1分でわかるWWDC、OS X El Capitan、iOS 9、watchOS 2、Apple Music：WWDC 2015

　WWDC 2015の基調講演は、日本時間の早朝2時から4時半近くまで2時間半弱の長丁場でした。発表されたのは、OS X El Capitan、iOS 9、watchOS 2、新音楽サービスです。それぞれのポイントをチェックしていきましょう。

　最初に登壇したのはもちろん、ティム・クックCEO。

■OS X

　OS Xの名称はYomemite（ヨセミテ国立公園）から、El Capitan（エル・キャピタン、ヨセミテ国立公園にある花崗岩）となりました。グレイグ・フェディリギがプレゼン。

　Safariやメールなどのアプリが機能強化されました。Safariでは、TwitterやFacebookなどをタブとして常駐させられます。タブで流れている音楽の制御も可能。

　Spotlight機能では、画面中央に検索結果も表示可能になりました。

　OpenGLよりも最適化された3DグラフィックAPIのMetalがOS Xにも対応。OS Xで高画質の3Dゲームなどを開発しやすくなります。

■iOS 9

　iOS 9についても引き続きフェディリギが解説。

　メモアプリで手がきイラストなどを挿入可能に。もちろん、iCloud経由でOS Xとも同期できます。

　音声アシスタント機能のSiriが大幅に進化して、リマインダーなどに自動的に要件を登録してくれるようになります。

　Siriで場所だけでなくカラオケなどのシーンを条件した画像検索も可能になります。

　Spotlightの画面には、Siriサジェスチョン、近くの施設、ニュースなどの情報を表示できる。

　Spotlightで検索できる範囲は、ローカルはもちろんウェブサイトや動画まで多岐にわたる。

　マップアプリでは待望の公共交通機関の経路検索が可能に。

　まずは10都市でサービスが始まりますが、日本の都市は入っていません。

　Apple純正のニュースキュレーションアプリ「News」が登場。

　雑誌ごと、ジャンルごとに各媒体から配信されている記事をまとめて読めます。

　iOS 9でのiPadのUIの改良についても言及。2画面表示が可能に。iPad Air 2のみ対応。

　ピクチャーインピクチャー機能も利用可能。映像を見ながらメールを書けるように。iPad Air以上、iPad mini 2以上が対応。

　Xcodeで利用できるスクリプト言語に似た文法でネイティブコードを書けるSwiftはSwift 2となり、2015年末にオープンソースに。OS X、iOS、Linuxで利用可能になります。

■watchOS 2

　Apple Watchに搭載されるOS、watchOSはバージョン2に。

　文字盤のフェイスに写真やタイムラプス動画などを設定できます。

　文字盤に表示できる情報を増えます。

　デジタルクラウンを回すことで時間を進め、将来の予定などをチェックできる「Time Travel」機能を搭載。

　Apple Watch単体で機能するアプリを開発できるようになるほか、Wi-Fi機能も単独で使えるように。

　ゴルフのスイングを測定するといった、Apple Watchが内蔵するセンサーを直接制御するアプリを開発可能に。

　OS X、iOS、watchOSともデベロッパープレビューは本日配布され、製品版は今秋にリリースされる予定です。

■Apple Music

　「One more thing…」として新音楽ストリーミングサービスを発表。

　このサービスは、革新的な音楽サービス、毎日24時間流れるグローバルラジオ、アーティストとファンの交流スペースの3つのサービスから構成されます。このサービスは、既存のBeats Musicを完全に置き換えるものとなり、iPhoneやiPadはもちろん、Mac（OS X）やWindows、Androidでも利用可能になります。

　革新的な音楽サービスとしては、音楽をストリーミングで聴けるうえ、スキップ操作なども可能。自分に合った音楽をロックなどのジャンルを選んでいくだけで自動選曲してくれる機能もあります。

　毎日24時間流れるグローバルラジオでは、Beats 1というチャネルが用意され、さまざまなDJがセレクトした楽曲が聴けます。

　アーティストとファンの交流スペースでは、アーティストは楽曲だけでなく写真やメッセージをファンに送れます。ファンはいいねを押して応援することが可能です。

　Apple Musicは入会から3カ月は無料で、月額9.99ドル。家族６人までに使えるファミリープランは14.99ドル。6月30日から約100カ国で利用可能になります。すでに日本語のページもできているので、日本でのサービスインも同時かと思われます。

 　今回のWWDC 2015は、One more thing…のプレゼンが30分以上と長かったですが、OS X、iOS、watchOSのそれぞれに対応したアプリの開発促す、かなり内容の濃い基調講演でした。

（2015.06.18 2:00追記）誤字を修正しました。

■関連サイト
WWDC2015
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