ライバルに僅差で抜かれた「Tiny Tina's Wonderlands」
今回最後に試すのは「Tiny Tina's Wonderlands」だ。APIにDirectX 12、画質“バッドアス”に設定。ゲーム内ベンチマーク再生中のフレームレートを計測した。
トップは文句なしにRTX 4080。2番手はRX 7900 XTだが、ほんの僅かの差でRTX 4070 Ti、少し離れてRTX 30シリーズと続いた。ここでも4KでRTX 3090に逆転されている。17万円で発売当初20万円オーバーのRTX 3090にここまで立ち回っているのだから、価格的には妥当な性能と言えそうだ。
RTX 3090〜RX 3080は解像度に関係なくほぼ全力で回っているのに対し、RTX 4080や4070 Tiは解像度とTBPが連動している。レイトレーシングを一切使わないゲームではあるが、Tiny Tina's WonderlandsがGPUに関係なく電力を遠慮無く使ってくれるゲームであると評価して良いようだ。
Ampere世代に対するAda Lovelace世代のワットパフォーマンスは高いが、RTX 4070 Tiは4080よりワットパフォーマンスも控えめ。ライバルのRX 7900 XTと良い勝負になっている。
レイトレーシングやDLSS系テストは後編
以上で前編の検証は終了だ。RTX 4070 Tiのパフォーマンスはよりスペックの高いRTX 4080に及ばないのは当然だが、DLSS FGの助けを借りなくても概ねRTX 3090の代替以上の働きをする点は良いニュースといえる。
ただ、Overwatch 2やアンチャーテッドのようなタイトルにおいては、解像度を4KまであげるとRTX 3090に負けてしまうシチュエーションが何回も確認された。ライバルであるRX 7900 XTに対しては、ゲームにより勝ったり負けたりはするものの、ゲーム中のTBPやワットパフォーマンスではほぼ優勢以上の結果を出している。
最安15万円、主力製品は17万円前後という値付けは残念ではあるが、RTX 3070/RTX 3070 Tiあたりのユーザーがジャンプアップを狙いたいと考えるなら、十分検討に値するGPUと言えるのではないだろうか。
後編ではレイトレーシングを使用したよりヘビーなベンチマーク、そして動画エンコードなどの検証結果も紹介したい。
(後編はこちらから:DLSSで新世代のパワーを発揮! GeForce RTX 4070 Tiレビュー【後編】)
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