HTCはハイスペックスマートフォンとして新しい「HTC Oneシリーズ」3モデルをプレスカンファレンスで発表。Android OS 4を採用し、カメラやマルチメディア機能に優れた製品だ。
カンファレンスでは同社CEOのピーター・チョウ氏がHTC Oneについて「OneとはHTCのフラッグシップであり、さらにはこれ1台でユーザーの要求を全て満たすことのできる意味だ」と説明。ハードウェアスペックが高いだけではなく、ユーザーへの使いやすさを追求した製品に仕上げているとのこと。特にマルチメディア、エンターテイメント系の機能が強化されている。
特にこだわっているのがカメラ機能。「携帯電話のカメラ機能は音声通話の次に使われているもの」(同氏)とのことから、HTC Oneには革新的なカメラ機能が搭載されている。例えばオートフォーカスまでの時間は0.2秒と短く、撮影までの時間は0.7秒と「まばたきの瞬間より速い」(同氏)ほどで、撮りたいと思った瞬間を逃さない。また動画を撮影中でもシャッターアイコンを押すことで静止画を切り出し撮影もできる。レンズはF2.0と他社のスマートフォンより44%も明るいものを搭載しており、フラッシュも被写体を判断して最適な光量調整が行われる。
また音楽再生に関してはPCにHTC Oneを接続するだけでPC内のメディアファイルを自動的に転送でき、これはiTunesに取り込んであるファイルにも対応するとのこと。音楽検索機能も強化されており、世界中の音楽配信サイトから希望する音楽を探し出すこともできる。なお同社は昨年Beats Electronics社を買収しており、スマートフォンの音楽機能強化も他社以上に熱心だ。他にはメディアリンク機能を使い、ビデオやYouTubeをHDTVに出力できる。
HTC Oneは3つのモデルが用意される。最上位モデルのHTC One XはNvidiaのクアッドコアCPU、Tegra3の1.5GHzを搭載。なおLTE版も予定されており、そちらはQualcommのSnapdragon S4、デュアルコアCPUになる。ディスプレイサイズは4.7インチのHD。モノコックボディーにより持ちやすさも両立している。サイズは134.36x69.9x8.9mm、130g。LTE版は若干厚みが増す予定とのこと。
またHTC One Sはサイズを細身にしたモデル。ディスプレイは4.3インチのQHD、CPUはSnapdroagon S4となる。サイズは130.9x65.0x7.8mm、119.5g。そしてHTC One Vはスペックよりもデザインにこだわった製品で、3.7インチWVGAディスプレイ、CPUはシングルコア1GHzとなる。サイズは120.3x59.7x9.24mm、115gとなる。各製品ともOSはAndroid 4.0で、HTC独自のSense UIの最新バージョン「Sense 4」が搭載される。
HTC Oneシリーズの発売は2012年の4月からで、世界の約150のキャリアから販売される予定。カンファレンスでは発売予定のキャリア名が表示されたが、日本のキャリアロゴは見当たらなかった。HTC One XはLTE版も登場することや、デザインを重視したHTC Vなどのモデルは日本でもぜひ発売して欲しいものだ。
●HTC One X
↑HTC One X。HTCのフラッグシップモデルとなる。
↑背面には8メガピクセルカメラ。本体色はホワイトとグレー系の2色。
↑厚みは8.9mmとスペックの割にスリム。
●HTC One S
↑HTC One S。若干細身で角の取れたデザイン。
↑背面のデザインもよりシンプルになっている。
↑最大の特徴のカメラ機能。ビデオ録画中にシャッターボタンを押すと静止画を切り出せる。
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