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祝 Macintosh 30周年!! 剛性に優れたチタンボディーPowerBook G4|Mac

2014年03月13日 18時00分更新

 こんばんは、MacPeopleの吉田でございます。1984年1月24日に初代Macintoshが誕生して2014年で30周年。MacPeople編集部では短期集中連載として、初代Macから最新のMac Proまでに盛り込まれたテクノロジーについてひも解いていきます。今回からはこれまで取り上げてこなかったノート型マシンを紹介します。

 ノート型マシンとして13回目に紹介するのは、チタニウムボディーのPowerBook G4です。いま見てもカッコいいマシンですね。剛性が高いために加工が難しいとされるチタニウムをボディー素材に使った高級感ありありのマシンでした。以降のAppleのノートマシンは、すべて金属筐体となっていきます。現在のAppleのノートマシンは、比較的加工しやすいアルミニウムの塊を削り出したユニボディーですが、これがチタニウム削り出しになればさらなる薄型化も可能かもしれませんね。コストは見合わないと思いますが、そろそろアルミユニボディーもちょっと飽きてきたのでデザイン変更を期待したいところです。

PowerBook G4 Titanium
(Original/Gigabit/DVI/1GHz/867MHz)

 初代のPowerBook G4は、CPUにPowerPC G4を採用したことだけが特徴ではない。それまでのPowerBookとはまったく異なる、現在のMacBookシリーズにもつながるデザインを採用したことは、新世代のCPUの採用より、むしろ強く印象に残る変更だった。

PowerBook G4(Ti)
ボディー素材に剛性の強いチタニウムを採用することで、PowerBook G3に比べてかなりスリムになったPowerBook G4

チタニウム製のボディーを採用

 アップルのノートマシンとしてPowerPC G4(7410)を初めて採用したPowerBookG4の最大の特徴は、中身よりもむしろ外装にある。外装の素材は、それまでの濃いグレーのプラスチックから、つや消しで銀色のチタニウムに変更された。同時にデザインのコンセプトもまったく異なるものとなった。PowerBook G3は、生物的とも言えるような曲線で構成されていたのに対し、PowerBook G4の外装表面は機械的な直線。角の部分にはアールが付けられていて、全体として角丸長方形になっている。これは今日のMacBook Proに近いものだが角のアールの半径は小さく、より長方形に近い硬いイメージだ。

 また、現在のMacBookでは、上面と底面の角や辺に近い部分が、なだらかな曲線を描きながら薄くなっているが、PowerBook G4の上面と底面は、それよりずっと平面的だ。デザイン的な特徴でPowerBook G3から継承する部分を強いて挙げるすれば、キーボードぐらいだろう。G4のキーボードは黒に近い暗い半透明のプラスチック製で、この点だけはG3のイメージに近い。デスクトップ型のPower Mac G3と同G4を比較してみると、マシン本体のカラーリングの違いはあったものの、本体の素材や基本的なデザインはほとんど変更されなかった。それに比べるとPowerBook G3と同G4の違いは、桁違いに大きかったと言えるだろう。

 G4がチタニウムを採用したのは、本体の軽量化と強度の向上を同時に実現するためだ。PowerBook G3の最終型であるPismoでは、初代のG3の3.4kgから2.8kgまで減量されたが、G4はそれよりもさらに400gも軽い2.4kgになった。また、外装の強度を高くすることによって、本体を薄く作ることも可能になる。Pismoと比べてみると、重量以上に薄さの印象が強い。Pismoでは最も厚い部分が43mmあったが、G4は26mmとさらに薄くなった。PowerBook G3の2世代目のWallstreetのほぼ半分の厚さしかないのだ。モニター部背面のアップルマークは、モニターを開いて使っている状態で、他人から見て正立するようにようやく変更された。この点も、後のMacBookにつながる、新しい時代のPowerBookのデザインを象徴するものと考えられる。

PowerBook G4(Ti)
アップルマークなどはなくなり、液晶画面の下部中央にマシン名が記されるようになった
PowerBook G4(Ti)
ブラックの半透明のキーを備えたキーボード。両脇に見える小さな穴の集まりはスピーカーグリルだ
PowerBook G4(Ti)
光学式ドライブはスロットローディング式で、パームレストの右下部に備わっていた

 *       *       *       *

 さて、好評発売中のMacPeople 4月号では、Macintosh30周年特集第2弾として、Macintosh PortableやPowerBookなど歴代ノート型Macをたっぷり紹介しています。そのほか、2014年知っておきたい最新テクノロジー解説、Googleサービス使いこなし術、MacやiPhone/iOSのトラブル解決技など、じっくり楽しんでいただけること間違いなしです。

4月号はPortableと両Airが目印
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 また、MacPeople 3月号では、Macintosh 30周年を記念した特集記事を組んでいます。初代Macintoshのさまざな写真はもちろん、SE、SE/30、Color ClassicなどのコンパクトMac、Macintosh IIやIIci、IIsi、IIfx、LC475などのセパレート型Macの驚愕のテクノロジーをひも解いていきます。もちろん、68K MacだけでなくPowerPC搭載のiMacやPower Mac、インテルCPU搭載マシンを含む一体型、デスクトップ型すべてです。そして第2特集では、最新のMac Proを詳しく紹介。この2つの特集記事だけで80ページ以上ありますよ!

3月号は初代Macと最新Mac Proが目印
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