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最大30%のパフォーマンス向上!?

「Resizable BAR」の効果をGeForce RTX 30シリーズまとめて検証!人気ゲーム13本でフレームレートを計ってみた

2021年05月01日 18時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

DXR&DLSS利用時でも最大32%伸びた
「Watch Dogs: Legion」

 最後に「Watch Dogs: Legion」で検証してみよう。APIはDirectX 12とし、画質“最大”をベースに、精密度100%を追加した。内蔵ベンチマーク機能を利用してフレームレートを計測する。

「Watch Dogs: Legion」1920×1080ドット時のフレームレート

「Watch Dogs: Legion」2560×1440ドット時のフレームレート

「Watch Dogs: Legion」3840×2160ドット時のフレームレート

 平均fpsの上昇率は、F1 2020以上の数値を見せている。フルHDではRTX 3060 Ti FE以上で2ケタ%の伸びをみせているが、GPUの格があがるほどにResizable BARの効果も強まっている。

 RTX 3070 FEで平均fpsは10%伸びているが、RTX 3090 FEならば約12%だ。解像度が高まるとResizable BAR有効時の伸びも鈍くなるが、RTX 3060のような下位GPUでも(1~2fpsとはいえ)伸びている。

 だが平均fps以上に注目したいのが、最低fps(下位1パーセンタイル点)がResizable BAR有効時に著しく向上している点だ。RTX 3080 FEではフルHD~WQHDで50%前後、RTX 3060 Ti FEでもフルHDなら約32%伸びているのはかなり大きい。

 とはいえ、メモリー帯域がボトルネックになるせいか、WQHD以上ではRTX 3080以上でないと最低fpsの伸びが衰える。CUDAコア数の違いはもちろんだが、メモリーバス幅の太さやGDDR6Xの存在などが大きく影響していると考えられる。

 次は画質“最大”+精密度100%にレイトレーシングは全て“最大”+DLSS“高性能”設定を追加した時のパフォーマンスも見てみよう。

「Watch Dogs: Legion」DXR&DLSSあり、1920×1080ドット時のフレームレート

「Watch Dogs: Legion」DXR&DLSSあり、2560×1440ドット時のフレームレート

「Watch Dogs: Legion」DXR&DLSSあり、3840×2160ドット時のフレームレート

 DXRを有効化すると負荷が増すので、Resizable BARの効果も減ると考えていたが、その予想は完全に誤りだった。DXRを使わない時以上に平均fpsも伸びているし、最低fpsの底上げ効果も健在だ。特にRTX 3090 FEの平均フレームレートは、フルHD時に約32%、4Kでも14%強伸びている点に注目したい。

 RTX 3060 Ti FEやRTX 3070 FEといったメモリーバス幅256bitのGPUでは、WQHDでも平均fpsが10~11%伸びているので、どうやらメモリーバス幅の太さがResizable BARの効果を左右する(CPU→VRAMへの転送に影響する機能だから当然といえるが)ことがわかる。

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