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【私のハマった3冊】なでしこジャパンだけじゃない“希望”を与えてくれた3冊

2011年08月11日 10時00分更新

wambook

新版 副島隆彦の今こそ金そして銀を買う
著 副島隆彦
祥伝社
1260円

東京R不動産2
編 菅付雅信
太田出版
1554円

むし歯ってみがけばとまるんだョ―削って詰めるなんてもったいない!
著 岡田弥生
梨の木舎
1575円

 なでしこジャパンは震災後の暗い空気を吹き飛ばし、人々に希望を与えてくれた。だから私も今回は、最近“希望”を与えてくれた本たちを紹介したい。

 まずは『新版 副島隆彦の今こそ金そして銀を買う』。米国情勢分析に定評ある著者が、最強の実物資産“金”、“銀”の値上がりを予知した一冊。輝くインゴットをどこで、いくらで買えばいいか、ズバリ記したマニュアルだ。‘08年に出た前の版は、持ち前の断言口調が賛否両論だったが、そのあとに金は暴騰したので信じた人はウハウハだったはずだ。この改訂版は去年の10月に出たが、いまや金価格はさらなる史上最高値を更新。おまけに本著が警告する“個人への売買規制”も米国で発表された。神がかった予言ぶりというほかない。こりゃ副島センセについていけば私も大もうけだと希望を抱いたものの、考えてみればゴールドを買う金などなかった。

『東京R不動産2』は、へんてこな物件に自分らしく住む、粋な人たちの部屋をたくさんのカラー写真で紹介するシリーズの最新版。すごかったのは、神田の一等地ながらせますぎて2階以上は窓から荷物を出し入れするほかない、ビフォーアフターの匠も逃げ出しそうな格安老朽ビル。だが購入した美術家夫妻はオンボロ建物をきれいに塗りなおし、アトリエ兼住居として蘇らせた。一見マイナスな条件でも、自分のライフスタイルに合っていれば個性として長所になりうる。新築を買う余裕がなくとも希望を与えてくれる良著だ。

 先日、虫歯を発見して絶望した私を救ったのが『むし歯ってみがけばとまるんだヨ―削って詰めるなんてもったいない!』。まさに題名のとおりなのだが、ベテランの乳幼児歯科検診医の経験に裏打ちされた内容は信頼できそう。で、実際試したところ、なんと本当に虫歯が消えた。金や不動産の話は希望だけだったが、この本は現実に絶大な利益をもたらしてくれた。本当にありがとう!

前田有一
亀有出身の映画批評家。100パーセント消費者側に立った“批評エンタテインメント”をテレビなどで展開中。

※本記事は週刊アスキー8月16・23日号(8/1発売)の記事を転載したものです。

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