みなさん、こんばんは。MacPeople元・編集長の吉田でございます。1984年1月24日に初代Macintoshが誕生して2014年で30周年。MacPeople編集部では短期集中連載として、初代Macから最新のMac Proまでに盛り込まれたテクノロジーについてひも解いていきます。
14回目に取り上げるのは、Power Macintosh 4400。当時のマシン名は、5000番台、6000番台がPerformaやエントリーモデルのPower Macintoshとして販売されており、ハイエンドマシンには7000番台、8000番台、9000番台がつけられていました。このマシンは4000番台という新しい番号がつけられたマシンでした。
見た感じはほかの据え置き型のPower Macintoshと似ているのですが、当時としては珍しく前面パネルは金属製でした。ロジックボードが互換機仕様だったこともあり、ボード上に通常のMacではありえないPS/2ポートのパターンが用意されていたりと異色感が満載だったことを覚えています。
当時の編集部は、純正のPower Macintosh1台とMac互換機1台を占有するという非常に恵まれた環境でしたね。個人的には、5年サポートがあった米モトローラー社のStarMaxシリーズが好きでした。
Power Mac 4400
Power Macintosh 4400シリーズPower Macintoshの時代には、アップルはMac OSを他社にライセンス供給するという、いまでは考えられない展開があった。その中でいわばアップル純正の互換機として誕生したのがこの4400だ。
互換機用のロジックボードを採用したPower Macintosh 4400 |
互換機用のロジックボードを採用
あらゆる点で異色のPower Macintosh 4400は、当初は欧州市場でのみ1996年11月に発売された。しかし、1997年になると米国や日本でも販売が始まった。このモデルの最大の特徴は外観からはわからない。それは、主にMac互換機で採用されていた「Tanzania」(タンザニア)と呼ばれるロジックボードを採用していたことにある。
PowerPCの製造元のひとつである米モトローラ社とアップルが共同開発したボードで、当時Mac互換機も製造・販売していたモトローラのほか、台湾ユーマックス社の製品にも採用された。CPUはドーターカードになっていて、互換機が目的とする市場、クラスなどによって構成を柔軟に変更できた。メモリーは通常のPower Macintoshとは異なる168ピンのEDO DIMMを採用していた。PCI拡張スロットも2基備えていたが内部スペースの制約により、一方は7インチ以下のカードしか差せなかった。
Mac互換機のリファレンスロジックボード「Tanzania」 |
国内メーカーのパイオニアがリリースしていたMac互換機「MPC-GX1」 |
さて、絶賛発売中のMacPeople 3月号では、Macintosh 30周年を記念した特集記事を組んでいます。初代Macintoshのさまざな写真はもちろん、SE、SE/30、Color ClassicなどのコンパクトMac、Macintosh IIやIIci、IIsi、IIfx、LC475などのセパレート型Macの驚愕のテクノロジーをひも解いていきます。もちろん、68K MacだけでなくPowerPC搭載のiMacやPower Mac、インテルCPU搭載マシンを含む一体型、デスクトップ型すべてです。そして第2特集では、最新のMac Proを詳しく紹介。この2つの特集記事だけで80ページ以上ありますよ!
(2014.2.10 06:00追記)一部の写真の間違いを修正しました。
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