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ひとり6役 “ぼっち合唱”──「楽団ひとり」ことshuttokenさんに編集方法を聞いてみた

2014年07月08日 14時00分更新

 同じ目鼻立ちの人物6人で合唱している不思議な映像。実はすべてひとりで音声多重録り、映像多重編集で制作したという。作者のshuttokenさんに、多重映像のヒミツを聞いてみた。

シュールな絵面なのに美声というギャップ

 今年5月、『独りでやさしさに包まれたなら』という合唱動画が「スゴイ!」と、ネットで大いに話題となった。その名のとおり、ひとりで歌い分けた5つのパートを合唱させるという内容なのだが、歌唱はもとより、スゴかったのはビジュアル面だ。動画の冒頭、同じ服、同じ容姿の人物が5人登場し、アカペラで歌い出すというシュールな構図に、まず目を奪われる。途中からピアノが流れ出すとシーン転換して演奏者が加わり、合計6人の大所帯に。さらに、ひとりが指揮をとりはじめたかと思いきや、指揮者はピアノへ移動して“ひとりで連弾”したりと、自由に動き回るのがおもしろい。

 人気に火がつくきっかけとなったニコニコ動画には、“楽団ひとり”や“高性能ぼっち”というタグまで登場し、再生数は5月日の投稿から1ヵ月ほどで万に達する勢いだ。まとめサイトやツイッターなどでも話題となり、テレビの情報エンタメ番組でも取り上げられている。

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shuttokenさん
読み方は"しゅっと けん"。神奈川県出身の26歳。日本大学芸術学部放送学科卒。某技術系の会社に勤めるかたわら、社会人合唱団でも活動中。

 

分身合唱の撮影、編集テクニックを大公開!

●完全につなぎ目なしがスゴい!!
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合唱・合奏系の動画では、各パートの映像をタイル状に並べることが、同じシーンに6人が自然にいるように見える撮影・編集のアイデアがおもしろい。
●約40秒に2時間かけたピアノ連弾
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人物が重なるピアノの連弾では、手やからだなど何ヵ所かに分けて切り抜きを指示している。
●アドリブで見せた豊かな表情
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同じ人物がタイミングを合わせて同じアクションをとったり、画面内を動いたりと、技術だけではない見せ方にも注目。
●固定カメラで6回撮影
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同じ照明のまま、6ヵ所にポジションどりした人物をなるべく重ならないように6回に分けて撮影。動画エフェクトソフト『Adobe After Effects』上で映像を重ねたり、"ペンツール"で人物を切り抜いたりしていく。

■関連サイト
shuttoken「分身合唱動画」展示室

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7/7発売の週刊アスキー8/12増刊号(No.987)では、shuttokenさんを直撃したインタビューをすべて掲載。手間をかけてこそ出来上がった編集テクニックのノウハウなどを聞いています。

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