製造プロセスもアーキテクチャーも大刷新!
Core i9-12900KはRyzen 9 5950X超え?Alder Lake-SことデスクトップPC向け第12世代Coreが正式発表
2021年10月28日午前1時(日本時間)、Intelはオンラインイベント「Intel InnovatiON」を開催し、次期デスクトップPC向けCPU「第12世代インテルCoreプロセッサー」(開発コードネーム:Alder Lake-S)の詳細を発表した。ソケットはLGA1700となり、従来のマザーボードとは互換性がない。ゆえに、同日発表したIntel Z690チップセット搭載マザーボードと組み合わせて使うことになる。
アップデートポイントが多すぎる超期待のCPU
製造プロセスは10nm Enhanced SuperFinで知られていた「Intel 7」プロセスを採用し、デスクトップPCとしては2015年6月にリリースした第5世代インテルCoreプロセッサー(開発コードネーム:Broadwell-C)以来、実に6年ぶりに製造プロセスを大きく更新することになった。
アーキテクチャーも刷新され、スマホ向けSoCのbig.LITTLE構造のような高性能コアと省電力コアを組み合わせたハイブリッド構成になっている。高性能コアはPerformance-cores(Pコア)と呼ばれ、Willow Coveの後継となる「Golden Cove」を採用。省電力コアはEfficient-cores(Eコア)で、Tremontの後継の「Gracemont」を使っている。それらをThread Directorという仕組みで高効率に動かし、適切な時に適切なパワーを適切に割り振れるという。
Alder Lake-SではPCI Expressやメモリーも最新バージョンにアップデートしている。PCI Expressは新たに5.0に対応し、CPUのPCI Expressレーンの振り分けは、PCI Express 5.0×16、PCI Express 4.0×4となっている。なお、DMIもPCI Express 4.0ベースのDMI 4.0(8レーン)にアップデートされ、Intel Z690チップセットと広帯域でつながる。ゆえに、Intel Z690チップセットもPCI Express 4.0対応となった。
メモリーはDDR4のほか、DDR5にも対応し、オーバークロック向けの新機能ではメーカーがより多くのプロファイルを用意できる「XMP 3.0」や「Intel Dynamic Memory Boost Technology」が追加されている。Intel Dynamic Memory Boost Technologyはいわばメモリーの自動オーバークロック設定のようなもので、平時はデフォルトクロックだが、そのパワーが必要な作業が発生すると、自動でXMP設定までクロックが上がる機能だ。
なお、DDR4モジュールとDDR5モジュールは切り欠きの位置が異なり、互換性がないのでマザーボードはどちらに対応しているモデルか確認して購入する必要がある。
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