週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

高性能なノイキャン搭載でかなりの高音質、声の操作が非常に快適

国内販売開始した「Echo Buds」のファーストインプレッション

2022年02月24日 00時00分更新

かなりの高音質、ガジェット系イヤホンと侮ってはいけない

 機能や音質についても簡単に触れておこう。装着してみると非常に密閉感が高く、イヤホン自体の遮音性が高いことが分かる。これだけで周囲の騒音をアイソレートして、音楽に集中できる印象だ。これにANCの効果が加わり、中低域のノイズがカットされ、静寂感が増す。Amazonの説明では、100~1000kHzの帯域で第1世代機に比べて平均6dB、ノイズを低減できるようになっているそうだ。幹線道路沿いで車などの走行ノイズが多い場所で使ってみたが、ANC性能は十分と感じた。

ANC性能。上が第1世代、下が第2世代。

 一方、外音取り込みはANCと切り替えて使用する形になっている(両方オフという状態にはできない)。標準では本体の長押しで切り替わる。声の操作も可能だ。ひとくちに外音取り込みというが、機種によっては残留ノイズが高かったり、細かい音を拾いすぎたりして逆に聴きにくく感じるものもある。そんな中、Echo Buds(第2世代)は中音域を中心に、危険などの察知に重要な情報が分かりやすいチューニングになっている。目の前にいる人との会話や、周囲で何かが急に動いたとか、大きな物音がしたということは分かるがそれ以外の余計な音は目立ちにくい。外で使っていると、多少風切音が気になるが、全体のできはよい感触を持った。

ホワイトモデルを装着したところ。

前から見た際の出っ張り具合などに注目。

 音質については密閉性の高さが好影響を及ぼしている。騒音のある屋外にいても音の細かい情報がしっかりと把握できる。また、周囲の音が気にならないので、カフェなどで勉強に集中したい場合にもいいと思う。低域はしっかりしていて密度感がある。一方でボーカルは明瞭で、音の輪郭がはっきりしている。高域も良く伸びて透明感があると言っていいと思う。ソースによっては神経質に聴くと子音やハイハットに若干の荒れや歪み感が出るが、ここは圧縮されたBluetoothの伝送ではやむを得ない面がある。

 トーンバランスとしては中庸で、大きなくせはない。メリハリ感があってハッキリとした音調が好きな人には特にいいと思う。ポップスやロック、クラシックなど、どんなジャンルでもそつなくこなせる。オーディオではなくガジェットの感覚で聴き始めると、予想以上の高音質に驚かされる人が多いはずだ。特にアンプの性能がいいのか、ドライバーの駆動に余裕感があるように思える。

 ちなみに、Echo Buds(第2世代)が採用しているBluetoothのSoC(Realtek RTL8763C)は、AACにも対応しているようだが、Amazon自体はBluetoothの対応コーデックを発表していない。iPhoneではどのコーデックで再生されているかを確認できないのだが、ソフトキーボードのタップ音の反応などは比較的早く、ストレスを感じない。ほかのBluetoothイヤホン同様、ゲームや楽器アプリはさすがに難しいと思うが、意識するような遅延はあまり感じずに使えると思う。

 バッテリーは本体5時間、ケース充電併用で約15時間持つ。これはAlexaを使用する状態(ウェイクワードを常に待機した状態)での数値となる。途中充電をはさみつつであれば、1日中装着している用途でもそれほど問題を感じずに使えそうだ。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう