今回のカオスは、前回に引き続き偽札鑑別機を製造している『松村テクノロジー』の社長、松村喜秀さんの偽札入手エピソードの続きから。
苦労の末、東南アジアでようやく偽札を入手した松村さんは、それを国内に持ち帰り研究所の仲間たちと解析。
1週間にもおよぶ厳密なチェックの末、100ドル札に描かれているベンジャミン・フランクリンの肖像画の“リボンが繋がっている”のと“繋がっていない”点の違いを発見!(注:2011年より流通している新100ドル札には、このリボンの部分は描かれていません)
ふつうの人なら印刷ミスによるカスれかな? と見逃しちゃいそうですが、実はコレは意図的なモノ。作った人だけがわかるように、わざとそうしている“サイン”だそうです。
このサインは比較的わかりやすい場所に仕込まれているようで、この傾向で解析をすすめたところ、次々に偽札のポイントが見つかったそうです。
シャクライも専用のルーペで実際に本物と偽物の違いを確認させてもらったのですが、素人でもすぐに発見できるようなわかりやすい場所でした。
しかしもさらに伺うと、ルーペなどを使わずに一瞬で偽札を判別する方法があるそうで……。
その方法とは“手触り”!
触るのは100ドル札の角に印刷された、この“数字の100”の部分。
実際にこの部分を触ってみると、ホンモノは凹凸がありザラザラしているのですが、偽札はツルツル。これは誰にでも確認できる方法だそうなので、もし古い100ドル札が手元にあれば、ぜひ確認してみてください。
その後もさらに偽札の研究、偽札鑑別機の開発に没頭した松村さんは、気がつけば偽札研究の世界的な権威となり、某国の捜査機関の顧問まで勤めるほどになったとのこと。
そんな松村テクノロジーの最新の偽札鑑別機がこちら『多通貨紙幣鑑別機 EXC-6700』。
この鑑別機は、1台でユーロ・ドル・日本円紙幣などの真偽鑑別ができる優れモノ。しかもインクに含まれる磁気により真偽の鑑別をするので、どんな状態の紙幣でも判別可能!!
実際に、松村さんはわざと紙幣をしわくちゃにして、読みにくくしたうえで鑑別機にセットしたにもかかわらず、バッチリ偽札を判別していました。
日本の技術、いや松村テクノロジーの技術恐るべし! と実感させられた、今回の取材でした。
松村テクノロジー(関連サイト)
偽札“スーパーK”を発見した男がつくった、世界ナンバーワンの偽札鑑別機の性能とその仕組みは、週刊アスキー6/5号(5月22日発売)の『カオスだもんね!PLUS』をチェック!
-
819円
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります