前回に引き続き、Xperiaシリーズの初代モデル『Xperia X1』をもう少し詳しく見ていきましょう。国内では未発売のモデルだけに自分もとても興味津々だったのが、このスライドして現れるQWERTYキーボードのギミック。
ちょうど真横からみるとキーボードに対してディスプレーが弧を描くように傾斜しており、画面を見ながらでもタイピングしやすいよ、というもの。これを“アークスライダーデザイン”というそうです。この曲線にまたそそられるものがあります。
このQWERTYキーボードもアルミのヘアライン加工されており、やたらと質感が高いつくりになっています。キートップもひとつひとつ押した感覚がわかりやすいように斜めに傾斜させているデザインになっていて、ちゃんとバックライトも光ったりと、何かと芸が細かいところにガジェット魂が惹かれてしまうんですねー。
さて『Xperia X1』の中身はというと、OSは『Windows Mobile 6.1』で動いています。この後の'09年に発売されたセカンドモデルの『Xperia X2』が『Windows Mobile 6.5』です。
いま見ると、なんともオーソドックスなウィンドウズのアイコンがありますね。プログラムを開くと、ウィンドウズでおなじみのInternet ExplorerやWindows Media Player、メッセンジャーもあればAdobe ReaderやGoogleマップちゃんと入っています。
“Office Mobile”としてExcelやOneNote、PowerPoint、Wordも入っています。こうしてみるとなんだか凄そうなのですが、実際の挙動は、えぇ、とてもモッサリです。しかも、キー入力で操作するもの大変で、さらに3インチという小さなディスプレーサイズもあり、なかなか使うのには苦労します。
そんなときに使えるにくいヤツ、それが背面のカメラの下あたりに収納されている“スタイラスペン”です。これがまた伸縮式ではなく、そのまま細長いスタイラスになっています。このまさに引っ張りだす姿は、まるでガンダムのビームサーベルみたいで興奮します!
スタイラスでポチポチと画面をタッチして使ってみます。初期起動時にキャリブレーションをしているのですが、微妙にズレていたりするのです。これもご愛嬌ということで、画像はまさにエクセルを触っているところです。
もちろんそのままWindowsのExcelと互換性があるわけではなく、痒いところに手が届かないもどかしさもあったのですが、それでも当時Windows PCの環境を手のひらサイズで持ち運べるモバイル機種だったので、夢いっぱいでした。
『Xperia X1』、『Xperia X2』と続いた後(Xperia Purenessを挟んで)、'10年についに国内で『Xperia X10』の登場となり、Android OSが採用されました。それ以降、今にいたるまでXperiaシリーズはAndroid OSを搭載しています。
Windows Mobileも'15年に入ってから徐々に盛り上がってきています。さらに今年はWindows 10も登場予定。ぜひ原点回帰して、最新のWindows 10を搭載した『Xperia X1』みたいなガジェット魂を揺さぶるようなスマホの登場に期待したいところですね!
●関連サイト
ソニーモバイル
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります