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MWC2012:インテル、スマホ向けSoC『Atom Z2000』シリーズを発表

2012年02月28日 13時30分更新

 NVIDIAやQualcommなど、スマホ用SoCを提供しているメーカーは多数ありますが、いよいよインテルが本格的に参入すると発表しました。

 インテル製のSoCを搭載する予定なのは、モトローラ・モビリティやレノボ、Orange、Lava International、ZTEといったメーカー。気になる初の搭載端末は、2012年第2四半期に発売するZTE製品とのこと。

 SoCも、すでに発表済みの『Atom Z2460』の処理速度を2GHzまで向上したり、Z2460の2倍の性能をもち、LTEに対応する『Atom Z2580』も発表しました。搭載するスマホは2013年前半に登場する予定とのこと。

 また、低価格なスマホの需要のために、『Atom Z2000』というモデルの計画も。スペックは動作クロック1GHz、3G対応などが上げられていますが、最低限の機能は確保しているようです。こちらも2013年初めに登場予定です。

Atom Z2000
Atom Z2000

~以下リリースより転載~

インテル、スマートフォン関連製品を拡充: 新たなメーカー、最新の製品、新ソフトウェアや新サービスを発表
~ Orange*、Lava*、ZTE*、Visa*とスマートフォン分野で協力。スマートフォン向け最新のシステム・オン・チップ(SoC)とコミュニケーション製品を公表 ~

インテル コーポレーション(本社:米国カリフォルニア州サンタクララ) 社長 兼CEO(最高経営責任者)のポール・オッテリーニは、本日、スペインのバルセロナで開催中のMobile World Congress 2012において、Orange*、Lava InternationalLtd.*、ZTE*、Visa*との新しい戦略的な取り組みを始め、スマートフォン関連製品や顧客との協力体制の拡大に向けたさまざまな発表と計画の詳細を明らかにしました。

オッテリーニは「我々のスマートフォンのビジネスに向け、新しい重要な顧客や可能性が加わったことをたいへん嬉しく思います。インテルは、引き続き、世界中のスマートフォンのユーザーに対して、ワクワクする新しい機能や卓越した性能を提供することを目指しています」と述べました。

オッテリーニは、Mobile World Congress 2012で開催した記者説明会でさらに、パフォーマンス市場とバリュー市場を対象としたスマートフォン向けシステム・オン・チップ(SoC)製品とコミュニケーション製品の開発計画の強化について説明しました。

新しいスマートフォン・メーカーとの取り組み

モトローラ・モビリティやレノボやとの戦略的な協力関係の締結に続いて、インテルは新たにOrange、Lava International、ZTEとの新しい戦略的な取り組みについてその詳細を発表しました。
まずOrangeのモバイル・マルチメディア・デバイス部門 上席副社長のイーブス・マイトレ氏が登壇し、インテル(R) Atom(TM) プロセッサーZ2460 リファレンス・デザインを採用したOrangeの新しいスマートフォンについて紹介しました。薄型ながらさまざまなエンターテイメント体験とOrange TV、Daily Motion、Deezer、OrangeWednesdays、Orange Gesturesなどの豊富なOrangeのサービスを利用することができます。Orangeのスマートフォンは英国と仏国で今年の夏に提供される予定です。

インテルはまた急拡大するインドのスマートフォン市場に参入するため、インドで急成長している携帯端末事業者であるLava International との協力関係を発表しました。 同社 共同創業者かつ取締役のヴィーシャル・セーガル氏はLava製のXOLO スマートフォンを発表しました。XOLO X900はインテルのスマートフォン・リファレンス・デザインに準拠したインド市場では初となるスマートフォンです。この携帯端末は2012年の第2四半期にインド国内の主要な販売店で発売される予定で、同市場の主要な携帯ネットワーク内で利用することできます。

先に発表されたモトローラ・モビリティとの協力関係と同様に、インテルはグローバルな携帯端末事業を展開するZTE社との複数年にわたるスマートフォンおよびタブレットなどの携帯端末分野での製品開発に向けた取り組みを発表しました。ZTE 上級副社長 兼 ターミナル事業部長のヘー・シュー氏は、ZTEが無線通信事業者にとってユニークで差別化された製品をより迅速に開発するという課題解決のため、いかにインテルとの協力関係を構築したかを説明しました。同氏はまたZTE 初のインテル・プロセッサー搭載機種が2012年の第2四半期に発売されることを公表しました。

スマートフォン向けSoC製品とコミュニケーション製品のロードマップを拡充

インテルは、顧客との協力体制の構築に向けた取り組みを踏まえ、パフォーマンス市場からバリュー市場までの関連製品を拡充する、スマートフォン向けの最新の3種類のSoC製品の計画を発表しました。

インテルは、優れた性能と電力効率を兼ね備えたインテル(R) Atom(TM) プロセッサー Z2460(開発コード名:Medfield)のプラットフォームの処理速度を2GHzまで向上させたと発表しました。

さらにインテルは、インテル(R) Atom(TM) プロセッサー Z2460の2倍の性能を実現し、先進のマルチモード(LTE/3G/2G)ソリューションを提供するインテル(R)Atom(TM) プロセッサー Z2580を発表しました。インテル(R) Atom(TM) プロセッサーZ2580は2012年後半にサンプル出荷を開始し、搭載製品は2013年前半に提供される予定です。

インテルは、低価格が重視される新興市場での携帯電話需要の拡大に対応するため、インテル(R) Atom(TM) プロセッサー Z2000の計画を公表しました。インテル(R)Atom(TM) プロセッサー Z2000は、業界が2015年までに5億台規模に成長すると見込んでいる低価格スマートフォン市場セグメント向けの製品です。このプラットフォームは、1.0GHzのインテル(R) Atom(TM) プロセッサーを搭載し、グラフィック性能とビデオ性能に優れ、WebアクセスやGoogle Android*アプリケーションのゲームを楽しむことが可能です。さらに、デュアルSIM 2G/3G 機能を持つインテル(R) XMM(TM) 6265 3G HSPA+ モデムをサポートするため、利用料金の節約につながる柔軟なデータ通信/音声通話プランを実現します。インテル(R) Atom(TM) プロセッサー Z2000のサンプル出荷は2012年中旬に開始され、搭載製品は2013 年初頭に登場する予定です。

オッテリーニは、これら32nm(ナノメートル)プロセス技術に基づくプロセッサーの発表を踏まえ、インテル(R) Atom(TM) プロセッサーがムーアの法則を上回るペースで進化すると説明しました。さらに、通信事業者の評価に向けて、2013年にスマートフォン向けの22nm プロセス技術に基づくSoC製品を提供する予定であることや、14nm プロセス技術に基づくSoC テクノロジーをすでに開発中であることを発表しました。

インテルは4億個を上回る携帯端末向けプラットフォームを2011年に出荷しました。このような市場状況を鑑み、インテルは、下り100Mbps、上り50Mbpsに対応した先進のマルチモード(LTE/3G/2G)プラットフォームで、HSPA+ 42Mbps をサポートするインテル(R) XMM(TM) 7160プラットフォームを発表しました。インテルは、2012年末の搭載製品の発表に向けて、2012年第2四半期にサンプル出荷を開始する予定です。

インテルはさらにインテル(R) XMM(TM) 6360プラットフォームのサンプルが出荷中であることを発表しました。このプラットフォームは、下り42Mbps、上り11.5Mbpsに対応した、スモール・フォームファクター向けの新型スリム・モデム3G HSPA+ ソリューションです。

インテル・アーキテクチャーでより優れた体験を

インテルの戦略は、魅力的で一貫性があり、安全なユーザー体験を幅広いモバイル・デバイスで実現することです。

一つの最新動向として、モバイル・デバイスで安全にオンラインあるいはリアル店舗でのショッピングを可能にすることがあげられます。ここで、Visa Inc.社長 ジョン・パートリッジ氏が登壇し、先進国と途上国の一般消費者向けモバイル・コマース・ソリューションの開発に向けた、インテルとの複数年にわたる戦略的な提携を発表しました。

この取り組みには、Visaの幅広いモバイル・サービスとインテルのモバイル・プロセッサー搭載スマートフォンおよびタブレットを連携させることで、魅力的で安全なユーザー・サービスを提供することが含まれます。パートリッジ氏は、その手始めとして、インテルのスマートフォン・リファレンス・デザインがモバイル決済方式Visa payWave* の対応デザインとして認定されたことを発表しました。これにより、
インテルのスマートフォン・リファレンス・デザインに基づく製品は、市場投入と同時にVisaのモバイル・サービスに対応することとなります。

インテルは、Googleとの連携に基づき、インテル(R) Atom(TM) プロセッサー搭載のデバイスで大多数のAndroid*アプリケーションが動作するように、今後もISVとの協力関係を強化します。オッテリーニは、モバイル・アプリケーション開発事業者との強力なエコシステムをサポートするために、インテルは適切なツールと専門技術をすべて保有していると語りました。

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