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ASRockのIntel Arc A770 Phantom Gaming D 8GB OCで検証

2.5倍以上も性能が向上するって本当!?インテルArc A770新旧ドライバー比較

2023年04月08日 10時30分更新

 インテルがほぼ4半世紀ぶりに投入した、コンシューマー向けディスクリートGPU「インテルArc Aシリーズ」(以下、Arc Aシリーズ)が登場して半年と少しの月日が経過した。レイトレーシングやVRS(Variable Rate Shading)、AIを利用したアップスケーラー「XeSS」、さらにAV1のハードウェアエンコードにも対応するなど、現行GeForceやRadeonに肩を並べる機能を搭載している。

 しかし、Arc Aシリーズの滑り出しは順風満帆とは言えないものだった。特に初期ドライバーはチューニングが甘く、特定のゲームではまったくと言っていいほど性能が出ない、という現象が確認できた。このあたりはArc A380搭載ビデオカードのレビューで解説しているので、興味があればご覧頂きたい。

 この特異なふるまいの原因の1つに、GPUドライバーの熟成不足がある。初期ドライバーは何かと不具合を抱えているものだが、それが新規分野の製品であれば、さもありなんという話ではある。

 そこで、本稿ではASRock製のArc A770搭載ビデオカード「Intel Arc A770 Phantom Gaming D 8GB OC」を使い、Arc Aシリーズの最初期ドライバー(v31.0.101.3490)と、3月上旬時点での最新ドライバー(v31.0.101.4146)の性能を比較し、ドライバーの“熟成”と“パフォーマンスの違い”に焦点を当てる。インテルがArc Aシリーズの性能改善にどれだけリソースを注ぎ込んでいるのか、その1点のみに集中しているのでご了承いただきたい。

Arc A770を搭載したASRock製のファクトリーオーバークロックモデル「Intel Arc A770 Phantom Gaming D 8GB OC」。実売価格は4万3000円〜4万9000円前後

カードの全長は305mmと長く、3連ファンを搭載した冷却重視の設計となる。中央のファンとカード上部のロゴ部分がRGB LEDで発光する

裏面のデザインからわかる通り、本機の基板はカード全長の3分の2程度しかない。カード最後部のファン約1基ぶんのスペースは気流が吹き抜ける設計になっている

映像出力はDisplayPort 2.0×3とHDMI 2.1。2022年に登場したGPUの中では、Radeon RX 7000シリーズ(DisplayPort 2.1)とGeForce RTX 40シリーズ(DisplayPort 1.4)の中間的な規格と言える。ちなみに、カードの厚みは2.8スロットだ

補助電源は6+2ピン×2と、おなじみの構成

RGB LEDは同社のユーティリティーソフト「POLYCHROME RGB」で制御できるが、強制で消灯できるスイッチも備えている。スイッチの右のほうにあるピンヘッダーはARGB LEDストリップなどを接続するためのもの

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