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熱問題が気になる人に、安定性重視の選択肢になるか

新DLSSでフレームレート爆増!GeForce RTX 4080 FE速報レビュー【後編】

2022年11月15日 23時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

「F1 22」でも圧倒的な強さをみせる

 「F1 22」では画質“超高”に設定。異方性フィルタリングは16x、アンチエイリアスは“TAA+FidelityFX”とし、ゲーム内ベンチマーク(条件は“モナコ”+“ウエット”)再生中のフレームレートを計測した。今回はDLSS FG対応のβビルドを使用しているが、βビルドの制約からHDRはオフにして検証している。

F1 22:1920x1080ドット時のフレームレート

F1 22:2560x1440ドット時のフレームレート

F1 22:3840x2160ドット時のフレームレート

 フルHDでは上位3モデル(RTX 4090 FE〜RTX 3090 Ti)の差は小さいが、解像度が上がるごとに差が開く。4KではRTX 4080 FEは3080 FEの1.5倍以上の平均フレームレートを出せるが、レイトレーシング処理のせいか60fpsキープは難しい。

 DLSS SRの助けなしに60fpsプレイを確実にしたい人は、RTX 4090を選ぶほうが幸せになれそうだ。ただ、F1 22はDLSS FGに対応予定だ。DLSS FGを利用して、RTX 4080を選ぶ選択肢もアリかもしれない。

F1 22:ベンチマーク中のGPU Powerの平均および最大値

 どのGPUもTGPの限界までは使い切れていないようだが、RTX 30シリーズよりも、RTX 40シリーズのGPU Powerの低さが目立つ。

F1 22:各解像度におけるGPU Power 10Wあたりのフレームレート

 10Wあたりのフレームレートでは、次に紹介するMicrosoft Flight Simulatorに次ぐ程度の重さ(=負荷のかからなさ)といえる。RTX 30シリーズに対しては1.57倍〜1.8倍程度のワットパフォーマンスといえる。

4Kになったら突然覚醒した「Microsoft Flight Simulator」

 「Microsoft Flight Simulator」はAPIにDirectX 12を、画質は“ULTRA”、アンチエイリアスは“TAA”に設定。ランディングチャレンジ“シドニー”で一定時間飛行した時のフレームレートを計測した。カメラは常時機外後方に固定している。すでにDLSS FGに対応したビルドが正式リリース済みだが、テスト時期の関係で今回もRTX 4090 FEレビュー時と同じβビルドを利用している。

Microsoft Flight Simulator:DirectX 12 API、1920x1080ドット時のフレームレート

Microsoft Flight Simulator:DirectX 12 API、2560x1440ドット時のフレームレート

Microsoft Flight Simulator:DirectX 12 API、3840x2160ドット時のフレームレート

 RTX 4090 FEのレビューで判明した通り、Microsoft Flight Simulatorのフレームレート天井は割と低めで、今回の検証環境では80fpsあたりで頭打ちになる。フルHDでは負荷が軽すぎるのか、RTX 4080 FEがRTX 3090 Tiに微妙に負けるシチュエーションも観測された。

 4KになってようやくGPUの序列がフレームレートに表れてくる。Microsoft Flight SimulatorでRTX 40シリーズのポテンシャルを十全に引き出すには、DLSS FGの利用が欠かせないようだ。

Microsoft Flight Simulator:ベンチマーク中のGPU Powerの平均および最大値

 RTX 4080 FEではフルHDでは200W以内、4Kでようやく300Wを超える程度の電力しか使っていない。Vsyncを無効化してこの程度なので、明らかにCPU側にボトルネックがあることが分かる。

Microsoft Flight Simulator:各解像度におけるGPU Power 10Wあたりのフレームレート

 また、GPU Power 10Wあたりのフレームレートを見ると、RTX 4090 FEとRTX 4080 FEのワットパフォーマンスはほぼ同じといってよさそうだ。

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