僕の超高性能マシン『大紅蓮丸』が学習演算に寄与した将棋プログラム『ponanza』(関連記事)が、第24回世界コンピュータ将棋選手権(関連サイト)に参加しました。はじめてプロ棋士に勝ったプログラムとして有名になったponanzaですが、実はコンピューター同士の戦いでは優勝したことがありませんでした。
2日目の二次予選が終わった段階で、3日目の決勝リーグに進める8チームに絞られました。そのチームが以下。
激指 二次予選1位
NineDayFever 二次予選2位
ツツカナ 二次予選3位
Bonanza 二次予選4位
ponanza 二次予選5位
YSS 二次予選6位
N4S 二次予選7位
Apery 二次予選8位
3日目の決勝リーグは8チーム総当たり戦で、第4回戦までが終わった時点で、ponanzaは4戦全勝で単独トップ。優勝筆頭候補になりました。
続く5回戦でもponanzaは勝利し、もはや優勝はもらったも同然という雰囲気に。GWも絶賛仕事中の僕ですが、仕事が手につかずニコ生にかじりついてました(関係各位のみなさま本当にすいません……)。残すところあと2回。どちらも勝って全勝優勝もありえるかもと有頂天でした。
しかし、6回戦。プロ棋士の劣勢判定もことごとく覆す強さを発揮してきたponanzaをAperyがくだしました。NineDayFeverも勝利し、ponanzaが5勝1敗、AperyとNineDayFeverが4勝2敗。残り1試合で、ponanzaが負け、ほかの2チームが勝てば、全員5勝2敗で並びます。そうなると、ルール上、勝ち星が多い相手により多く勝ったチームの優勝ということになるそうで、あっという間にponanza圧勝ムードから「いよいよどこが勝つかわからんぞ」状態に。
運命の第7戦。ponanzaは去年上述のルールで優勝をはばまれたYSSと直接対決。ある意味因縁の戦いです。YSSの猛攻で一見、ponanzaが劣勢に見えるものの、ponanzaの評価値は依然高いまま。形成逆転の目はあるのか?とかなんとか思っているうちにNineDayFeverが激指に負けて4勝3敗、優勝の目がなくなりました。優勝はAperyとponanzaのどちらか。ドキドキしてきました。
結果、Aperyは勝ち星をあげて5勝2敗に。ponanzaはYSSに負け、同様に5勝2敗。勝ち星で両者は並んだものの、より強い相手に勝った勝ち星が多かったAperyが優勝しました。ponanzaが負けて正直かなり悔しいのですが、Aperyは二次予選8位通過からの大逆転。展開がアツすぎて感動しました。
開発者の方いわく、Aperyはまだ開発から3年半。まだまだ強くなれる将棋プログラムということでしょう。今後の活躍が楽しみですね。
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