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BlenderやV-Ray、Premiere Pro、DaVinci Resolve Studioなどをテスト

CGや動画編集におけるGeForce RTX 3080/RTX 3090の性能を徹底検証

2020年10月14日 16時00分更新

 これまでAmpereアーキテクチャーを採用したGeForce RTX 3090(以下、RTX 3090)及びGeForce RTX 3080(以下、RTX 3080)のパフォーマンスを3回にわたって検証してきた。第1回:Ampere世代のGeForce RTX 3080 FE速攻レビュー、GTX 1080の最大3倍ではRTX 3080のレビュー速報、第2回:GeForce RTX 3080 FEは4Kで輝く!RTX 2080 Ti/2080/GTX 1080とゲーム13本で徹底検証はレビュー詳報として複数ゲームタイトルで、同GPUの性能をご紹介した。

 そして、第3回:GeForce RTX 3090 FE降臨!TITAN RTX/RTX 3080 FEと8Kゲーム対決)においては、GeForce RTX 30シリーズ(以下、RTX 30シリーズ)の最上位となるRTX 3090のゲームにおける性能を検証し、CUDAコアを大増量してメモリー帯域も太くしたRTX 30シリーズは旧世代のTITAN RTXをも軽く凌ぐ性能を発揮していることがわかった。RTX 3090は限定的ながら8Kゲーミングという未知の世界を垣間見せてくれた。

 だが、RTX 30シリーズのパフォーマンスはゲームだけに使うのは非常にもったいない。そこで、CGレンダリングや動画編集などハイパワーGPUが輝く用途におけるパフォーマンスも検証しようというのが本稿の主旨だ。

 今回の検証用ハードは、これまでのベンチマーク環境とストレージ以外同一である。RTX 3080及びRTX 3090の性能が旧世代からどの程度進化したかを確認するために、GeForce RTX 2080(以下、RTX 2080)とGeForce RTX 2080 Ti(以下、RTX 2080 Ti)、そしてRTX 3090のコンセプト的前身であるTITAN RTXを準備した。なお、ドライバーは検証内容に合わせ、456.38のStudio Driverを使用している。

検証環境
CPU AMD「Ryzen 9 3950X」(16C/32T、3.5~4.7GHz)
CPUクーラー Corsair「iCUE H115i RGB PRO XT」(簡易水冷、280mmラジエーター)
マザーボード GIGABYTE「X570 AORUS MASTER」(AMD X570、BIOS F22)
メモリー G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」(DDR4-3200、16GB×2)×2
グラフィックス NVIDIA「GeForce RTX 3090 Founders Edition」、NVIDIA「TITAN RTX」、NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」、NVIDIA「TITAN RTX」、NVIDIA「GeForce RTX 2080 Ti Founders Edition」、NVIDIA「GeForce RTX 2080 Founders Edition」
ストレージ Corsair「Force Series MP600 CSSD-F1000GBMP600」(NVMe M.2 SSD、1TB)
電源ユニット Super Flower「LEADEX Platinum 2000W」(80PLUS PLATINUM、2000W)
OS Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(May 2020 Update)

「Blender Open Data」でOptiXの実力を見る

 RTX 20/30シリーズに搭載されているRTコアは、ゲームのレイトレーシング処理を高速化するだけでなく、CGレンダリングソフトの処理時間を大幅に短縮できる。ゲームからRTコアを利用するAPIは「DXR(DirectX Raytracing)」だが、CGレンダリングでは「OptiX」というAPIを利用する。

 まずは無償で利用できるCG作成ソフト「Blender」でパフォーマンスを比較してみよう。今回はベンチマークだけを実行できる「Blender Open Data」を利用して計測した。起動時にBlenderのバージョンを選択できるが、今回は検証時点で最も新しい「2.9.0」を選び、そのレンダリング時間を比べることにした。検証は主にRTコアを利用する「OptiX」と、CUDAコアを利用する「CUDA」レンダリングの結果を比較しているが、参考までにCPUを使ったレンダリング時間とも掲載している。

「Blender Open Data」のレンダリング時間。レンダリングシーンは6つあり、全部載せると見づらいので「bmw27」、「pavilion_barcelona」、「victor」の値だけ抜き出した。グラフの単位は秒なので、バーが短いほうが速いということになる

 最速は最大CUDAコア数を誇るRTX 3090 FEで、次点はRTX 3080 FE、さらにTITAN RTX、RTX 2080 Ti FE、RTX 2080 FEと続く。RTX 3090 FE対TITAN RTXとRTX 3080 FE対RTX 2080 Ti FEのペアで見ると、Ampere世代のGPUは同格のTuring世代のGPUよりも40~60%短い時間で処理を終了している。

 これは単純にCUDAコア数の差やL1キャッシュ搭載量といったアーキテクチャーの根幹的な差異が効いていると言っていい。CPUレンダリング(Ryzen 9 3950Xを使用)と比較すると、OptiXを利用したレンダリング時間の短さは圧倒的だ。

 ただし、このベンチマークではRTX 3090ならではのメリット、すなわち24GBものVRAMを生かせるシーンがないため、RTX 3080 FEとRTX 3090 FEの差はCUDAコア数の比(1:1.2)に近い結果しか得られなかった。ゆえに、金に糸目をつけずに1秒でも処理を短縮したいなら、RTX 3090は有効な手段と言えるだろうが、コストパフォーマンスで比べるとRTX 3080に分がある結果とも言える。

「Blender Open Data」実行中のVRAM使用量(GPU Memory Allocated)をモニタリングツール「HWiNFO64」で追跡したところ、シーン「victor」で9GB前後消費することが確認できた。しかし、それ以外のシーンでは4GB程度に収まっていた

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