VRAM8GBの強みが出た
「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」
非DXRゲームの最後を飾るのは「MONSTER HUNTER WORLD: ICEBORNE」だ。APIはDirectX 12とし、画質“最高”をベースにHigh Resolution Texture Packを追加した。集会エリアにおける一定コースを移動した時のフレームレートを「CapFrameX」で測定している。また、RTX系GPUはWQHD以上の解像度においてDLSSを利用した時の結果も併記する。
このタイトルでHigh Resolution Texture Packを導入するとVRAM消費量が大きくなり、WQHD以上で設定直後に注意が出る。ゆえにVRAMが6GBしか搭載されないRTX 2060より下のGPUでは辛い検証となった。DLSSを使えばRTX 2060 FEでもWQHDで60fpsキープは難しくないものの、フルHDではDLSSが使えない仕様なので、高フレームレートプレイを望むならRTX 3060 Ti FEは良い選択肢になるだろう。
このゲームではRTX 3060 Ti FEがメモリー帯域の太いRTX 2080 SUPER FEよりも終始最低fpsにおいても上回った。Horizon Zero Dawnではメモリー帯域の太いRTX 2080 SUPERは最低fpsの底上げに強かったが、ここではそのような傾向はない。むしろHorizon Zero Dawnが特殊であり、実際のゲームにおいてはメ モリー帯域差はそれほど決定的ではないようだ。
「Call of Duty: Black Ops Cold War」で
DXRパフォーマンスを見る
ここから先はDXR(DirectX Raytracing)対応ゲームでDXRのパフォーマンスをチェックする。まずは「Call of Duty: Black Ops Cold War」を使用する。画質は最高設定だが、スクリーンスペースリフレクションだけは“低”とした(設定を上げても勝手に低に戻るため)。DXRは全て一番重い設定とし、DLSSは“バランス調整済み”設定とした。また、モーションブラーは無効にしている。
検証はステージ“フラクチャー・ジョー”をプレイした時のフレームレートを「CapFrameX」で計測することによって実施している。
前作(Call of Duty: Modern Warfare)では影の表現のみにDXRが使われていたが、本作ではアンビエントオクルージョンも追加されているので、最高画質設定だと前作よりも重く感じる。今回使ったGPUの中で一番好成績を残したRTX 3070 FEですら、フルHDで60fpsキープはできない。
DLSSを使えばフレームレートは伸びるが、それでも落ち込むときは落ち込む。RTX 3060 Ti FEでプレイするなら、DXRの設定を控えめにした方が現実的といえるだろう。RTX 2060はDXR+DLSSに対応できる現時点で一番下のGPUだが、RTX 2060 FEだとDLSSなしではプレイは絶望的に辛いのに対し、RTX 3060 Ti FEは“カクつきは酷いがまあ遊べる”レベルになっているので、xx60番台GPUとしては脅威的な性能向上を果たしてるといえるだろう。
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