第407回
ASRockのIntel Arc A770 Phantom Gaming D 8GB OCで検証
2.5倍以上も性能が向上するって本当!?インテルArc A770新旧ドライバー比較
インテルがほぼ4半世紀ぶりに投入した、コンシューマー向けディスクリートGPU「インテルArc Aシリーズ」(以下、Arc Aシリーズ)が登場して半年と少しの月日が経過した。レイトレーシングやVRS(Variable Rate Shading)、AIを利用したアップスケーラー「XeSS」、さらにAV1のハードウェアエンコードにも対応するなど、現行GeForceやRadeonに肩を並べる機能を搭載している。
しかし、Arc Aシリーズの滑り出しは順風満帆とは言えないものだった。特に初期ドライバーはチューニングが甘く、特定のゲームではまったくと言っていいほど性能が出ない、という現象が確認できた。このあたりはArc A380搭載ビデオカードのレビューで解説しているので、興味があればご覧頂きたい。
この特異なふるまいの原因の1つに、GPUドライバーの熟成不足がある。初期ドライバーは何かと不具合を抱えているものだが、それが新規分野の製品であれば、さもありなんという話ではある。
そこで、本稿ではASRock製のArc A770搭載ビデオカード「Intel Arc A770 Phantom Gaming D 8GB OC」を使い、Arc Aシリーズの最初期ドライバー(v31.0.101.3490)と、3月上旬時点での最新ドライバー(v31.0.101.4146)の性能を比較し、ドライバーの“熟成”と“パフォーマンスの違い”に焦点を当てる。インテルがArc Aシリーズの性能改善にどれだけリソースを注ぎ込んでいるのか、その1点のみに集中しているのでご了承いただきたい。
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