第310回
RTX 2080 Ti、RTX 2080、GTX 1080のFEと徹底比較
Ampere世代のGeForce RTX 3080 FE速攻レビュー、GTX 1080の最大3倍
PCI Express Gen3接続で性能は変わるか?
今回は新旧合わせ15本のゲームでデータをとったが、そのすべてを今ここでお見せできない(毎度ギリギリまで引っ張る筆者が悪いのだが……)。残り13本の結果は次回に回すとして、最後に気になる「PCI Expressバージョンの影響」について検証してみたい。
GeForce系GPUの接続インターフェースは、TuringまではPCI Express 3.0(Gen3)だが、AmpereからはGen4に格上げされた。すでにライバルAMDはRadeon RX 5700シリーズでGen4対応しているので、ここで両者は共通の土台に立ったことになる。だが、Gen4接続を確保するには、AMDのRyzen 3000シリーズ(内蔵GPUのないもの)とX570チップセットまたはB550チップセット搭載マザーボードを組み合わせるか、第3世代Threadripper+TRX40チップセット搭載マザーボードの組み合わせが必要になる。
前述の通り、PCI Express Gen4のビデオカードはGen3環境でも問題なく利用できるが、理論上のバス幅は16GT/秒でなく8GT/秒(GTはGiga-Transferの意)に絞られてしまう。これがグラフィック性能にどう影響するか確かめてみたい。
ここでの検証は、マザーボードのBIOS設定でPCI Expressの動作モードを強制的にGen3に落とした時のベンチマーク結果をデフォルトのGen4時と比較するというもの。検証に使うベンチマークは「3DMark」、「Rainbow Six Siege」、「Horizon Zero Dawn」の3つだ。なお、ここで登場するビデオカードはGeForce RTX 3080 FEだけだ。
この検証と類似の検証をRadeon RX 5700ファーストレビュー時に実施しているが、そこでも今回の結果とほぼ共通の結果が得られている。つまり、現行のGen4対応GPUをGen3環境で使っても差はほとんどないか、出たとしても3~5%程度の下落に留まる。もちろん、限界を攻めたいならGen4環境がベストなのは言うまでもない。
しかし、Intelプラットフォームは未だGen3止まりだが、CPUのクロックという武器がある。Gen3とGen4のこのわずかな性能差ならCPUパワーで相殺する可能性も十分あり得るのだ。というわけで、GeForce RTX 30シリーズにはどのCPUがベストかについては、いずれ時を改めて検証することにしたい。
次回は残り13本のベンチマーク結果を一気に比較
今回のGeForce RTX 3080 FEのレビューはここまで。次回は残り13本のゲームの結果をひたすら比較することにしたい。「Apex Legends」や「PUBG」、「Microsoft Filigt Simulator 2020」などのパフォーマンスが気になる方は、ぜひとも続報記事を楽しみにして頂きたい。
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