ロシア・サンクトペテルブルグで開催された、マイクロソフト主催の学生ITコンテスト『Imagine Cup(イマジン カップ)』。その授賞式が現地時間の7月11日に行なわれました。授賞式会場は世界のバレエ会場として歴史と伝統のある『アレクサンドリンスキー劇場』です。
↑アレクサンドリンスキー劇場にて授賞式に向かう日本チームの米山哲平さんとChester Lee Chin Zhenさん。
↑1756年に設立された格式高い劇場での授賞式で、世界大会らしい華やかさです。
↑授賞式ではバレエの公演も行なわれ、世界中から集まったファイナリストを魅了していました。
↑ロシア大会授賞式のホスト役は、イギリスの俳優Matt Smith氏。劇場外には多数の追っかけが集まっているほどの人気でした。
授賞式では、まずスポンサー賞の発表からスタート。受賞したチームは下記のとおりで、残念ながら日本チームの受賞はありませんでした。
●Facebook Creativity Award
エクアドル:Team AYNI(ワールドシチズンシップ部門)
位置情報を使ったボランティア活動の配信技術
●Samsung Digital Native Award
スリランカ:Team Firebird(イノベーション部門)
視覚障がい者向けの拡張感覚補助システム
●DreamSpark Learning Award
クロアチア:Team AuThink(ワールドシチズンシップ部門)
自閉症児向けの学習システム
●AppCampus Award
ブラジル:Team Flying Ship(イノベーション部門)
スケジュールにあわせて着信動作をコントロールするアプリ
●KFC Russia Award
カナダ:Team Sano(ワールドシチズンシップ部門)
対話型ライフケアアプリ
●Women's Empowerment Award
1位
ウガンダ:Team Code 8(ワールドシチズンシップ部門)
瞬時にマラリアの診断が可能なWindowsPhoneアプリ&システム
2位
台湾:Team Omni-Hearing Solution
難聴者向けに聞きやすく音声補完を行なうWindowsPhoneアプリ
●Mail.Ru Group Connected Planet Award
1位
インド:Team Y-Nots(ワールドシチズンシップ部門)
位置情報をそばにいる使って共通の話題をもった人を探すアプリ
2位
イタリア:Team TeamNameException(Windows8チャレンジ部門)
パズルゲームをしながら楽しむ観光ガイドアプリ
3位
中国:Team LetssGo(Windows Azureチャレンジ部門)
Kinectなどのカメラを使い、手の動きでPCからデータをコピーしたり、握手でほかのユーザーへデータを渡せるシステム
続いて、各部門の発表が行なわれました。まずはWindows8、Windows Azure、Windows Phoneの各チャレンジ部門の発表が行なわれ、受賞したチームは下記のとおり。受賞したチームにはそれぞれ賞金が1位に1万ドル、2位に5000ドル、3位に3000ドルが贈られました。
●Windows 8チャレンジ部門
1位
イタリア:Team TeamNameException
↑パズルやクイズとっいったゲームと観光ガイドを組み合わせたアプリを開発。
2位
ドイツ:Team Wordsapp
↑アルファベットの書かれたブロックを組み合わせて単語をつくって、ブロックを消していくゲームアプリ。
3位
タイ:Team Clever Mind
↑音声認識機を使って、語学学習を楽しみながら行なえるゲーム。
●Windows Phoneチャレンジ部門
1位
シンガポール:Team vSoft Studio
↑音声入力を使ってリマインダーに予定を素速く入力できるアプリ。
2位
ポーランド:Team WeRule
↑目を撮影して、薬物中毒者かどうかを判断できるアプリ。
3位
ポーランド:Team front
↑災害や犯罪などの発生情報を共有して、公共の対策部隊が効率良く対処するためのシステム。
●Windows Azureチャレンジ部門
1位
インド:Team Y-Nots
SNSのハッシュタグを利用して、共通の話題を持った人が近くにいるかどうかサーチできるアプリ。
2位
ウクライナ:Team nlife
↑同じ作業を行なう人どうしでタスク管理を行ない、ゲーム感覚で達成度が競い合えるシステム。
3位
中国:Team LetssGo
↑カメラで認識した手の動きで、ファイルの管理が行なえるシステム。
最後に発表されたのが、メインコンペティションとなる、ゲーム、ワールドシチズンシップ、イノベーションの3部門。日本チームのProject Nは、イノベーション部門に参加していましたが、残念ながら入賞とはなりませんでした。受賞したチームは下記のとおりで、受賞したチームにはそれぞれ1位に5万ドル、2位に1万ドル、3位に5000ドルが賞金として贈られました。
●ゲーム部門
1位
オーストリア:Team Zeppelin Studio
マイクロソフトが提唱するウェブサイト構築用ソリューション『WISP』を使った、パズルアクションゲーム。
2位
インドネシア:Team Solite Studio
↑ハムスターのキャラクターを主人公にしたパズルゲーム。
3位
フランス:Team Banzai Lightning
↑タッチ操作でキャラクターを誘導してゴールを目指す2Dゲーム。
●ワールドシチズンシップ部門
1位
ポルトガル:Team For a Better World
↑モバイルでも使用できる、血液型を5分で判定可能なシステム。
2位
台湾:Team Omni-Hearing Solution
↑聴覚障がい者向けにWindows Phoneを使った補聴器システム。
3位
オーストラリア:Team Confufish Royale
↑スーパーマーケットなどで発生する余剰食品を効率良く寄付するためのシステム。
●イノベーション部門
1位
イギリス:Team Colinked
↑音楽データをほかのBluetooth通信などを使って、ほかのデバイスと遅延なく共有したり、キャッチボールのように受け渡せるアプリ。
2位
スロベニア:Team DORA
↑Kinectやタブレットを使って、手術中に患者のデータをチェックするなど、外科医療を簡易化するシステム。
3位
タイ:Team MYRA
↑3D映像などを使い、MRIやCTスキャンの画像を患者にもわかりやすく見せることができるシステム。
受賞者の発表ののち、最後に次回のImagineCup開催についてのアナウンスがビデオにて行なわれました。2014年のImagineCupはマイクロソフトの本拠地シアトルにて行なわれます。
↑ビデオにはマイクロソフトのCEO、Steve Ballmer氏が登場。開催地について「ホーム!」と力強くアナウンス。
↑入賞は果たせませでしたが、日本チームの2人は「結果は残念でしたが、すべてを出し尽くしたので悔いはないです」と語っていました。
日本チームは2年連続の入賞とはなりませんでしたが、来年もImagineCupが開催されることが決定し、来年へのチャレンジはもうスタートしています。今後のImagineCupと、まだ見ぬ日本チームの挑戦に期待しましょう!
■関連サイト
Imagine Cup
Imagin Cup 2013日本応援サイト
Imagine Cup Japan Facebookページ(日本語)
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