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ドラファン開発通信:「そしてひとり歩きを始めたドラン君」 デザイナーの語る想いとは

 みなさんこんにちは!ドラファンの開発総責任者の松田です。
 トイディア開発者によるリレートークのお時間です!今回は私のデザイン的な頼れる相棒。アートディレクター大山に登場してもらいましょう。大山は元プロの漫画家で、優れたデザインセンスをもっています。彼がアートディレクターとして、デザインの仕事を私から巻きとってくれるからこそ、私はプロデューサーとしての業務に邁進できているのです。そもそもドラゴンファングは4人でつくり始めたゲームです。デザインに限らず、ローグとしてのゲーム性や仕様、すべてに深く関わってきました。
 今でこそ4人でつくり始めたドラゴンファングも、皆さんのお陰で140万ダウンロードですが。私はまだまだ、リリース前のつらい気持ちを夢で見ます。もっとこうしたい!こうすべき!をたくさんあきらめてリリースしました。ドラファンは進化してなんぼ!の業を背負ったタイトルです。大山はその頃の気持をいつまでも忘れない男です。きっと、皆さんが期待している機能や遊びを、これからもドラファンで実現してくれる事でしょう!

 大山の記事を読んで、私も深夜ホロリと来ました。では、張り切って行ってもらいましょう!

デザインにかける想い

 
皆さんこんにちは!またお会いしましたね。ドラファン・アートディレクターの大山です。さて、5月末から各担当者が4週にわたってお届けしてきた『ドラファンVer.2開発秘話』もいよいよ最終回。今回は僕から、デザイン的な視点でVer.2についてご紹介させていただきたいと思います。
 「そんな事よりそろそろ新機能や新規イベントの話が聞きたいよ!」という声が聞こえてきそうですが、もう少しだけお付き合い下さいませ。

竜人結界に3体の守護竜、そして怪しげな建造物も…?

 思い返せば去年のリリース前は、本当に時間との戦いの連続でした。つくってもつくっても終わる気配がない。タイトル画面ですら例外ではなく、何とかドラン君と妖精さんの絵は仕上げたものの、背景までは手が回らずについにタイムアップ!自分の力不足を痛感させられたことは、今でも昨日の事のように覚えています。
 そんなわけで「いつかドラファンがVer.2になったらタイトル画面を新しく描き下ろそう!」とか、「新しく生まれ変わるドラファンが感じられ、ワクワクする内容にしたい!」という気持ちは、それ以来ひっそりと僕の胸にしまってありました。その好機がいよいよ到来したわけです。

 でもどんなタイトル画面だったら皆さんに“新しいドラファン”を感じてもらえるだろう。いっそ、Ver.2で実装された機能や、今後の拡張を予感させる内容はどうだろう?と、自分なりに導き出した答えが今回のタイトル画面になります。

ドラファン開発通信
↑新しいタイトル画面。

竜人結界
これは前々回、原田が詳しく触れてくれましたが、今後の進化を予感させる重要なアイコンという位置づけでした。竜人結界を絵に入れるために、今回はドランが地面に立っているわけです。
3体の守護竜
これも竜人結界のリニューアルを象徴するファング達ですね。ほかのゲームでは旬のキャラがタイトル画面を飾ることが多いので、ドラファンでもそういう演出をやってみたいなと思っていました。
ドランが盾を…。
リリース前からドラファンをご存知の方は、何を今更、と思われるかもしれませんね。(苦笑) Twitterでもこれを見たユーザさんが盾について触れてくれたりと、ちょっと嬉しかったです。盾の構想はリリース前からありますので、いずれ盾を構えた勇ましいドラン君がゲームに登場するかもしれませんよ。

ドラファン開発通信
↑タイトル画面に登場した謎の塔。

・謎の建造物
ロゴの上に怪しげな建物があるのに皆さん気がつかれましたか?これが一体何なのかは、間もなく皆さんにお伝えできるかと思います。ね、岩田D!

 などなど、今後もドラファンは進化するよ!という気持ちをタイトル画面に込めてみました。今はまだ詳しくは語れませんが、あれはきっとこういう意味なんじゃないか、と想像しながら楽しみにしてもらえたら嬉しいですね。

妖精さんが歯車に!? 実は超難産だった妖精ボタン

 突然ですが皆さんは使ってくれていますか?妖精ボタン。オートですべてて任せるほどではないんだけど、いちいち敵をタップするのがめんどくさいなぁ、とか、画面の外に拾いたいアイテムがあって移動に2、3手かかる、なんていうときは僕も使ってます。便利ですよね。ある意味Ver.2を象徴するようなUIなのですが、実はこのデザインが超難産でした。
 ドランを導くから『導きボタン』→『導きの妖精ボタン』→『妖精ボタン』とコンセプトはばっちりなのですが、妖精さんっぽいボタンってどんなのが良いんだろう?まぁ、とりあえずはそのデザインの変遷を見ていただきましょう。

ドラファン開発通信

 どうでしょうか。自分で言うのもなんですが、どれも微妙ですね…。相棒デザイナーの酒井と相談しつつ、さまざまなアイディアを出してはみるものの、徹夜で意識は朦朧とするし、無情にも締め切りはどんどん近づいてきます。
 いよいよ夜が白々と明け始めた頃、「よし!もう時間がないからこの左上の歯車と羽のボタンにしよう!」と、そっとゲームに組み込んで、スタッフの皆に見せてみました。
 すると岩田Dから「え?妖精さんが歯車になっちゃったみたいで怖い!」とのコメント。うぐぅ…。やはり自分が納得いっていないデザインは、ユーザーの皆さんに伝わるはずがないか…。と今更ながら再確認。その後あわててつくり直し、現在皆さんがご覧になっているデザインに落ち着いた次第です。(苦笑)

 『デザイナー』って響きで何かかっこいいお仕事だと思われる方が多いかもしれませんが、50%くらいのクオリティまでは、コンセプトや理論の構築とバスケのシュート練習みたいな積み重ねで、非常に泥臭い仕事だと個人的には思っています。僕の場合、その先を目指すにはしつこさとか、往生際の悪さ、みたいなもので匍匐前進するしかないんですよね。近道も正解もないので、「コレジャナイ、何かもっといい形があるはずだ」「もっとユーザーさんにわかりやすい形があるはずだ」という自分自身の嗅覚、みたいなものを最後は信じるしかないということでしょうね。

まだまだ続くコラボイベント!そして未公開スケッチをご紹介

 最後にここまで読んでくれた方にちょっとだけおまけというか、せっかくデザインの話ですので、ドランの未公開スケッチをお見せしたいと思います。

ドラファン開発通信

 ドラン君の性格やたたずまいのイメージを膨らませるために描いたのですが、いかがでしょう?今後も継続してコラボイベントが開催される予定がありますので、先方のゲームが3Dだったりした場合に「髪型ってどうなってるんだろう」とか説明できないといけないですよね。

 ユーザーさんからも「ドラン君が笑うところを見たことがない」なんてご意見をよく頂いたりするのですが、こんな喜怒哀楽がはっきりしたドラン君、ちょっと見てみたくありませんか?僕は見てみたいです。もしかしたらいつかドラン君が台詞をしゃべるときがくるのかなぁ。なんて、僕自身も楽しみにしているんですよ。

そしてひとり歩きを始めたドラン君

 駆け足でしたがVer.2のデザイン的な見所をお伝えした今回、いかがだったでしょうか?何はともあれ、ドラファンはAndroid版リリースから来月末で1周年!プレイいただいた皆さんには本当にいくら感謝してもしきれません。最近はユーザーさん同士のやりとりなどを見ていても、ひとりひとりの中にそれぞれのドラン君のイメージがあるんだなぁ、と感じることがあります。自分が生み出したキャラクターがそんなふうに1人歩きして皆さんを楽しませているとしたら、ひとりのデザイナーとして、これほど嬉しいことはありませんね。

 今後もドラファンの物語はまだまだ続きます。これからドラン君と妖精さんがどんな物語を紡いでいくことになるのか。まずは僕自身が最初のプレイヤーとして楽しみながら、皆さんにお伝えしていけたらなぁと思っています。
 では今回はこの辺で。またお会いしましょう!

■関連サイト
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