ネットで話題のサービスや事件、ツイートしている中の人を直撃する週アスの好評連載『中の人特捜部』──今回は、漁師町・焼津に出現した、鉄道ファンたちの注目スポット"モノレールとんかつ屋 "を緊急直撃した。
モノレール車両を用いた謎のとんかつ屋
東名高速の焼津インターチェンジを降り、クルマを走らせること2~3分。倉庫や田んぼが混在する一角に、突如現われる2両の電車……いや、よく見ると車両の上にタイヤがある。レールを走る鉄道用車両ではなく、もしかしてモノレール? しかも、その周りにはなぜか“とんかつ”と大書されたノボリが……。
そんなカオスな店構えで最近ネット上で大いに話題となっているのが、静岡県焼津市にあるとんかつ屋『番番亭』だ。店主である藤井さんに、さっそくお話をうかがってみたところ、車両は千葉市内を走っていた千葉都市モノレール1000形の廃車だという。
今週の捜査対象
『番番亭』店主 藤井俊司
1949年岐阜県生まれ。若かりしころ、カーレーサーを目指すべく富士スピードウェイのある静岡県へ。しかし夢破れて、焼津市内のとんかつ店、寿司店などで40年近くにわたり料理人として働いたのち、2014年にモノレールの車両を利用したとんかつ店『番番亭』を開店する。
現役時代の車影を残すモノレールとんかつ屋
『番番亭』の店内に突入!
モノレール車両が仲良く横並び
↑田園風景の中に、場違いな姿を現わしているモノレール車両でできた番番亭。手前側が店舗で、奥側には倉庫やトイレがある。
↑店内では、車両輸送時や内装工事など、開店準備ようすを写真で展示中。オープンするまでのさまざまな苦労が、写真からもヒシヒシと伝わってくる。
今にも走り出しそうな、ありのままの車内
↑車内にはつり革がぶら下がっていたり、製造銘板なども残されたまま。現役で走っていたころの姿がほぼ現存している。
↑千葉都市モノレールの路線図も現役当時のように、車内に貼り出されたまま残されている。
鉄ちゃん大喜び!運転席にも入室可能
↑店の人にひと声かければ、運転席に入ることもできる。信号関連の部品は撤去されているが、ほとんどが現役当時のままとのこと。
自慢のとんかつは美味、魚メニューもある!
↑看板メニュー、十和田湖高原ポークのロース肉を使用した『上とんかつ定食』(1000円)。焼津は日本有数の漁港のだけあって、海鮮メニューもそろっている。
田園に囲まれて余生を過ごすモノレー車両
【店舗情報 】
番番亭:静岡県焼津市越後島563-4
営業時間:11:00~ 20:00
定休日:水曜日
店舗前には広ーい駐車スペースがあるので、クルマで乗り付けても大丈夫だ。
週刊アスキーで全部読めます!
2015年2月10日発売の週刊アスキー2/24号(No.1016)では、千葉から焼津へのモノレール車両輸送作戦、普通の内装業者では太刀打ちできず、車両改装の遅れで開店を延期してしまったこと、カーレーサーを目指した若かりしころ、トンでもな店構えだけどウマいと言わせたいという意気込み──などのエピソードを紹介しています。
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