第310回
RTX 2080 Ti、RTX 2080、GTX 1080のFEと徹底比較
Ampere世代のGeForce RTX 3080 FE速攻レビュー、GTX 1080の最大3倍
Horizon Zero Dawnでは4K時にRTX 2080の1.7倍
続いては、描画負荷の重いタイトル代表として「Horizon Zero Dawn」で検証する。画質は“最高画質”とし、ゲーム内のベンチマーク機能を利用して計測した。なお、ところどころ最低フレームレートがかなり低めの値を出している部分があるが、これはHorizon Zero Dawnの癖のようなものだ。最新パッチ(1.0.4)で最低フレームレートが落ち込む頻度が緩和されたようだが、今回のベンチマークの時間制限内では低いものは低いままだったのでそのまま掲載している。
ここでも平均フレームレートに注目して比較すると、フルHDならGeForce RTX 3080 FEはGeForce RTX 2080Ti FEに対して約22%上、GeForce RTX 2080 FEに対しては約51%上。4Kではそれぞれ約35%、約70%上となる。Rainbow Six Siegeよりも描画負荷は重いが伸びは鈍い。つまり、GeForce RTX 3080がどれだけ輝くかはゲーム側のエンジンとの相性も影響していることは間違いない。
というわけで、ここまでのデータを見るかぎり、NVIDIAが謳うGeForce RTX 3080の性能はGeForce RTX 2080に対し100%上乗せ(つまり2倍)確定ではなく、おおよそ70~80%上乗せと考えるのが妥当だろう。
ただし、GeForce GTX 1080を基準にすると4KどころかフルHDでも100%以上の上乗せ、4Kなら約152%上乗せとなる。GeForce GTX 1080はまだ現役で使えるGPUであることは間違いないが、GeForce RTX 3080に乗り換えることで劇的な体感性能の向上を実感できるだろう。Pascal世代からAmpereに乗り換えれば、HDMIのバージョンが2.1になり、NVEncも強化され、さらに将来的にはRTX IO対応も期待できるなど、乗り換えの付加価値もぐっと高くなる。
ちなみに、Horizon Zero Dawnで最低フレームレートが低めに出る問題だが、これはGPU側の問題とは言い切れない。Horizon Zero Dawnのベンチマークでは目に見えるフレームレートと同時にGPUフレームレート(GPU側で処理したフレームレートで、画面表示とは別のもの)も出るのだが、これをざっくりと比較してみよう。最低フレームレートが問題なのでGPUフレームレートの下位5%点及び平均フレームレートを比較してみる。
これを見ると特定のGPUで落ち込むようなことはなく、各GPUに期待されるパフォーマンス通りの数値になっている。Horizon Zero DawnのPC版はリリース当初からフレームレートが急に落ち込むことが多かったが、現行バージョンでもまだ完全には解消されていないのだ。
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