【3DPVっぽい何か】”のニョホホさん、“『初音ミク』千本桜『オリジナル曲PV』”の三重の人さん、“【オリジナル曲PV】ワンダーランドと羊の歌【初音ミク】”のタスクさん、“【初音ミク】むかしむかしのきょうのぼく【オリジナル】”のポエ山さんという4人。
ゲームの“マインクラフト”からは、5組が出演。“史上最大の(中略)マインクラフト実況”のぬどんさん、“初めてのマインクラフト”のクーさん、“マイクラで新世界の神となる”のえふやんさん、“パンツとサルの漂流Minecraft”の大将さん/きのさんさん、“【地下生活】ダイヤ10個で1日外出権!”のひえぴたさん/ユウキさん。
アラカルトのジャンルでは、“マトリョシカMMD ver.GUMI”のdanchoPさん、“ゆっくり実況[のび太のバイオハザードG”の猫マグロさん、“多摩川自給自足生活”のカメ五郎さん、“魔理沙は大変なものを盗んでいきました”のカギさんの4名が出演。
動物を扱うAV(アニマルビデオ)からは5名が出演。“うちのハムスターがぺたんとしたようです。”のnoNnoさん、“子猫と遊んであげるいぬ ”のえむさん、“ど~しても風呂に尻尾を入れたいぬこ”のめそさん、“ポンプフクロウ”のCARAさん、“帰宅したらうちのハムスターがこんなんなってた”のひろポネさん。
MMD、作ってみた、宇宙、ユーザー生放送の詳細は4月に発表予定。運営の伊予柑さんは「同じジャンルの方が集まるので、オフ会みたいな雰囲気になると思う。遊びにきてみんなでふれあって、そのあとみんなで超会議を見ていってほしい」とコメントしていた。
映像制作者の三重の人さんは、動画をつくるコツについて聞かれると「まず楽しいこと。自分がおもしろくなかったらお話しにならない、つくる過程を楽しんでます」と答える。
ゲーム実況のレトルトさんは、投稿したきっかけについて「3年ぐらい前にゲーム実況を初めて見て、こういう動画があるんだと気づいた。ほかのジャンルに比べてやりやすいかなと思って始めた」とコメント。
あらゆるものを食べまくる『多摩川自給自足生活』(関連サイト)で、全ニコ厨の度肝を抜いたカメ五郎さんは、「カラダに支障が出ないように考えてやってるんですが、たまによからぬ菌にやられたり、足をくじいたり、腕の骨にちょっとひびが入ったりした。今年はそういうことが絶対にないようにしたい」と今年のマニュフェスト(?)を力強く語る。
iPhoneゲーム『おさわり探偵なめこ栽培キット』のファンソングで一世を風靡した手書きMAD“【んふんふ んふんふんふ!】んふんふんふんふ【んふ】”。その制作者である姫路れいあさん/自身さんは電話出演。「超会議で生で歌を聴けたりする?」という質問に対して「環境さえあればやります」とコメント。これはぜひ聴きたい!
■プログラマー垂涎!! 超エンジニアミーティング
超エンジニアミーティングは、プログラミングのセッション。“Happy Hacking”をキーワードに、最先端の技術を扱うプログラマーが集結するイベントだ。
会議室を貸し切って、PCを持ち込んで1日でプログラムをつくる“ハッカソン”も実施。テーマは“1-Click!”。
java-ja、日本Rubyの会、Node.js日本ユーザーグループ、日本Scalaユーザーグループ、プログラミング生放送勉強会の5団体も出演。Happy Hackingをテーマに、各90分の公演を行なう。ニコ動だけでなく、日本のネットをつくり上げてるすごいプログラマーが集まるそうなので、IT技術者は目が離せない!
ニコニコ生放送の初期に大活躍してほとんどの生主が使っていた通知ツール『ニコ生アラート』の制作者で、プログラミング生放送勉強会の5zj(ごぜっとじぇー)さんも出演。「当日はニコ動をつくった戀塚さんが来てくれる。あとはアプリの開発とかを話そうと思ってる」と語っていた。
オフ会に使える! ニコニコ超多目的スペース
ニコニコ超多目的スペースでは、最大150名収容可能な多目的スペースをユーザーに開放する。上映用のスクリーンやハイスペックPCが置いてあるため、動画を見たり、投稿することが可能。
現在、企画の主となる幹事さんを募集中。伊予柑さんが「いわゆるオフ会。1枠1時間で何をやってもかまいません」とコメントするように、ドワンゴ的にはオフ会の内容に関知しないとのこと。筆者の予想だが、管理を放棄するわけではなく、MADなどの動画をながせるようにという配慮なのだろう。
すでに一次募集が終わって、二次を受け付けている。決まってる企画には、ファッションショーを兼ねたダンスパーティ“Niconico Caraban #31”、車載クラスタが集まる“車載動画オフ in ニコニコ超会議”、メドレー動画を流すプチライブ“Medley Party in Nicochokaigi”がある。
SSDXシリーズや“NEET GENERATION - もう、ニートしかなれない-”で知られるhapi⇒さんは、“Medley Party in Nicochokaigi”にDJで出演。「メドレー動画ではあらかじめ曲がつながってますが、それをリアルタイムでつなごうと思う」と語っていた。
繰り返しになるが、セッションブースの入場料は無料(別途、超会議のチケットは必要)。伊予柑さんは「すべてクリエイターをターゲットにした企画。新しいコラボが生まれるかもしれないので、ぜひ遊びにきてください」とまとめていた。
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