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実売3万円以内で買えるマルチコプターでお手軽空撮にチャレンジしてみた!

2014年07月04日 08時30分更新

ここ最近になって話題のマルチコプターでの空撮。建物などの空撮や映画・ドラマ撮影などかなり普及してきている。本格的な空撮用マルチコプター機だけでなく、オモチャレベルでもカメラを積むなど高機能化が進んでいて“趣味の空撮”として手頃になってきた。

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そこで6月に発売されたばかりの、お手軽なサイズだが本格的な機能を搭載した『GALAXY VISITOR 3』を実際に飛ばして空撮にチャレンジしてみた。

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● GALAXY VISITOR 3(カメラ付きRTFキット)
● ハイテックマルチプレックスジャパン
●3万240円
● 2.4Ghz/4ch
● 100万画素HDカメラ搭載
●プロポ、バッテリー、マイクロSD同梱


GALAXY VISITOR 3にはプロポ(送信機)も同梱されており、買って電池を充電すればすぐ飛ばせるキットながら、HD動画も撮影できる100万画素のカメラを搭載。価格も3万円を切るというお手頃な機体だ。

先代モデルの『GALAXY VISITOR 2』(左)から機体サイズは1.5倍(ローターブレードのサイズは約2倍)に大型化。そのぶん電池も大容量化され、VISITOR2では5分強だった飛行時間はVISITOR3では約10分となった。

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まずはVISITOR 3の各部を見ていこう。飛行に4つのモーター、4つのプロペラを使うクアッドコプターだ。この種のマルチコプターは内蔵ジャイロと加速度センサーを用いて機体の傾きや横滑りを検出し、それを補正するようにモーターの回転数を細かく制御して水平を保ったまま飛行する。

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マルチコプターはモーター軸にローター(プロペラブレード)を直接マウントする機体が多いが、ギアで減速してローターを駆動する方式を採用しておりモータートルクを有効利用している。

バッテリーにはトイラジとは一線を画す大容量1200mAhのリチウムポリマー電池を搭載する。約10分の飛行が可能だが、予備電池をいくつか購入しておくと空撮に便利だ。

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VISITOR 2でも9軸ジャイロ(3軸傾き/3軸水平移動加速度/3軸地磁気センサー)となかなか高めのスペックを持っていたのだが、VISITOR 3ではさらに気圧センサーを搭載。スロットルを細かく調整しても一定の高度を保ってくれるほか、初心者向けに上昇高度制限機能も利用できる。

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搭載するカメラは100万画素HD動画が撮影可能だ。画質はそこそこといったところだが、静止画撮影や動画撮影のオン・オフを手元のプロポ側から操作可能なので空撮入門には適している。

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では実際にGALAXY VISITOR3を飛ばして空撮してみよう。VISITOE3はトイラジ(おもちゃ扱いで販売されている製品で、RC保険などには入れない機体)とはいえ、オモチャ気分でお気軽に飛ばすと後悔することになる。

先代モデルVISITOR 2などのような手のひらに載るような小型機は室内用として販売されているほど風に弱い。VISITOR3程度のサイズだとなんとか外でも飛ばせるが、それでもちょっと風が強いと流されていってしまう。

安心して飛ばせるのは風速2~5mくらいまで。目安としては木の葉が揺れるくらいで、枝まで揺れていたらフライトを止めるのが妥当なところ。

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地面近くはほとんど吹いていなくても5~6m程度上空なだけでずいぶん風は強くなるので要注意。

飛ばす前にはバッテリーを満充電するのはもちろんのこと、プロポ側の電池残量も確認(プロポには単3×4本を使用。残量は液晶画面で確認可能)。電源を入れるときはプロポ側を先にONにしてから機体に電池を入れる(OFFにするときは機体側が先)のが基本だ。

バッテリーを繋ぐとVISITOR3が飛行可能になるが、起動時に内蔵する加速度センサーのキャリブレーションが行なわれるため、電源スイッチを入れるとき機体は水平にしておく必要がある。

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最近のマルチコプターの例に漏れず、VISITOR 3も制御が効いていて、スロットルを上げただけで機体は浮上、無風~微風状態ならば浮いた状態で空中にぴたっと止まって手放しもできるほどだ。風があるとやや流されてしまうが、当て舵でなんなく修正できるので、まったくの初心者でも飛ばすだけなら簡単だ。

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新機能の気圧センサー利用の高度維持機能もなかなか使える。マルチコプターではスロットルを細かく調整しても少しずつ下降/上昇してしまいがちなのだが、ある程度の上昇したところでスロットルを中立にすればあとはその高度を維持してくれる。

いきなり上空へ上げるのではなく、まず目線くらいの高さでホバリング。風の様子などを見てから高度を上げていこう。

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しかし、気圧センサー利用の高度維持機能は若干クセもある。素早く地上に降ろしたいときでも、かなりスロットルを絞らないとすみやかに降りてきてくれないのだ。

慣れれば重宝する機能だが、降下/着陸の際は機体の挙動に気をつけて使いたい。なお、高度維持機能はプロポの右肩のところにあるボタン(白い楕円)でOFF/高度維持/最高高度制限の3種類が切り替えることができる。

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さて機体の操作に慣れたところで、本格的に高度を上げて空撮!といきたいところだが、これがなかなか難しい。

“空撮っぽい絵”を撮るには建物ならば少なくともその屋根の高さまで上げなくちゃいけない。平屋~2階建て程度でも10メートルほどの高度が必要で、機体が点に見えるほどではないものの機体がどっちに向いているのか判断しづらくなる距離だ。

機体の向きが分かりづらいというのはマルチコプターにとってはおなじみの問題で、VISITOR 3の下面には赤/青のLEDが付いていて離れていても前後が分かるようになってはいるのだが、高度をとったらそれすらも判別しずらくなる。

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そこで重宝するのが“ヘッドロックモード”。これは機体の向きに関わらずスティックを手前にすれば操縦者のほうに、左右にすれば操縦者から見た左右に飛ぶモード。飛行機的な動かし方に慣れていると逆に難しいモードなのだが、初心者に限らず空撮動画を撮るときは便利な機能なので是非使いこなそう。

プロポの背面にあるボタンで静止画(右ボタン)や動画(左ボタン)の撮影ができるため、飛ばしていてここぞというところでボタンを押して撮影を開始!

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とはいえどんな具合に被写体が撮れているのかは再生してみるまで分からない。動画ならば長めに録画しておくのがコツだ。

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機体高度とカメラの俯角、被写体の距離などから建物などの全体(もしくは撮りたいところ)がしっかりフレームに収まっているかどうかを判断できるようになるまでは高度を変えつつ何度も飛ばして撮っていこう。

またカメラの画角と距離から、どんな具合に撮れているのかをあらかじめ推測し操作することはも重要だ。

プロポに撮影ボタンがあるのは便利だが、レンズの俯角は機体を着陸させて変えることになる。機体を着陸させては角度をちょっと変えてまた上げるのを繰り返すのは面倒だが、最適な画角が得られるまで細かく調整をしつつ何度も飛ばそう。

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撮影した動画はAVI形式となる。撮影した動画はおもしろそうなところだけを切り貼りして編集する。

ちなみに筆者は編集には『Playmemories Home』を使用。本来はソニーのデジカメやアクションカムで撮影した静止画や動画を管理・簡易編集するソフト(ダウンロード無料)だが、ソニー製カメラで撮影したデータでなくても利用できる。

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Playmemories HomeにはYouTubeにアップロードする機能もある。ちなみに動画撮影時には音も録音できるのだが、どのみちモーターとプロペラの回転音が大きすぎてうるさいだけ。編集ソフトではBGMを付加することができるので、適当なフリー素材の音楽をチョイスして入れている。

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YouTubeに動画をアップする際に、ブレがひどい動画の場合には補正を行なうかどうかを聞いてくる。こまかなブレが解消でき非常に便利な機能だが、若干解像感が減じてしまうようだ。

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そんな感じでGALAXY VISITOR 3で空撮した動画がコチラ。10秒ほどのクリップをいくつか繋いで1分ほどの尺で編集してみた。


空撮動画はまるで空を飛んでいるかのような魅力的な映像が手軽に撮れる。しかし、くれぐれも周りに人が大勢いるような場所での空撮は慎み、飛行時の安全には充分配慮して楽しんで欲しい。

■関連サイト
GALAXY VISITOR 3
ハイテックマルチプレックスジャパン

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