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小さいけれど個性的でオシャレ Xperia P・Xperia U:Xperiaヒストリー

2015年07月11日 09時00分更新

 前回、Xperiaの2012年シリーズの話をする中で、グローバルモデルの『Xperia S』が、日本では『Xperia NX(SO-02D)』という名前で登場したというエピソードをお話しましたが、本体の下部にあるクリアパーツが特徴的な“Floating Prism”(フローティングプリズム)をもつ兄弟モデルが、実はほかにも存在しました。それが『Xperia P』と『Xperia U』です。

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 『Xperia P』は本体サイズが幅約59.4ミリ×奥行き10.5ミリ×高さ122ミリと『Xperia S』よりもひとまわり小さく、ボディー材質にアルミニウムを採用しつつも120gグラムという軽量コンパクトな端末でした。

 “フローティングプリズム”のクリア部分は、単純に透明というだけではありません。通信用のアンテナを内蔵していたり、背面カメラの下にあるラインにNFCのアンテナが内蔵されていたりと、機能とデザイン性を両立しています。そのうえ、手にもった際のサイズ感といい、アルミのひんやりとした金属の手触りといい、かなりツボに入る端末でした。

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 4インチ(540×960ドット)のディスプレーには、『Xperia P』ならではの特徴として、スマホ初採用となる技術“WhiteMagic”が採用されました。色の3原色(RGB)に加えてWhite(白)を足すことでディスプレーの輝度を2倍高めています。そのおかけで、特に屋外での画面の視認性が飛躍的に向上しました。

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 “WhiteMagic”によりバッテリーの保ちがよくなったというメリットがありつつ、さらにバッテリー消費を抑える“拡張待ち受けモード”が最初に搭載されたのも『Xperia P』です。その後“拡張待ち受けモード”は改良が加えられ、後に“STAMINAモード”となりました。こちらは現行のXperiaシリーズに搭載されていますね。

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 ちなみに、当時はまだNFCを搭載した周辺機器が皆無に等しかったのですが、『SmartTags』というNFCが埋め込まれた丸いチップが、ソニーモバイルから発売されていました。『SmartTags』をスマホに近づけるとNFCがピコンと反応し、例えばBluetoothやWiFiのオン・オフやアプリの起動といった操作がカンタンにできたりと、なかなか重宝したことを覚えています。
 
 もうひとつのモデル『Xperia U』は、横幅約54ミリ×奥行き12ミリ×高さ112ミリで110グラムで、ディスプレーが3.5インチ(480×854ドット)と、さらに小さい端末です。

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 『Xperia U』は、どちらかというとエントリーモデル寄りなのでスペックも抑えぎみですが、“フローティングプリズム”の演出が『Xperia S』や『Xperia P』とは異なり、写真や音楽ジャケットの色に合わせてクリアパーツの色が7色に変化するというギミックが仕込まれていました。

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 そして“フローティングプリズム”の下側にあるパーツはカンタンに取り外しができ、ブラックの本体にはブラックとピンクのパーツ、ホワイトの本体にはホワイトとイエローのパーツが同梱されており、その日の気分によって着せ替えが可能でした。

 こうして『Xperia S』、『Xperia P』、『Xperia U』で“NXTシリーズ3兄弟”揃い踏みとなったのです。どこのメーカーもディスプレー周囲のデザインが似たり寄ったりと均一化が進むなか、NXTシリーズはただ単にサイズを小さくするということにとらわれず、“フローティングプリズム”をデザインを組み込んでいくオシャレさで、ひときわキラリと光っていました。

 てっきり2012年はこの“フローティングプリズム”を推していくんだと信じて疑わなかったのですが、この後に同じテイストのデザインのXperiaはありませんでしたね……。

●関連サイト
ソニーモバイル

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