今週のカオスは、“知り合いの知り合いは、みな知り合いだ”的な感じで、『週刊アスキー秋葉原版』編集長、中村さんの知り合いのうえむらちかさんの知り合いのである、特殊メイクアップアーティストのJIROさんを取材させていただきました。
ちなみに今回の助っ人週アス編集は、一応メイクですから女性がいいかなぁと思い、週アス編集の岩崎花奈さんに同行してもらいました。
やって来たのは、江戸川区にあるJIROさんのアトリエ“自由廊”。ということで、さっそくアトリエの中へ。
一歩足を踏み入れるなり、工房的な雰囲気の仕事場が。
見るモノすべてが興味深かったんですが残念ながらここはスルーして、まずは2階でお話を聞くことに。階段を上がるとそこには一軒家のような玄関が!
和室に通され「どうぞ、こたつにお入りください」とJIROさんから勧められたので、こたつに入ってのインタビューとなりました。
JIROさんは映画『リング』、『らせん』での“人を変化させる”特撮に興味を持ち、東京芸大卒業後に代々木アニメーション学院で特殊メイクの基礎を学んだそうです。
そして、代々木アニメーション学院に在学中に手がけた、某大手美容チェーンのベトナム戦争をテーマにしたブッ飛んだヘアーショーのメイクで頭角を現し、独立。
その後、『TVチャンピオン』の“特殊メイク王選手権”で2度の優勝! 現在ではターミネーターをはじめとしたハリウッド映画の特殊メイクをはじめ、CM製作現場やバラエティー番組などでも活躍。“世界が選ぶ特殊メイクアップアーティスト10人”にも選ばれた人物なのです。
ということで、ここからは隣のお部屋にあった、JIROさんの作品を拝見させていただこうとドアを開けたとたん・・・
って、いきなり死体が転がってました。
実はコレ、“イケメン抱き枕”だそうなんですが、今まで思っていた抱き枕とだいぶ違うというか、リアル過ぎな気がしました。
その隣には、さらにリアルなTVドラマ用の小道具が。
検死のシーンで使ったため、口の中にも手が入れられる仕様になっているとのこと。
サイドチェストの上に展示してあったクリーチャー系は、ミズグチさんが自分の部屋に飾りたいと絶賛でした。
そしていよいよ、特殊メイクの実演を見せていただくことに。モデルは今回同行してもらった岩崎さんです。
JIROさんはシリコンを使った特殊メイクのスペシャリストということで、今回使用するのもシリコン。まずはこの2種類のジェル状シリコンを混ぜ合わせ・・・
手の甲に筋状に盛っていきます。
盛り終わったら、そこをヘラで裂くように一本の切れ込みを入れ傷口状に整形。
少し乾いたところで、ボディペイント用に塗料で赤黒い線を入れていくと、ひっかき傷っぽい跡に!
さらに傷の部分を塗り重ね、傷のまわりをブラウン系で薄く汚すことで、リアルさはさらに増していきます。
最後に傷口に血糊を塗り込めば、わずか20分で“傷口メイク”の完成です。
シリコン製で柔らかいため、傷口をパクパク動かせるというのがリアル過ぎてグロテスクというか……。ともあれ、“特殊メイクの魔術師”の早さと巧さを間近で見ることが出来た取材でした。
ちなみにシャクライが、JIROさんの作品のなかで、いちばん気に入ったのがこの“目の付いた眼鏡”。
これを装着すると、なんかふざけた顔になるんですよね。(左は装着前)
ハリウッドでも活躍中の特殊メイクアップアーティストによる、最新特殊メイクのレポートは週刊アスキー3/19号(3月5日発売)の『カオスだもんね!PLUS』をチェック!
● 自由廊(外部リンク)
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります