ディスプレイの大きや輝度、基本性能の高さも魅力
【先行レビュー】タフなApple Watch Ultra、公称スペック36時間バッテリーに偽りなし
明るい大画面がもたらす便利さ
日常的に使い始めてみて、一番魅力を感じたのはディスプレイの大きさだ。ディスプレイ周りにはApple Watch Series 8などでは最小限にされている黒縁があり、さらにステンレスの縁があるが、それでも表示面積は十分に広い。
地図やテキストを表示した時には、多くの情報を一覧できるメリットを感じる。また、watchOS 9から採用された、日本語フリックキーボードを利用する際にも、ディスプレイの残りの部分に表示される情報量が多いので、非常に扱いやすい。基本的には音声入力を中心に、キーボードで修正するような使い方になるとは思うが、Apple Watchの歴史の中で、初めて日本語入力が実用的になったモデルと言えるかもしれない。
サードパーティアプリでも、この表示情報量の多さを活かしたものが増えてくるとは思うが、現時点ではディスプレイが大き過ぎて、シンプルなデザインのアプリだと間延びして見えるものさえある。旧型への対応も含め、アプリ開発者にとっては悩ましいポイントだろう。
ウォッチフェイスにおいても、Apple Watch Ultra専用のウェイファインダーや、watchOS 9で新登場したルナーなどの複雑なデザインのものをしっかりと表示できる。また、インフォグラフやソーラーダイヤル、モジュラー、ワールドタイム、クロノグラフプロなどの従来複雑に思えていたデザインも、ウォッチフェイスを大きく表示できるので、見やすい。
実のところ筆者は老眼が始まっているので、Apple Watch Series 8の45mmではこれらの文字盤が見にくかったのだが、Apple Watch Ultraならしっかりと見える。老眼が始まった人にもお勧めだといえるだろう(笑)
従来のApple Watchの2倍、2000ニトとなったディスプレイの明るさも素晴らしい。ディスプレイが平面になり写り込みが少なくなったこともあり、晴天時の屋外で非常に見やすくなった。
スピーカーの音量も大きくなっており、操作音や警告音も聞こえやすい。マイクも3アレイになっており、ビームフォーミング機能により、風切り音や周囲の雑音を取り除く能力が強化されており、通話時に聞き取りやすくなっている(日本ではApple Watchで通話する人は多くはないと思うが)。
また、緊急時に大きな音で周囲に知らせるための、86デシベルのサイレン機能も備える。広い場所で試してみたが、音は徐々に大きくなる。緊急時にちゃんと使いこなせるように、一度経験しておいた方がいいだろう。
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