インテルがCOMPUTEXの基調講演で明かした変革 次世代CPU・GPUから自律型AIソリューションまで一挙公開
2026年06月05日 19時40分更新
「Intel Xeon 6+」を発表
最大288のEコアと576MBのL3キャッシュを搭載
データセンター分野においては、50年にわたり業界を支えてきたx86アーキテクチャーの優位性を説明し、Pコア(高性能コア)とEコア(高効率コア)の双方による製品強化を強調。続いて、新たなデータセンター向けプロセッサー「Intel Xeon 6+」を発表した。
Intel 18Aプロセスで製造される本製品は、最大288のEコアと576MBのL3キャッシュを搭載し、高密度かつ高効率なサーバー構築を可能にするとのこと。データセンターのAIワークロードは、単純なプロンプト応答から、目標を与えられて自律的に思考と実行を繰り返す「Agentic AI」へと移行しつつある。
これにともない、ツールの実行やルールの確認といったCPUが得意とするタスクが増加している。基調講演で示されたプログラム生成タスクの事例では、従来のAI推論におけるGPUとCPUの作業比率が約7対1であったのに対し、Agentic AIの処理ではほぼ1対1に近い比率までCPUへの要求が高まっていることが示された。加えて、Xeon 6+を搭載したサーバーラックでは、最大15万のAIエージェントを同時に実行できると説明した。
インテルはプロセッサー単体の提供にとどまらず、ラックスケールでのシステム構築を推進している。この取り組みの一環としてFoxconnと提携し、Xeon 6を基盤とするAIインフラストラクチャー製品の開発と提供を進めることを発表した。
さらに、推論処理の需要増に対応するため、SambaNova Systemsと共同開発したヘテロジニアス(異種混合)推論アーキテクチャーを公開した。このシステムは、Xeon 6プロセッサー、SambaNovaのRDU(Reconfigurable Data Unit)、およびNvidia製GPUを統合したものである。
CPUがツールの実行を管理し、RDUがトークンを生成し、GPUがプロンプトのキャッシュを担当することで、GPU単体のシステムと比較して推論速度が2~3倍に向上しているとのこと。投資会社のVista Equity Partnersがこのアーキテクチャーを採用し、推論専用の商用データセンターとして展開する計画も発表した。
医療や産業分野における企業との協業を進める
GoogleとEricssonにカスタムシリコンを提供
講演の終盤では、特定の用途に特化した「Purpose-Built Silicon(カスタムシリコン)」事業の進捗を報告。現在、Google向けにデータセンター用のIPU(Infrastructure Processing Unit)を提供しているほか、通信機器大手のEricssonに次世代インフラ用シリコンをグローバル規模で提供することを発表した。
医療や産業分野における企業との協業も紹介した。医療分野では、人間の脳活動データを活用して高効率なAIアルゴリズムを開発するEcho Neurotechnologiesや、遺伝子データとAIを組み合わせて創薬の迅速化を目指すGreenstone Biosciencesとの提携を発表。産業分野においては、日立製作所やSiemensとの連携により、自動化やエネルギー管理、製品設計工程へのAI適用が進められている。
Tan氏は最後に、インテルが現在、18Aプロセスの量産化、先進パッケージング技術の開発、新たなSoCの投入など、大規模な変革を迅速に進めていると語り、AI時代に向けた基盤構築への姿勢を強調して講演を締めくくった。
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