毎年ごった返すHall7では、『Ubuntu』の英Canonicalがブースを構えていました。おそらく、CanonicalがMWCで本格的なブースを構えるのは今年が初と思われます。
ブースはUbuntuカラーのオレンジ色で、やや隅っこにあったのですが、かなり目を引きます。
Canonicalが展示していたのは、直前にプレスリリースを出していた『Ubuntu for Android』。これをインストールしたスマホをモニターとドック接続すると、Ubuntuデスクトップが利用できるという面白い発想です。
同じカーネルの上でAndroidとUbuntuが動きます。単体では通常のAndroidですが、ディスプレー、キーボードなどと接続したドックにスマホをドッキングすると、Ubuntuとして利用できます。
↑Ubuntu for Androidを載せたMotorolaのAndroidスマホ(試作機)。
もちろん、Ubuntuはデスクトップで使うものとまったく同じもので、Ubuntuの認定アプリケーションも利用できます。両OSでコンタクト、アプリなどの情報を共有するので、Ubuntuデスクトップでも電話番号、カレンダーなどスマホ側のデータが表示されます。
スマホ側の通話機能をデスクトップで利用したり、スマホのWebセッションをデスクトップで続ける、などいろんな使い方が考えられる、とデモブースのスタッフ。
↑Android側のコンタクトをUbuntuでも共有できる。
また、ドック経由でTV画面と接続することもできます。HDMIを使うのでドックではなくてもよいのですが、バッテリー連続動作時間を考えるとドックが最適とのこと。
Ubuntu for Androidはスマホ側にインストールするビジネスモデルを想定しており、Canonicalは今後端末メーカーなどと話を進めていく意向。
ハードウェア要件としては、1GHzのマルチコアプロセッサー、メモリー512MB、Ubuntu向けとしてストレージ2GB、それにHDMI、USB端子など。
今年のMWCで登場したクアッドコアモデルなど、端末側が高機能にパワフルになっているのはうれしいニュースです。
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