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地球と月の間に「光の通信路」を作る計画が進行中! 人類が挑むのは、宇宙でふらつく衛星の“ブレ”……?

2026年06月10日 18時00分更新

文● 取材● MOVIEW 清水 編集●ASCII

右側の白枠が衛星、左にあるのが地球から光を送る装置

 地球から月の周りを飛ぶ衛星へ、光で通信する。言葉にするとSFのようですが、その実現に向けた実験モデルが展示されていました。しかも相手は、宇宙空間で微妙にふらつく人工衛星。そこへ正確に光を当て続けるための技術です。

 幕張メッセで開催中のインターネットテクノロジーの展示会「Interop」のKDDI総合研究所ブースでは、将来的な宇宙開発を見据えた、光通信システムの実験モデルが展示されていました。

 地球上から、月の周りを回る人工衛星に向けて光を放ち、通信に活用するというものです。電波ではなく光で通信するというだけでも未来感がありますが、相手ははるか遠くの宇宙空間を飛ぶ衛星。聞けば聞くほど、かなり繊細な技術であることがわかります。

通信に用いられる電波や光は、伝搬距離が長くなるほど発散するため、地球から月まで伝搬するとビーム径がどんどん広がってしまうのだとか……

 ポイントになるのは、衛星が完全にピタッと止まっているわけではないということ。月を回る人工衛星も、実際には姿勢や位置が微妙にふらつくため、角度がずれると光がうまく当たりません。そこで必要になるのが、そのブレを補正し、光を正確に届けるための装置です。簡単にいえば、遠く離れた動く相手に対して、狙いを外さず光を当て続けるための仕組みです。

 さらに難しいのが、宇宙へ送る機器には重さや大きさの制限があることです。地上で使う装置なら大きく作れば済む部分もありますが、衛星に載せるとなるとそうはいきません。

 できるだけ小さく、軽く、それでいて高精度に動かなければならない。展示されていた実験モデルからも、宇宙向けの技術開発が「性能を上げる」だけでなく、「限られたサイズにどう詰め込むか」との戦いでもあることが伝わってきます。

通信相手を高精度に追尾する技術も不可欠。微弱な光の揺れを高感度に検知し、その揺れを可動ミラーで補正する高精度な追尾システムの展示でした

 この取り組みはJAXAとの共同プロジェクトで、2030〜2040年代に月周回衛星を飛ばし、その後、月面へのアプローチを目指す計画とのこと。すぐに実用化される技術ではありませんが、いま目の前にある小さな装置が、将来の月面探査や宇宙通信につながっていくかもしれないと思うと、かなり胸が熱くなります。その姿を見るためにも、こちらも長生きしなければなりません。

 今の社会で役に立つテクノロジーだけでなく、未来の我々に夢を与える展示も盛りだくさんのInterop。アスキーでは「Interop Tokyo 2026 アスキー全力特集!として、現地取材チームによる記事をどんどん掲載。さらに、会場とアスキースタジオをつなぐ特別中継も配信しました!

 最新技術の話も、会場で見つけた気になる製品の話も、どんどん載せていきます。今年のInterop Tokyo 2026は、アスキーと一緒に全力で楽しんでいきましょう!

Interop Tokyo 2026、会場の模様

 

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