MWCに初登場した『Ubuntu』のCanonicalブースを紹介しましたが、同じく今年MWCデビューしたのがMozillaです。人気ブラウザー『Firefox』の開発で知られるMozillaですが、出展の最大の目的はモバイル版Firefoxではなく、開発中の新しいモバイルOSのお披露目。
モバイルOSはAndroidで勝負が決まったのではない! と思っているのは、マイクロソフトだけではないようです。
ブースは2ヵ所に分かれていましたが、どこもHall 7の隅っこ。Mozillaの広報担当によると、出展申し込みを決めたのが遅かったのだそうです。
それでも、「どちらも大盛況でびっくりした」とのこと。Firefoxのキツネの絵が入ったカップで飲む“コーヒー”目的かもしれませんが、確かににぎわってました。
ブースのひとつはCanonicalの横にあり、あたりはオレンジ色に染まっていましたよ。
↑これがMozillaが開発中の『Boot To Gecko』……略して“B2G”。試作機はサムスンの『GALAXY S II』でした。 |
B2GはHTML5を土台にしており、まだアルファ版の前の“プリアルファ”の段階。しかし、通話、カメラ、フォトギャラリー、アドレス帳など電話機能を活用するためのAPIがすでに含まれています。
ダイアル画面 |
カメラ |
フォトギャラリー |
アドレス帳 |
↑ゲームも見せてくれました。グラフィックスも鮮やかで動きもスムーズです。 |
↑これがコード。B2Gはオープンソースです。 |
シャットダウンが高速で、ボタンを押すとそのまま画面が真っ暗になりました。B2Gはまだまだ開発段階で、今後NFCサポートなどを予定しているそうです。
OS開発と同時に進めるのがアプリ。プラットフォームとくればアプリストアで、Mozillaは『Mozilla Marketplace』という名称で展開します。会期中、開発者のアプリ提出受け付けも開始しました。
オープンソースのモバイルOSはAndroid以外、ことごとく失敗していますが、B2Gにチャンスはあるのでしょうか?
MWC会期中にスペインのオペレーターであるTelefonicaとB2Gベースの『Open Web Device』を開発し、2012年中に商用化することを発表しています。Telefonicaが展開するブラジルなどの途上国市場が主なターゲットのようです。
↑デモを見せてくれたMozillaのモバイル開発マネージャ、Bradford Lassey氏。ありがとうございました! |
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