ネットで話題のサービスや事件、ツイートしている中の人を直撃する週アスの好評連載『中の人特捜部』──今回はピアノ演奏と連動するプロジェクションマッピングのシステムを生み出したfaithroomさんに迫る。
アナ雪やラピュタの映像がピアノ上部に出現
'14年12月、プロジェクションマッピングを使ったある動画がネット上で話題になった。きっかけはテレビの情報番組で、『アナと雪の女王』の主題歌『Let It Go』と、『天空の城ラピュタ』の楽曲をそれぞれアレンジした2作品が紹介されたことによる。映像を見ると、ピアノの鍵盤上部にスクリーンが現われ、指使いに合わせて各曲をモチーフにしたイメージ動画が投影される仕組みだ。
たとえば、ラピュタの曲では3Dに見える演出を使っており、映像開始20秒の石板が沈んでいくところで「どうやってるの?」と、観ている側の関心を集めてしまう。途中、飛行石がピアノの上に浮遊しているシーンなども見入ってしまうほど印象的だ。
ピアノにプロジェクションマッピング
ラピュタ・アレンジ
作品内で流れる解説を見ると、たんに映像を流しているのではなく、打鍵に合わせてリアルタイムにCGを生成しているというから驚いてしまう。
投稿者であるfaithroomさんの過去の作品をニコニコ動画やYouTubeでたどっていくと、もともとゲーム音楽のメドレー演奏を投稿していたようだ。その後、'09年から、ピアノ演奏の映像にあとからCGを重ねるという作品を披露。'14年からプロジェクションマッピングに進化させている。
今週の捜査対象
faithroom
本業はソフトウェアエンジニアで、趣味はピアノ演奏と動画制作。ピアノは小学生のときに習っていたが、現在はあまり練習していないという。
名曲演奏とプロジェクションマッピングの融合
打鍵に合わせて光が飛び出す自作ソフト
↑動画のプロジェクションマッピングに使ったfaithroomさんの自作ソフト。過去にCGを制作した経験が生かされている。映像はプロジェクターに出力するほか、PCの画面でも演奏とビジュアルの華麗な融合が楽しめる。
プロジェクターやキーボードは
汎用性の高い機材を使用
↑自宅では天井からプロジェクターを吊り下げ、鍵盤とスクリーンに投影。プロジェクターは自宅にあった家庭用タイプを利用した。キーボードは特殊なものではない。
プロジェクションマッピングの初作品
Projection mapping on a Piano ── 紅蓮の弓矢
↑'14年2月に投稿した『進撃の巨人』の主題歌『紅蓮の弓矢』。このときはまだ、事前に制作した動画とタイミングを合わせて弾く必要があり、演奏するのが大変だったという。
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2015年1月5日発売の週刊アスキー1/20号(No.1011)では、プロジェクションマッピングに取り組むきっかけ、演奏と動画をシンクロやデザイン面で苦労したエピソードなども紹介しています。
■関連サイト
funnyfaith.net──I made them ものづくりの記録
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