週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

すごいけど落ちたら悲劇 ドローンに血液を運ばせたい病院:Mayo Clinic

drone
画像:メイヨークリニック 公式ブログ

 輸血用の血液をドローンに運ばせることはできないか。

 米国ミネソタ州の総合病院メイヨークリニックでは、そんなアイデアが真剣に検討されている。たとえば地震などで陸路がふさがれたとき、被災地に救護用品のひとつとしてドローンで血液を運べないかというものだ。

 なぜ血液が問題か。「血小板と冷凍の血漿は、高価な上、わずか5日間で『有効期限』が切れてしまうからだ」と、メイヨークリニックのコーネリアス医師は言う。とくに国土の広い米国では、大きな病院ならまだしも、中小規模の病院において血液の物流が問題になりがちだ。

 現在、市販のドローンには2キロ程度の荷物を抱えたまま100キロ近くの距離が飛べるものもある。ドローンを使った血液物流は、現在の物流では追いつかず、危篤に陥ってしまう患者を減らせるだけの可能性が潜在的にあると同医師は考えているそうだ。

 ただし、ドローンによる血液の輸送には検討すべき点が多いと同病院では慎重な立場をとっている。まだ輸送用ドローンの研究は始まったばかりで、セキュリティーや管理体制など課題は多い。鳥につつかれたりして落ちたら悲劇だしね……。

 それでも同病院では、ドローンの潜在的な可能性は大きいと考えているようだ。2012年にはハイチでドローンが救護物資の運搬に役立ったという話もある。救急車に先駆けて救急ドローンが飛んでくる未来は遠くない。

■関連サイト
Mayo Clinic Blog

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう