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ASCII×STORMコラボPCが爆誕、後日発売予定!

GeForce RTX 3080搭載PCをSTORMの工場で自作体験! アスキーのゲーム担当、配線の職人芸に圧倒される

2020年10月26日 10時00分更新

老舗BTOメーカー「STORM」の生産工場へ赴き、工場の豊田 実幸さん(左)と宇都木 建司さん(中)に解説してもらいながら、GeForce RTX 3080搭載のハイスペックゲーミングPCを自作!

 ある日、ジサトラ見習いユージからこんなオファーが届いた。BTO PCメーカー「STORM」の工場でPCの組み立て体験をしてみないかと。メーカーでPC組み立てを担当しているプロの方から教わりながら、PC自作を体験する取材があるので、ぜひ行ってみないかという話だった。

 アスキーのゲーム担当としてPCゲームをプレイしてはいるものの、PCの組み立て自体は、某PCメーカーの工場見学で一度だけ経験して以来だった。当時PCの自作は未経験だったが、組み立てていくうちにプラモデルを彷彿とさせる面白さに気づいた。幼い頃にハマっていたプラモデルの醍醐味を再び味わえるなんて、夢にも思わなかった。それから、苦労して組み立てたPCがうまく起動したときの達成感もよく覚えている。

 あの体験をもう一度味わえる。このオファーを好機だと感じた私の頭の中に、断るという選択肢は存在しなかった。そこで今回、私は茨城県某所にあるSTORMの生産工場へお伺いし、ゲーミングPCの組み立てに挑戦。本記事ではその模様を紹介する。

RTX 3080搭載の
ハイスペックゲーミングPCを自作

 まずはSTORMとはどういったメーカーなのかを簡単に説明しておこう。STORMは、PCパーツ商社のアイティーシーを母体とするBTOメーカーで、BTO PC製造20年の歴史を持っている。ゲーミングPCに加え、ハイスペックPC2台分のシステムを搭載したBTO PC「PUNI」シリーズも開発。20年にわたり理想のオーダーメイドPCを開発・提供し続けたSTORMは、信頼度の高いBTO PCメーカーとして高く支持されている。ちなみに、メモリーやSSDなどのメーカーで人気の高い「Crucial」の国内正規代理店も務めている。

自作体験の前に、まずはPCパーツの選定から。ポイントを教わりながら

 生産工場(参考記事:『老舗BTOメーカー「STORM」の工場に潜入! Crucial正規代理店の高品質PCのこだわりを聞いた』)を一通り見学した後、待ちに待った自作体験がスタート。まずは、PC組み立ての作業を担当する豊田 実幸さんと宇都木 建司さんと一緒にPCパーツを選定するところから。

 私としては、最近ハマっている「Apex Legends」などのFPSタイトルや、ソロプレイ重視のゲームを快適にプレイできるゲーミングPCがほしい。そういうわけで、今回の自作体験ではゲーマーのニーズに応えるゲーミングPCを組み立てるうえでのポイントをお聞きしながら、構成を考えてみた。今回組んだ構成は以下の通りだ。

豊田さん、宇津木さんと話し合って決めたPCパーツの数々

今回組み立てたゲーミングPCのスペック
CPU AMD「Ryzen 7 3700X」
(8コア/16スレッド、3.6~4.4GHz)
ビデオカード INNO3D「GEFORCE RTX 3080 ICHILL X4」
(GeForce RTX 3080、GDDR6X 10GB)
マザーボード MSI「MPG X570 GAMING EDGE WIFI」(AMD X570)
メモリー Crucial 32GB(16GB×2、DDR4-3200)
ストレージ 250GB SSD+1TB SSD(NVMe対応)
CPUクーラー Cooler Master「HYPER 212 LED WHITE EDITION」
電源 PHANTEKS「REVOLT X PSU」
(1200W 80PLUS Platinum認証)
ケース MSI「MPG GUNGNIR 110R」
OS Windows 10 Home(64bit)

 この構成の肝はなんといってもゲーム用途でのスペックの高さにある。まず、ゲームにおいて最も重要なビデオカードには、前世代のハイエンドモデル「GeForce RTX 2080」の2倍の性能を誇るという「GeForce RTX 3080」を搭載したモデルを採用。今回はINNO3Dの「GEFORCE RTX 3080 ICHILL X4」をチョイスしている。4K解像度(3840×2160ドット)でのゲームプレイを想定したGPUなので、1人用のゲームは高精細な画面で楽しめるし、フルHD(1920×1080ドット)なら、「Apex Legends」などのFPSでも高いフレームレートを維持できる。

 CPUには、コスパの高い8コア/16スレッドCPU「Ryzen 7 3700X」。マザーボードはMSI製でX570チップセットを搭載するゲーミングモデル「X570 GAMING EDGE WIFI」を選択した。拡張性が優れていることに加え、有線だけでなくWi-Fiでもインターネット接続が可能で、PC環境をスマートにしたい人などにオススメできるモデルとのこと。メモリーには同社が販売を務めるCrucial製のDDR4-3200メモリーを余裕をもって32GB搭載。ゲームプレイはもちろん、動画編集および配信も余裕な構成といえるだろう。

同社が販売するCrucial製の32GBメモリー(16×2)を採用

 ストレージはNVMe対応の250GB SSD+1TB SSDの2基構成になっている。2基のNVMe対応SSDを搭載しているため、システムストレージに入れているOSやソフトの起動速度だけでなく、容量の多いゲームをデータストレージにインストールしても、ロード時間の短縮が見込めるはずだ。ゲーム好きの豊田さんが選んだだけあって、ゲーマーとしての強いこだわりが反映されているように思えた。

ストレージはSamsungとMicronのM.2 SSDをそれぞれ使用した

 加えて、宇都木さんがチョイスしたPCケースにも強いこだわりを感じた。今回選んだMSI製の「MPG GUNGNIR 110R」は、日本では同社のみが販売しているミドルタワー型PCケース。ARGB照明付きのファンを4基搭載し、冷却性能の高さもさることながら、フロントのハーフガラスパネルと左サイドガラスパネル越しでまばゆく発光するARGB照明を鑑賞できるデザインも魅力的だ。

同社が販売するMSI製のPCケース「MPG GUNGNIR 110R」をチョイス

 そのほか、CPUクーラーには冷却性能が高く、そのうえで初心者でも比較的組みやすい「HYPER 212 LED WHITE EDITION」をチョイスしている。電源ユニットには大容量な1200Wのものを採用。電源ユニットは、PC全体のパーツで必要な電力に対して容量の少ないものを選ぶと、トラブルの原因になりやすく、最悪他のPCパーツの故障の原因にもなりかねない。そのため同社のモデルではある程度余裕を持たせたものを搭載しているという。

 なお、電源ユニットの容量はあくまでその電源が作り出せる最大の容量であり、電源ユニットの電源容量が多い=消費電力が多いというわけではない。つまり大容量な1200Wの電源ユニットを搭載したからといって、常に1200Wの電力を消費しているというようなことはないそうだ。

 PCパーツが決まるにつれ、早く組み立ててみたいという欲も高まっていった。どの用途で使うのか、その用途に最適な構成は何かを考えながらPCパーツを選定する(購入する場合は値段も判断の基準となる。今回の構成では29万円前後とさすがにハイコスト!)。これもまた自作の醍醐味といえるのかもしれない。

 PCパーツの選定を終えた後、私は「超ほしい!」と羨ましく感じた。お金に余裕があり、なおかつ自作経験も豊富だったら前向きに購入を検討していたことだろう。ジサトラユージも豊田さんも「これは普通にほしいですね」と羨ましそうに語るほどだ。

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