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速くもなければエコでもない

ちょっと旧いスバル フォレスターの魅力

2022年08月14日 09時00分更新

乗り心地はフツーだけど何故か快適

 乗り心地については、5万kmを走った個体ですから、ショックアブソーバーやシャシ剛性の劣化も考慮しなければなりませんが、この種のクルマとしては及第点。普通です。

 まず細かい路面の凹凸をそれなりに伝えてきますし、左右両輪で突起を踏んだりするとドスッと感じる突き上げも大きい。これはロールを抑制するスタビライザーの仕業でしょうから、先のハンドリングの良さと引き換えでやむを得ません。

 その代わり、路面の大きな凹凸を長い周期の上下動で抑えてくれたり、長いストロークを使って旋回中の姿勢を保とうとする「陸の巡洋艦」的挙動を、ダウンスピードでもチラ見せしてくれるのが気に入っています。乗っていて疲労も感じにくいし、長旅に使ったら楽しいでしょう。

 疲れない要素は、車内騒音の低さにもあります。音源は「ヒーン」という僅かなパターンノイズと、バイザーあたりから聞こえる風切音くらい。ためしに窓を締め切りエアコンを切って、いつもの音圧計測アプリ「Sound Level Analyzer」とiPhone 8 plusで、いつものコースを60km/hで走って車内騒音を測ってみました。エンジン回転数はモードによって異なるようですが、ドライブモードはI、DレンジでACCを使わなければ1100回転程度のようです。

 結果は56.9dB。ちなみにタイヤはほぼ新品で純正サイズのグッドイヤー・エフィシェントグリップ RVF02。その後に寄った蕎麦屋の店内は56.2dBでしたから、時折他のお客さんの蕎麦を啜る音が聞こえる程度の静粛性ということです。

 同じCセグセダンの騒音レベルは気になるところですが、個人的には別世界。なにしろロードスターRFは新品のポテンザS001を履いて「65.6dB」、プロクセス・スポーツで「63.2dB」でした。6dBの違いは音量にして2倍、9dBなら3倍も違いますから、疲れた日は自然にフォレスターのキーを握って出かけるようになってしまいました。

 なにしろエアコンはよく効くし、グラスエリアが広いおかげで車室内も明るい。オープンにすればさらに明るいロードスターですが、灼熱地獄にさらされる真夏の昼間は生命の危険を伴いますから、冬のために買ったクルマなのに夏でも使ってしまうわけです。困ったことです。

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