4月28、29日に開催される幕張メッセを借り切るイベント“ニコニコ超会議”を控えて、絶賛準備を進めているニコニコ動画。3月6日には、“ニコニコ動画5周年記念新サービス発表会(γ)” を開いて、ニコ動の新機能や超会議の最新情報をお披露目した。3時間を超える濃い発表会の内容を、余すことなくお伝えする。まずはニコニコ動画の新機能、新サービスをまとめていこうっ!
発表会の会場は、六本木のニコファーレ。“原点回帰”をテーマに、12月に(仮)、1月に(β)と発表会をやってきたわけだが、今回は過去2回を超える来場者でぎゅうぎゅう詰めだった。オープニングでは初期のニコ動で流行した“中曽根OFF”がモチーフのビデオを流す。ビデオには、これまたニコ動の前半で活躍した運営のメガネさんが出演しまくり。古参ユーザーがかなりニヤリとさせられる内容だ。
司会で出演予定のひろゆきさんは、またしても来ないという暴挙。代わりにドワンゴの川上会長(写真右)が登場していた。左は夏野取締役。かなりのワイン好きで知られ、ドワンゴの取締役室にワインクーラーを2台置いてあるが、先日、その部屋でひろゆきさんが宴会を開いて、勝手にワインを4本飲まれてしまったとぼやいていた(被害額、3万5000円ぐらい)。現在の登録ユーザー数は、2632万人。有料のプレミアム会員数は157万人。「収益のほとんどはここニコファーレに費やしています」と夏野氏。
新サービスの発表を開始。最初はニコ動のイベントカレンダーを開発。ここ数年、ユーザーが出演するライブや生放送番組、ネット上で開催しているイベントなど、ニコ動ユーザー主導のイベントが増えている。これが探しにくいということで、“ニベントカレンダー”が登場した。
プレミアム会員なら、ユーザーが自分たちの主催するイベントを登録できる。閲覧は一般会員でもオーケーだ。特徴は検索が楽なことで、キーワードなど条件を設定して絞り込める。
イラスト投稿や電子書籍を読めるサービス“ニコニコ静画”からは、'10年夏から始めてる“ニコニコ漫画”の新要素を発表。ニコ動で有名になった春原ロビンソンさんが描く漫画『戦友。』が『ジャンプSQ』で連載スタート。ニコ動発で、すでに連載が始まっているものでは『4コマなのエース』の『あいうら』や、『ビッグガンガン』の『ぷらんく』がある。
3月17日発売のニンテンドーDS用ゲーム『ポケモン+ノブナガの野望』の連載がニコニコ漫画でスタート。作者はニコニコ静画でも書いている七積ろんちさん。オリジナルストーリー全6話を無料で読める。
ニコ動のユーザーから「私たちも書きたい」という要望を受けて、13日11時からマンガの投稿も受け付ける。“ニコニコ漫画”というカテゴリーが“マンガ”に改名。公式作品と投稿マンガがいっしょに扱われる。
投稿できるのは“ニコニコ漫画”と“スクロール”という2つの形式。ニコニコ漫画形式は再生ボタンを押せば、BGMが流れてスライドショーのようにどんどんコマが進んでいく。もちろんコメントも可能。
新開発のスクロール形式は、既存の見開きマンガやウェブコミックに特化。その名の通り縦にスクロールして読む。コメントは、縦軸に対して付き、セリフの裏をとおるので閲覧の邪魔にならない。
プレミアム会員のみ投稿可能で、JPEGやPNGなど普通の画像データがあればオーケー。BGMはプリセットのものを20曲用意して、後ほどみんなが投稿したBGMやSEを使えるようにする。
“ニコニコ静画(電子書籍)”でも新要素を発表。電子書籍は、角川グループとの提携を皮切りに多くの出版社と提携してさまざまな作品を配信している。さらに『週刊少年サンデー』で連載中の『電波教師』に登場するキャラクター“サンダース軍曹”の相棒をニコニコ静画(イラスト)で募集する。
16人のマンガ家が参加し、ニコニコユーザーが『角川ニコニコエース』での連載を決める“第1回コミック総選挙”も実施。結果は4月末に発表する。
講談社のタイトルも配信スタート。3月7日発売の『週刊少年マガジン』で『金田一少年の事件簿』の20周年記念エピソードを連載開始。この連載を1週間遅れでニコニコ静画でも配信する。犯人を推理するクイズも展開予定。
ゲームが楽しめる“ニコニコアプリ”では、新しいオリジナル大作2タイトルを発表。
ブラウザーで遊べるカスタマイズRPG『アナザープリンセス』は4月登場。『ぷちっとロックシューター』を手がけたイメージエポック、イラストレーターのCHAN×COさんのコンビが製作する。アバターの衣装を好みにカスタマイズできるのがポイント。基本プレー料金は無料。
NHNジャパンの『ELSWORD』はアプリをダウンロードしてプレーするクライアント型の3Dアクションゲーム。横スクロールと攻撃ボタンで操作できるなど、手軽に遊べるのが特徴。有名声優さんも多数登場。'12年春にスタート予定で、こちらもプレー料金は基本無料。
ニコニコ生放送では、既存の楽天イーグルスに加えて、DeNAベイスターズ、ソフトバンクホークスのホームゲームをすべて無料で中継する。「ついにセリーグに進出しました。なんと216試合無料生中継。でもよく考えると全部ネット企業」と夏野氏。
“人類vs人工知能シリーズ”の生放送では、将棋に引き続き囲碁を配信。3月17日9時45分から、武宮正樹九段とコンピューター以後プログラム“zen”が対決する。「コンピューターは将棋より囲碁のほうが苦手。でも最近はうまいアマチュアには勝てるようになってきた」と川上会長。
映画・ドラマのジャンルでは、東映、松竹の参加が発表された。東映は今月末から有料/無料放送がスタート、松竹は後日発表。
東映の第1弾は『仮面ライダー響鬼』、『忍者戦隊カクレンジャー』、『機動刑事ジバン』の3本。発表されると会場は大いに盛り上がった。
ジャッキー:・チェンをはじめとする香港映画の配信もスタート。30日の24時からニコニコ映画上映会を実施。
さらにディズニーまで参入! 第1弾として米ドラマ『LOST』の全シーズンを無料配信する。3月31日、4月1日にシーズン1の25エピソードを一挙無料放送。夏野氏は「予定あけておいてください。ほか何もできません、食料だけは買っておいてください」と語って笑いをとっていた。
放送作家の小山薫堂さんと演出家の片岡Kさんが組んだ、ニコニコ動画5周年記念特番の作成も決定。ビデオにて、小山さんは「久々にワクワクする仕事が回ってきた。90年代の深夜番組をつくっていたような自由な気持ちでつくれる」と、片岡Kさんは「ニコ動ってトウシロだろ。プロとアマの違いを見せてやろうじゃないの」とコメントしていた。5月6日に配信予定。
このほか、MMD杯ニコファーレを3月24日に開催することや、GACKTがボーカルを務めるバンド『YELLOW FRIED CHICKENz』が3月14日22時からニコラジに出演することが発表された。
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