第341回
最大30%のパフォーマンス向上!?
「Resizable BAR」の効果をGeForce RTX 30シリーズまとめて検証!人気ゲーム13本でフレームレートを計ってみた
RTX 30シリーズ全モデルで検証!
それでは検証に入ろう。まずは検証環境の紹介からだ。CPUはいつものRyzen 9 5950XにX570マザーボード、ビデオカードはRTX 3060~3090まで全て用意した。基本的に全てFounders Edition(FE)で用意したが、RTX 3060はFEが存在しないため、RTX 3060ファーストレビュー時に使用したZOTAC製カード「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3060 Twin Edge OC」を使用している。
ドライバーは前述の通りGeForce 465.89。Resizable BAR対応をBIOSで有効化した場合と無効化した場合で、各ゲームのフルHD(1920×1080ドット)、WQHD(2560×1440ドット)、4K(3840×2160ドット)解像度でのフレームレートを比較する。グラフ中では、有効化した場合はGPU型番の後に“@ReBAR”と表記し、無効化時はGPU型番のみ表記している。
検証環境 | |
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CPU | AMD「Ryzen 9 5950X」 (16コア/32スレッド、3.4~4.9GHz) |
CPUクーラー | Corsair「iCUE H115i RGB PRO XT」(簡易水冷、280mmラジエーター) |
マザーボード | GIGABYTE「X570 AORUS MASTER」(AMD X570、BIOS F33i) |
メモリー | G.Skill「Trident Z RGB F4-3200C16D-32GTZRX」 (DDR4-3200、16GB×2)×2 |
ビデオカード | NVIDIA「GeForce RTX 3090 Founders Edition」、 NVIDIA「GeForce RTX 3080 Founders Edition」、 NVIDIA「GeForce RTX 3070 Founders Edition」、 NVIDIA「GeForce RTX 3060 Ti Founders Edition」、 ZOTAC「ZOTAC GAMING GeForce RTX 3060 Twin Edge OC」 |
ストレージ | GIGABYTE「AORUS GP-ASM2NE6200TTTD」(NVMe M.2 SSD、2TB)、 Western Digital「WDS100T2X0C」(NVMe M.2 SSD、1TB) |
電源ユニット | Super Flower「LEADEX Platinum 2000W」(80PLUS PLATINUM、2000W) |
OS | Microsoft「Windows 10 Pro 64bit版」(October 2020 Update) |
RX 6000シリーズほどの効果はなかった
「Assassin's Creed Valhalla」
まずはRX 6800シリーズレビュー時にResizable BARの絶大なる効果が確認できた「Assassin's Creed Valhalla」から検証をスタートしよう。画質は“最大”とし、ゲーム内ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測した。
RX 6800シリーズでは平均fpsが2ケタ%伸びたゲームだったが、RTX 30シリーズでは最高でも7.5%前後しか伸びていない。もともと起動時にAMDのロゴが出るゲームであるため、最適化が進んでいるとも考えられるし、RX 6800シリーズのInfinity CacheとResizable BARの組み合わせが極めて有効だと言うこともできる。
また、GPUの上位/下位の違いという観点で眺めてみると、RTX 3060だとフルHDで平均fpsが2fps(3%)と小さいが、RTX 3080だと7fps(7.5%)伸びるなど、上位GPUほどResizable BARの恩恵が強くなることが示されている。RTX 3060のファーストレビュー時はRTX 3060のResizable BARの効かなさ加減に軽く失望した記憶があるが、GPUのスペック不足に原因があることがここで判明した。
デメリットも観測された「Borderlands 3」
続いては「Borderlands 3」で試してみよう。APIはDirectX 12、画質“バッドアス”に設定。内蔵ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測し、出力されたフレームレートログを分析した結果で比較する。
Resizable BAR有効化の恩恵は、どのGPUでも平均fpsの慎ましい伸び(多くて4%前後)となって現れた。しかし最低fps(1パーセンタイル点)は、逆にResizable BARを有効にした時の方が下がってしまった。平均fpsの引き上げよりもカクつきを抑制したいなら、Resizable BARは無効にした方が良いようだ。
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