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「CEOが語る知財」:One Tap BUY代表取締役社長CEO林 和人氏インタビュー

先願調査でアイデアを磨け One Tap BUY林氏のスタートアップ知財ハック

2019年02月13日 07時00分更新

知財費用の予算の立て方

 スタートアップにとってやはり気になるのは、費用の問題だ。知財にかける予算を立てて資金調達を考えていかなくてはならない。

 One Tap BUYの場合、先願調査に30~40万円、申請に約30万円、特許取得までにかかる費用は120万円程度。さらにPCT(国際特許出願)が200~300万円、翻訳費用などを含め、年間予算として600万円を見積もっているそうだ。

 知財を抑止力にするのか、実際のビジネスに生かすのかによって、費用のかけ方は違ってくるが、設立したばかりのスタートアップにとっては大きな金額だ。知財が重要なビジネスを手掛けるのであれば、VC・投資家に特許費用も支援してもらえるのが理想だが、特許取得前の技術を評価してくれる金融機関やVCは少ない。

 最初のうちはスタートアップ向けの特許料の減免制度などを利用するのもいい。一定の条件を満たせば、審査請求料や特許料、国際出願の手数料などが、3分の1に軽減される。

サービス開始から3年でも他社の追従なし。知財が強力な抑止力に

 スマホ証券「One Tap BUY」は、3タップで1000円から株式の売買ができるのが特徴。サービス開始から3年近くになるが、今のところ類似のサービスは出てきていない。これは技術的にハードルが高いこともあるが、知財の抑止効果が働いているのは明らかだ。

 そのほか、グラフから取引注文操作をするUIの特許、プリペイドカードで金融商品を購入する特許も取得している。いずれ将来的にLINE PayやSuicaといったキャッシュレスの仕組みで株が買えるようになったときに、同社の権利は威力を発揮すると林氏は見ている。

 「フィンテック自体が一巡しており、これからのフィンテックはECなどのコマーシャルエリアにおいてリアルな決済へと進んでいく。新しいサービスや仕組み、システムをつくるときは、また特許の取得へ向けて、まずは調査から入るでしょう」(林氏)

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