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RTX 3080は4K、RTX 3070はWQHDがターゲット

GeForce RTX 3090で夢の8Kゲーミングは実現するのか?HDMI 2.1とDLSSの役目を解説

2020年09月09日 11時00分更新

ハードウェアベースのデコード機能「NVDec」がAV1に対応

 ゲーム以外の用途、例えば、8K HDR動画を鑑賞するという用途のためにGeForceのハードウェアベースのデコード機能「NVDec」も改善された。ハードウェアでAV1コーデックのデコードに対応することで、8K@60fpsでの動画再生時でもCPUの占有率を数%程度(8コア/16スレッド環境の場合)に下げられる、というものだ。

 AV1コーデックは広く使われているH.264に比べて圧縮率が高い。しかし、CPUでのデコードは極めてコストが高い。だが、GeForce RTX 30シリーズではNVDecで対応することでスムーズな再生環境を構築できる。YouTubeでも(試験的ではあるが)AV1コーデックでのコンテンツが観られるし、Windows 10にもAV1コーデックが配布されている。すでにHDMI 2.1対応の8Kテレビもあるので8K環境へユーザーを誘導する良い頃合いと言えるだろう。

 ちなみに、エンコーダー(NVEnc)はGeForce RTX 20シリーズと同じものが使われている。NVEnc/NVDecの対応表には記入されていない(原稿執筆時点)が、エンコーダーの数や同時処理可能なセッション数もGeForce RTX 20シリーズと共通とのことだ。

WindowsストアでもWindows 10上でAV1コーデックを見るための「AV1 Video Extension」が配布されている。ただし、現時点(GeForce RTX 30シリーズ発売前)ではソフトウェアデコードのみだ

YouTubeの設定から「「再生とパフォーマンス」」を開くと、AV1コーデック再生を有効化できる。選択肢が出ない場合はChromeなどのブラウザーを使うこと

YouTubeで8K AV1動画を再生してみた(Ryzen 9 3950X+GeForce RTX 2080環境)。GeForce RTX 30シリーズでないため、30fpsの動画でもCPUは20%(瞬間的なら40%)も占有される(次へ)

同じ時にGPUの負荷を調べてみると、デコーダー(Video Decode)がまったく動いていないので完全にCPU頼みのデコードということがわかる。3Dのグラフは単に動画を表示するための処理でGPUが使われていることを意味する

GeForce RTX 30シリーズのNVDecはCPU占有率4%(Core i9-9900Kの場合)で、8KのAV1動画を60fpsで再生することが可能になる、という(中央)

HDMI 2.1で8K表示に対応するTVも存在する(右図)し、8Kプレイに対応するゲームタイトル(左図)もあるので、GeForce RTX 3090は8Kゲーミング時代の幕開けを告げる存在、とNVIDIAは言いたいようだ

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