「Microsoft Flight Simulator」はRX 7900 XTが強い
「Microsoft Flight Simulator」はAPIをDirectX 12、画質は“ULTRA”、アンチエイリアスは“TAA”に設定した。ランディングチャレンジ“シドニー”で一定時間飛行した時のフレームレートを計測した。カメラは常時機外後方に固定している。
Microsoft Flight SimulatorはCPU側に強烈なボトルネックがあるため、GPUパワーとフレームレートがほとんどリンクしない。ただ今回の検証では、RX 7900 XTがわずかではあるがRTX 4080をフルHD〜WQHDを上回った。一方RTX 4070 TiはWQHDまでRTX 4080と近いフレームレートを出せていたが、4Kでは突然失速している。
だが、このゲームはDLSS FGを使うことによって劇的にフレームレートが改善し、現状RTX 40シリーズこそがMicrosoft Flight Simulatorを高フレームレートで堪能できるGPUとなっている。後編ではその点を検証したい。
フレームレートではRX 7900 XTより下回ったが、TBPはRTX 4070 Tiの方が圧倒的に低い。このあたりはここまで何回も出てきた傾向と同じだ。
RTX 4070 Tiは4Kでフレームレートが息切れしてしまうが、ワットパフォーマンスで見るとそれほど悪化はしていないようだ。
メモリーバス幅の制約が見える
「アンチャーテッド トレジャーハンターコレクション」
「アンチャーテッド トレジャーハンターコレクション」では画質は最高画質とし、解像度はレンダースケールではなくデスクトップの解像度を直接変更して設定した。シナリオ“海賊王と最後の秘宝”のチャプター10開始直後から一定のコースを移動した際のフレームレートを計測した。
RX 7900 XTはフルHDではRTX 4080並のフレームレートを出せていたが、WQHDから先は失速。一方RTX 4070 Tiは失速したRX 7900 XTのやや下のポジションとなった。RTX 3090を基準にすればフルHD〜WQHDで10〜30fps程度上のフレームレートを出しているが、4Kになるとメモリーバス幅が効くのか、僅差でRTX 3090に負けてしまう。
ただ、DLSS(後編記事で検証)も併用すればRTX 4090 Tiにも勝ちの目はあるので192bit幅だからといって悲観する必要はない。言い換えればメモリーバス幅が効くようなシチュエーションを避ける設定をするのが、RTX 4070 Tiを上手く乗りこなすカギといえる。
続いてTBPだが、高フレームレートの割にTBPの低いRTX 40シリーズ、限界近くまで踏んでいるRTX 30シリーズ&RX 7900 XTという図式はこれまでの検証結果と共通だ。
ベンチマーク中のTBPはRTX 4080と4070 Tiで差がないのだから、フレームレートの高いRTX 4080のワットパフォーマンスが良くなるのは当然の理屈だ。足回りの制約で4Kで失速するRTX 4070 Tiのワットパフォーマンスについては、4Kでも失速しなかったRX 7900 XTにあと2歩くらいの所まで詰め寄られている。
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